
今日は急ぎの案件があって、嫁さんの実家までスクランブル出動。折角の機会なので、新車のお披露目も兼ねてMazda3を担ぎ出すことにしました。
もちろん、私自身のクルマへの習熟も重要な目的のひとつです。
それにしても、納車の翌週に早くも県外脱出とは・・・県境を超えるのに3年半も掛かった父のアクセラXDとは、全く対照的な展開です^^;。
往きは山陽道、帰りは中国道と利用する高速道路を分け、三桁国道の巡航パートも含めた往復250kmの旅。
その感想を一言でいえば
「静かで快適な」移動でした。・・・「上質」と書き足そうとしてやめた理由は後で触れます。
まず、大いに期待に応えてくれたのは
静粛性の高さ。
良路はもちろんのこと、少々路面の舗装が粗い場合でも、オーディオの音や嫁さんとの会話はクリアで聞こえやすく、他のマイカーとの差は歴然。おそらくは、クルマ全体の基本的な遮音性能が高いレベルにあることに加え、ISG(インテグレーテッド・スタータ・ジェネレータ)による静かなエンジン再始動や、エンジン保温用のカプセル構造がもたらす副次的な遮音効果など、"X"ならではの部分が少なからず寄与したものと思われます。
実は・・・私はこれまで5~6回、まさかのエンストを喫してますが、理由(言い訳?)はREのように低速トルクが細いからではなく、遮音性能が高過ぎて、クラッチミート時に聴覚が頼りにできないからなんです^^;。
この静粛性の高さは、一瞬一瞬の快適さもさることながら、長距離移動時の乗員の疲労低減にも、大いに役立つことでしょう。
次に、意外なほど良かったのが
低回転域での粘り強さ。
X 2.0エンジンの最大トルクは、アクセラXD(D 2.2)の約半分。G 2.0 と比べても一割増し程度に過ぎませんが、意外や意外、高いギアでの巡航にしぶとく耐え抜き、ずぼらな"6速固定"を郊外路で許容してくれたのです。1速~5速がかなりクロスなため、発進後は小刻みなシフト操作を強いられますが、終着点まで行くとその先は意外なほどにフレキシブルな印象。
もしかして・・・エンジンが咳込む前にISGがそっと手を差し伸べている???
そもそもSKYACTIV-Xはノッキングの限界を高精度でなぞるようなエンジンですから、エンジンが悲鳴を上げるギリギリの寸止めコントロールはお手の物なのかもしれません。
一方、しっくりこなかったのはEPB(電動パーキングブレーキ)の
解除マナー。
MT車でEPBを解除するには、ブレーキペダルを踏みながら手元のEPBスイッチを操作する方法と、通常の半クラッチ操作に持ち込む方法と2つありますが、前者はフットブレーキの操作が煩わしく、毎度ストップランプを点灯させてしまうのが嫌なので、私は後者でいきたい派。しかし、半クラッチでググッとクルマが前のめりになりかけた瞬間に、電気モーターがスパッと制動力の保持をやめてしまうので、転がり始めに不快な角が立つのです。これはとてもスムーズとは言い難く(5thステージのi-DMだったら大目玉モノ)、結局のところは不承不承、前者の手元スイッチ操作に戻しました。
さらに、予想外だったのはMRCC(レーダークルーズコントロール)機能での追従走行時、自車の速度調整が
かなり雑だったこと。
高速道路で、前走車がほぼ一定速度で巡航しているのにもかかわらず、無駄な加減速を執拗に繰り返してしまうのです(ガッと加速し、グッと減速)。それはまるで、目の前のクルマのテールランプしか見ず、遥か前方の交通状況には全く無関心なド素人が運転しているかのように(-_-;)。
これが嫁さんのCX-3だと、前走車に合わせた速度の微調整を実にさり気なくやってくれるのに・・・ATとMTで制御ロジックが根本的に違うのでしょうかね?
そして、予想の範囲内ではありましたが、残念だったのは
乗り心地。
全体的には決して印象は悪くなく、Mハイブリッドシステム分も含め、G 2.0比で「+80kg」にも及ぶパワートレインの重量増を巧みに受け止め、マイルドで重厚な乗り味を実現できています。が、路面の凸凹を吸収する際、時に過大な突き上げやヨー発生を伴なうリアの挙動は、私がデミオやCX-3で思わず顔をしかめてきたトーションビームの悪癖そのもの。
無論、Mazda3がクルマ全体の質感を飛躍的に高める中で、トーションビームを念入りに最適化し、相当な度合でネガを潰し込んできた形跡は十分に感じられるのですが、それでも完全には消し切れないこの挙動は、やはり個人的には受け入れ難い性質のもの。
全方位で格段の進化を見せているMazdaでも、ここだけはアクセラXDやビアンテのマルチリンク勢に軍配が上がる感じで、結果、今回は走りの質感を褒めるまでには至らなかった次第です。
とはいえ、走行距離はまだ300km。全体的に硬さが取れ切っていないのも事実なので、ここは引き続き経過観察を続けていきたいと思います。
最後に
燃費の話をちょっとだけ。
納車直後からの街乗りマイレージ分も含んでいたので、帰宅後の満タン給油では15.1km/Lという燃費値に止まりましたが、道中の山陽道では約17km/L、中国道では約22km/L、三桁国道では24km/Lの区間燃費を記録。
同じ2LガソリンのCX-3では、同ルートでの区間燃費はせいぜい16~17km/L台止まりなので、ここは"X"の面目躍如といったところでしょうか。
惜しむらくは、6速ギアが燃費スペシャルではないので、巡航速度を上げた分だけそっくり燃費が悪化してしまうこと。前述した通り、低回転域での意外な粘りが好感されるだけに、あまりにローギアードなレシオが少々勿体無い気がしますね^^;。
Posted at 2020/04/05 23:21:26 | |
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隠れ家のMazda3 | 日記