
日曜の朝、ディーラーに10時に到着し、アクセラXDの6ヶ月点検とマツダコネクトのバージョンアップ作業を依頼。
ちょうど一週間前、嫁さんデミオの点検入庫でここに来た私は、お店のデモカーを1台1台観察しながら待ち時間を楽しく過ごしたわけですが、さすがに二週連続では新たな観察ネタはそうそう見つからないよねぇ・・・
それに、前回は話相手になってくれた店長さんとも会話のネタが尽きてるし、担当セールス氏は接客と納車準備で忙しく動き回っていて、声を掛けるのも憚られる状態ときた。
となると・・・
今回はデモカー試乗をするしかないでしょう!
といった按配で、実は先週から描いていたシナリオをまんまと実行に移した私^m^。
大本命のクルマは、「今、何の制約もなく自分専用のマツダ車を1台選ぶとしたら・・・」とのお題で私が筆頭候補に挙げる、アクセラスポーツ「20Sツーリング・Lパッケージ」(20ST-L)の6AT車です。
でもその前に、この私的ランキングで上位に顔を出す公算が高いと思っていながらも、未だ試乗ができていなかったアテンザワゴンの大幅改良モデルから試してみることに。
年明け早々に配備されたデモカーなので、彼是8ヶ月遅れのテストドライブとなりましたね(^^;)。
ソウルレッドのボディが眩いデモカーは、「XD PROACTIV」の6AT車。
クリーンディーゼルエンジン搭載モデルの中で、先進安全装備を充実させた中間グレードです。
さて、SKYACTIV-D 2.2搭載車への試乗となると、ここ最近、私が無意識のうちに比較してしまうのが、毎日のようにハンドルを握っている実家のアクセラXDです。
よって今回は、最新アテンザセダンや改良前のワゴンとの比較検証というよりも、同じエンジンを積むアクセラXDとの「違い」の方にフォーカス。加えて、前述した私的ランキングにどこまでアテンザワゴンが喰い込んでくるか・・・つまり、純粋にどれだけ欲しいと思えるかという、極めて個人的な観点で試乗をしてみたのです。
(え?普通はそうでしょって? そっか・・・笑)
「どうぞ、好きな所を好きなだけ走ってください!」
担当セールス氏から嬉しいコトバをかけられ、
「いやぁ、そんなに言われるとかえって遠慮してしまいますよぉ・・・」と返しつつ、ふとメーターを見れば、燃料計はEを指し、航続可能距離は僅か28km(爆)。
いつものコースから少しだけ足を延ばして、実家近くの港湾道路の終点で折り返す「プラス10分」のセミロングドライブに止めておきました。
低速で走り出してすぐ感じたのは、今から3年ほど前、SKYACTIV-Dの登場直後に感じた低回転域でのもたつき・ターボラグが程良く解消されていて、踏み始めた瞬間からきっちり加速感が付いてきてくれること。
これは意外なくらいに好印象でした。
その一方で、低回転域で聞こえるカラカラカラ・・・というDE特有のノイズは、依然として目立つ印象が(汗)。
もっともこれは、半年前に旧アンフィニ店でXDのセダンを試乗したも同様で、今更驚きもしないのですが、全くもって不思議なのは、実家のアクセラXD(6MT)では全くといっていいほどこの種のノイズが気にならないこと。
・・・はて?
ATがロックアップするまでの僅かな滑りがノイズを助長してしまうのか、遮音性が高くて他の雑音が抑えられた分、かえって高周波のカラカラ音が目立つのか、真相はよく判りません。
ただ、そんなアクセラXD(6MT)も、エンジン回転数を上げていくと勇壮なカラカラ音が容赦なく侵入してくることから、ひとえに両車の印象の違いは、
“ノイズが聞こえて欲しくない時に(たとえ僅かでも)聞こえるか否か”
によって大きく左右されているものと理解。
つまりアテンザは、クルマが静まり返ったアイドリングから少し踏み込んだ時、小さいながらもハッキリとカラカラ音が聞き取れたが故に、イチイチ気になってしまったのでしょう。
・・・と、ここまでなら、加速感(+)とカラカラ音(-)とで差し引きゼロ、でまとまる展開ですが、実はもうひとつネガティブポイントがありまして・・・
それがなんと「乗り心地」。
TOPグレードが19インチ(45扁平)のタイヤを履くのに対し、デモカーのXD PROACTIVは17インチ(55扁平)。衝撃の吸収性も含め、全体的にしなやかで快適な乗り心地を予想していたのに、何故かこのデモカーの足の動きはバタバタと落ち着かず、市街地の低速走行でもリラックスできない感じだったのです。
象徴的だったのが、徳山湾の港湾道路に1箇所ある、高速ジャンピングスポット(笑)。
ここでは、我が家のデミオが「一瞬お尻が浮く」ような接地感の無さを露呈するのに対し、実家のアクセラXDは極めてしなやかに上下動を吸収し、ピタッと安定感を保つのです。
そのアクセラXDよりも車重がプラス120kgとなるアテンザワゴン。さぞかし重厚に、何事もなかったかのように通過してくれるものと思いきや、なんと、フロント荷重が一瞬抜けて戻る際、「ポコッ!」と低俗な音がサスから発生したものだから、思わず苦笑。その瞬間、評価は即中止です(笑)。
ま、無理やり好意的に解釈すれば、”Zoom-Zoom”な初代アテンザを思わせる元気さ・快活さと言えなくもありませんが、少なくとも上質さを謳うフラッグシップカーに相応しいパフォーマンスではありませんねぇ(-_-;)。
落ち着かない足回りに、唐突に発生する異音。
これが真の実力なら残念というほかありませんが、どうもコレ、登録9ヶ月目でやっと1000km超という過少な走行距離が示す通り、デモカーの足廻りがまだしっかり馴染んでいないことが少なからず影響しているような気がしてきました。
よって、足回りのパフォーマンスに関しては"再評価待ち"のステータスにしておきましょう。
そんなわけで、セダンXDを押し退ける「3位ランクイン」を秘かに期待していたワゴンXDも、個体のコンディションの影響もあり、私的ランキングでは頭角を現すことなく消えてしまいました。
序でに白状すると、そんな動揺があってか、i-DMスコアはステージ1でまさかの「4.9」(爆)
うーん、期待値が高かった分、すっかり調子が狂っちゃったなぁ・・・
しかし私は気を取り直し、「本命の」アクセラスポーツ・20ST-Lへと乗り込むのでした。
(つづく)