
アクセラXDの納車から三日が経ちました。
朝夕の片道10分のドライブでは、じっくりと諸機能を確認する時間はなく、話題のマツダコネクトもまだほんの触りだけ。
そればかりか、ステアリングを握るたびに、試乗車の短時間ドライブでは感じなかった新たな気付きがあって、暫くは興味が尽きそうにない雰囲気です(^^)。
先日のブログでも「お次の発見は何?」と底知れぬ期待感を顕わにした私ですが、本日の画像は、納車の翌朝に「発見」した、とあるもの(^_^;)。
ソウルレッドのフロントバンパー下端に、白っぽいラインと素材色のアクセントが追加されたのは・・・発見のタイミングからして、間違いなく納車当日の出来事。
おそらくは、父が新しいクルマで初めて畑に乗り入れた時にできてしまったキズでしょう・・・。
あらあら・・・
待望の新車がこんな事態になって、
私の落ち込み具合いは如何ばかりか・・・
そう案じていただいた方々、お心遣いに心から感謝します。
正直に今の私の心境を打ち明けますと・・・
ぜーんぜん気にしてません(^_^.)
そりゃ確かに、キズを発見したその瞬間は軽くフリーズしましたけど(笑)、その間せいぜい2、3秒。
実はココ、父にとっては鬼門といえる箇所で、先日まで9年間面倒を見てきたアテンザでは、いつも生傷が絶えなかったんですよね。
というのも、父の通う畑は何故か入口の真正面に小屋が立ちはだかっていて、そこをクランク状に通過しないと進めないレイアウトなので、その際に敷石か何かと擦りやすいのでしょう。
そんなわけで、ある意味
「想定内でした」というのが、私が意外にも落ち着き払っている理由のひとつ。
でも、
「全然気にならない」と言い放ったのには、別の理由があるのです。
それは・・・アクセラXDがやってきて以来、両親の表情がとても活き活きとしているから(^^)。
実は私、今週は毎朝必ず、クルマの調子伺いも兼ねて実家に立ち寄るようにしているのですが、父も母も、前日に起こった出来事をそれはそれは楽しそうに話してくれるのです。
「もうバック(の位置)にも慣れた。何も問題はない」
と、父が自信たっぷりに話せば、
「お父さん、昨日は『新車はイイな~』って言いながら帰って来たよ」
と母がこっそり教えてくれたり。
昨日だって、ある工事の立ち合いに二人で出掛けたら、馴染みの業者さんが目を丸くして驚いていたとか(^_^;)。たぶん、相手を驚かせたというこの手の話は、今後も暫く後を絶たないことでしょう。
そんな感じで、両親とアクセラは私の想像以上に良好な関係を築きつつあり、息子としては嬉しい限りですが、実は父が正真正銘の初ドライブに臨んだ瞬間のことを思うと・・・現在とは
全く逆の雰囲気さえも漂っていたのです。
納車の当日、地元の八幡宮への往復までは「後ろからおまえの運転を見てるから」と、ずっと私にアクセラのハンドルを委ねていた父。
新車のお祓いと初給油を無事に済ませた後は、いよいよ畑へ向かう父の初ドライブを見送るつもりでいたのですが、父が私を自宅まで送ると言い出したので、狭い急坂の途中にある我が家まで、結局のところ私が続けて運転をしたのです。(故に「送ってもらった」のとは違うのですが・・・)。
玄関先で私がクルマを方向転換し、ここでようやく父が運転席へ。
つまり父は、これまで9年以上も慣れ親しんできたアテンザの運転感覚が全くリセットされてしまうアクセラXDの初ドライブを、よりによって玄関先の急坂からスタートしなければならなくなったのです。
車両感覚は当然のこと、クラッチの踏み応えやミート位置、発進に対し必要にして十分なアクセル開度まで、何もかもが真っ白な状態で、いきなりぶっつけ本番で坂道発進を決め、狭い市道を降りて行けというのは、あまりにも酷な仕打ちというほかありません。
案の定、まともに前進するまでに3回エンストし、いざ動き始めたら、助手席側とガードレールとの距離を空け過ぎて、反対側の市道に立つ私の爪先をかすめるようにして、危なっかしく出て行った父。
その様子を目の当たりにし、自責の念に苛まれるよりも大きな不安の方が先立った私。どこかの交差点で立ち往生してたら大変だと、「ちょっと買い物に・・・」と嫁さんに言い残し、デミオでこっそり父が通ったと思われる道をトレースしたのは、ここだけの内緒話(^_^;)。
無論、全く新しいクルマなので、高齢者ドライバーの父が少なからず戸惑いを見せるのは百も承知。
それでも、まるで自分の手足の如く振る舞ってくれるアクセラの素直なレスポンスと、トルクフルなSKYACTIV-D 2.2がもたらす低速域での抜群の扱い易さが必ずや良い方向に作用し、あっという間に父が新しい相棒に慣れてくれるものと私は信じていたのですが、ひょっとしてこれは重大な見込み違いだったのかも・・・
そんな私の後悔混じりの弱気な気持ちを完全に払拭してくれたのは、その僅か2時間後、畑から実家に帰ってきた父の力強い言葉でした。
「あぁ、もう問題ない。大丈夫!」
「ホントに?!」
良かった・・・これならそう遠くないうちに、父はアクセラを完全に自分のものにしてくれるに違いない!
あらためてそう確信した私の脳裏には、かつて私がクルマに興味を持ち始めた小学生時代、いつも助手席で子供心に「うまいなぁ・・・」と感心し、運転の師と仰いだあの頃の父の凛々しいイメージがダブっていました(^^)。
なんでも母の話によれば、危なっかしく我が家を脱出した直後、偶然通りかかった下校中の孫(長男)が、すぐにおじいちゃんの新車だと気付いて元気に手を振ってくれたことが、父には相当嬉しかったらしいのです。
もしその瞬間、あまりの車両感触の違いに混乱を来していた父がすっかり落ち着きと平常心を取り戻してくれたのだとしたら、これはアクセラの将来をも左右した、長男の決定的なファインプレイだったかもしれませんね^_^;。
そんな一件を乗り越えた上での、ここ数日の両親との楽しい会話・・・。やはり、アクセラの「XD」を、そして、心躍る「ソウルレッド」を選択した私の決断は、間違ってはいなかったようです。
何たって、新車にまつわる出来事を楽しそうに語ってくれる両親の笑顔は、私にとって掛け替えのない宝物。
そして、そんな嬉しいシーンのど真ん中に、私が選びに選び抜いたソウルレッドのアクセラXDがいてくれることを思うと、大のマツダファンである自称・孝行息子として、この上ない幸せと感じます。
だから、その過程で少しくらい生傷が増えたって・・・全然構わないじゃないですか!
小傷なんていくらでもカモフラージュできるし、万一見るに堪えなくなったら修理すれば良いだけのこと。
だって考えてもみてください・・・口煩い息子が横から咎めるがために、親を心理的に束縛するような事態になってしまったら、それこそ最悪の展開。楽しめるものも楽しめなくなってしまいますよね・・・。
あらためて父には、少々のキズなんて気にせず、アクセラとの新鮮なカーライフを心ゆくまで楽しんで!と、声を大にして訴えたい気分です(^o^)。
さぁて、こっそりタッチペンをオーダーしておくかぁ(爆)。