
先週の金曜日、長男が小学校の修学旅行から帰還しました。
持参したお小遣いの大半は、二日目に訪れた遊園地(北九州市のスペースワールド)につぎ込まれたようですが、律儀に家族へのお土産も買ってきてくれてました。
長男が楽しそうに旅行の土産話をしながら、
「お父さんはどんな乗り物にお金を使った?」
と聞いてきますが、私の時代は観光地巡りがメインだったので、大型遊園地などコースに含まれているはずもなく(苦笑)。
「そうだ、旅館で買ったものが残っているはずだけど・・・」
と言い残して私は二階の自室へ。
そして、数分の格闘ののち必死に探し出してきたのがコレ。
仏・マジョレット製のミニカーで、「ボルボ245DL」と「ルノー5」の2台です。ルノー5の左ドアミラーが折れたのを除けば、ほぼ原形をとどめていますね。
たしか、宿泊先の旅館の売店で記念に買ったもので、当時はバリバリの現行品だったこれらも、今となっては35年も前の古臭い絶版モデルですね(爆)。
当時の私は、すでにミニカーを遊びのお供ではなくコレクションの対象としていて、市中心部の百貨店やデパートでトミカの新製品を購入するだけでなく、田舎の鄙びた玩具屋や個人商店に足繁く通って、レアな絶版品の在庫まで探し回っていました。
私がトミカを収集の対象としたのは、小スケールサイズのミニカーとしては出色といえる精巧な造りと、際限なきバリエーション(仕様違い)の世界に魅せられていたから(^^;)。
もっとも・・・同じトミカでも超初期(1970~)の絶版品にはディテールの甘い部分が数多くあって、今となっては「らしくない」朴訥さが逆に独特の味わいを醸し出していたのも事実なんですけどね^^;。
そんなトミカ命の私が、なぜ旅先でこのマジョレットに触手を伸ばしたのか・・・実はその理由はハッキリとは覚えていません。
私の幼少期は、まだ国産のトミカが一時代を築く前だったので、親から買い与えられたミニカーは外国産のマジョレットが中心でした。
そのため、私が子供らしくワイルドに戯れた結果、ボコボコになってしまったミニカーの残骸の多くがこのマジョレットで、コレクションの一部だと主張できるような美観を保ったマジョレットなど、ただの1台も存在しません(笑)。
そして時は流れ、スーパーカーブームの洗礼を受けて一段とクルマ好きが加速した私が本格的なミニカー収集に目覚めた時、すでに世の中の玩具屋さんの小スケールミニカーのショーケースは、大ヒットしたトミカシリーズが独占していたのです。
もっとも、外国のミニカーメーカーが当時の日本車をモデル化するケースは稀だったので、ここ日本でトミカが絶大な市民権を得るのは当然の流れだったともいえますが。
しかし、今こうしてこの2台を久しぶりに眺めていたら、当時の購入動機がなんとなく掴めたような気がしてきました。
ま、修学旅行の外泊ゆえに、テンションが異様に高かったであろうことは想像に難くありませんが(笑)、それはさておき、ふと小スケールサイズのミニカーの1台として今あらためてこの2台をじっくり眺めてみると、その精巧さ・・・とくに内装の造り込みの良さに気付かされるのです。
実は・・・以前にも一度書いたことがありますが、当時の私のミニカーの楽しみ方のひとつが、収集したミニカーを手にとって様々な角度から内装を眺めながら、いろんなシミュレーションをすることでした。
「もし家のクルマがこのクルマだったら」
「もし自分が大人になってこのクルマを手にしたら」
などと、自由自在に場面を設定し、楽しそうにドライブしている家族や友人の姿を思い浮かべたり、ラゲッジに搭載する荷物や遊び道具に思いを馳せてみたり。
但し、こんな素敵な妄想を楽しみながら至福の時を過ごすためには、ミニカーの内装部品・・・つまり、ハンドルやシート、コンソールやラゲッジの形がそれなりに造り込まれていることが大前提。
よって、車種に関係なく共通の内装パーツが流用されていると甚だ興醒めだし、ウィンドウをブラックアウトして内装を省略したような雑なミニカーなど、全くもって論外。
この重要なこだわりポイントを満たしてくれる身近な存在がトミカだったわけですが、あらためて観察してみれば、このマジョレットもなかなかのレベル。
とくに、当時は自宅のクルマが小型の商用バンだったので、一見すると同じようなスタイルながらも遥かにゴージャスな雰囲気が漂うステーションワゴンは私の憧れの的。それだけに、旅先で偶然見つけたこのボルボ245ワゴンの内装に、クルマ好きとして、そしてミニカーコレクターとして強く惹き付けられることになったと考えても全く不思議ではない・・・というか、まずそれで間違いないでしょう!
いやぁ、なんだか急に力が入ってしまったのですが、記憶が曖昧な中でなぜそこまで言い切る気になったかといいますと・・・
何を隠そう、たった今、久々に引っ張り出してきたこの2台のミニカーで、前述したような
"楽しい妄想"が十分にできてしまったんですよ(爆)
もう、気分は完全に35年前の少年時代にタイムスリップですね。
今回はご当地限定品のお土産を買ってきてくれた長男。
然るべき後に、ふとしたきっかけで小学校の修学旅行のワンシーンを懐かしく思い出す日が、彼にもやってくるのかもしれませんね(^^)。
Posted at 2015/05/24 17:31:50 | |
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隠れ家のミニカー | 日記