
このブログ、実は今から1ヶ月も前にしたためていたんです・・・というウラ話は最後に種明かしをすることにして(笑)、去る2月4日、マツダボンゴの商品改良が発表されました。
何を隠そうこの私、就職したばかりの20数年前、当時の趣味だったモータースポーツ観戦のお供として「ボンゴワゴン・リミテッド」の購入を真剣に購入していたくらい、ボンゴには好意を抱いていまして(^^;)。今でも街中で懸命に働いているボンゴを見掛けると、つい「頑張れ~」と応援したくなります。
ちなみに、社会人1年目にして夢の2台体制を築くという無謀な計画は・・・その直後、愛車エチュードのエンジンが突然息絶えて緊急代替を迫られたことにより、幻と化したのでした。
現在もバンとトラックの2タイプが販売されているボンゴは、今年で誕生50周年を迎える、マツダで最も歴史の長い商用車。
このたび商品改良されたボンゴは1999年に登場した4代目にあたり、なんと既に17年目に突入しています。昨年の秋、11年という異例のロングライフを終えたベリーサも顔負けの、超・長寿モデルなんですよね。
もっとも、1999年の4代目登場もフルモデルチェンジだったわけではなくて、衝突安全性強化のためのフロント周りの構造変更と、インパネのデザイン一新が主なメニューで、それ以外の部分は先代ボンゴからの流用。
実質的なルーツは1983年に登場した3代目ボンゴまで遡ることができます。
というわけで、長年親近感を持ってこのボンゴと接してきた私が今回の商品改良を読み解いた時、最大のNewsと感じるのは・・・このクラスの商用車では珍しいATの5速化でもなく、また、この期に及んでの最大積載量アップでもなく、
ついに4W-ABSが全車標準に!
というアピールポイントの陰に隠れている
ワイドロー機種の廃止
に他なりません。
つまり、今回の商品改良を機に全車がシングルタイヤ仕様になったということですね。
初代のRRモデルの頃から定評のあった「ボンゴ=1BOX」のイメージをより強固にすることになったのが、故・山城新伍氏のユニークなCMが懐かしい二代目の「まったいらボンゴ」。
荷室からタイヤハウスの出っ張りが姿を消し、全面フラットな使いやすい床面が実現してしまったわけですから、そのインパクトの大きさは想像に難くありません。
そのマジックの立役者が、後輪に小径のダブルタイヤを採用するという奇想天外のアイデアだったわけです。
従来から、主に2トン積み以上の小型~中型トラックにおいて、耐荷重性を高める目的で採用されてきた後輪ダブルタイヤ。このダブルタイヤをタイヤ外寸を小さくする目的のために小径化して採用、トラックのみならず箱バンにまで展開したのは、歴史に残る秀逸な着想だったと思います。
この「まったいらボンゴ」の登場により、実用性の高い小型商用車としての地位を確立。「ボンゴ」が1BOXタイプの商用車の代名詞までになったのは有名な話です。
しかしその一方で、「大径2輪(フロント)+小径4輪(リア)」という特殊なコンビネーションが災いしたのか、’90年代に入り、商用車にもSRSエアバッグやアンチロック・ブレーキ・システムなどの安全装備の標準化が進むようになっても、ボンゴのワイドロー車にだけは4W-ABS(正確には6W-ABS)は未採用のまま。
OEM供給していた日産バネットや三菱デリカも含め、このワイドロー機種だけがABSレスという、異様な状況が続いていたのです。
実をいうとこの私、新社会人時代のボンゴ購入断念に懲りずに、今から十年ほど前にも再度、購入の検討したことがありまして(^^;)。
この時は、レースサポート用途としてボンゴバンの積載力の高さを見込み、ワイドローのハイルーフ車をかなり真剣に検討したのですが、やはりネックになったのはABSという安全装備を持たないことでした。
レースサポートの性格上、深夜や早朝に人や荷物を満載して長距離を移動する機会が多く、雨天時の高速道路を想像すると・・・やはり、購入に踏み切る気にはなれなかったんですよね。
クルマの外観的にも、リアタイヤ&タイヤハウスが一回りも二回りも小さいという、ワイドロー独特の個性的なスタイルは個人的に大好きだったので、もはや常識的な安全装備だったABSの未装備が返す返すも残念で仕方ありませんでした。

ハイ、つまり今回は4W-ABSを全車展開したというよりも、未装備だった機種をバッサリ廃止したわけですね。
ま、遅まきながら安全に関する時代の要請に応えたことにはなるのですが、ある意味、ボンゴをボンゴたらしめた伝統機種のワイドローがついに姿を消したことには、一抹の寂しさを感じます。
でも、ボンゴファンとしては、好調マツダが「Be a driver.」にまっしぐらなこの時期、旧世代の商用車がテコ入れされたこと自体が望外のGoodニュース。ただただ悲しんでばかりはいられません。
ここ最近の「デザインは最高だけど、実用性は及第点ギリギリ(笑)」という乗用車たちは言うに及ばず、そこそこ絶対的なスペースはあるのに有効に使い切れてない我がビアンテなんかと比べると、ボンゴの運転席周りの収納スペースの多さ、道具としての使いやすさは群を抜いています。
もし今、ロト6が当たって20数年来というボンゴ所有の夢が叶うとしたら・・・
そりゃもちろん、機種は「ハイルーフの5ドア」(2WD)、グレードは最上級の「GL」、ミッションは楽チンな「5AT」にして、ボディーカラーは「アルミニウムメタリック」をチョイスした上で・・・その上半分をかのV6フレンディの「グリニッシュオパールマイカに半塗装」で決まりっす!
でも・・・
現在はこれといったクルマの使い道がないや(爆)
あ、そうそう。
冒頭で述べた1ヶ月前にこのブログを書いていた話のワケは・・・
なんと、正月の初売りセール時、すでに新型ボンゴのカタログがお店に置いてあったのです。
(2015年12月印刷版だったので、販売の準備は随分早くから整っていたようで・・・笑)
Posted at 2016/02/13 00:22:51 | |
トラックバック(0) |
隠れ家のマツダ | 日記