
7月下旬、発売から2週間も経ってから、やっと実現した新型アクセラの試乗。
モデルチェンジから約3年で実施されたこのたびの大幅改良。
その目玉のひとつ”G-Vectoring Control(GVC)”は、今後のマツダの走りがどう進化していくのか、その方向性を示唆する重要な技術といえます。
バタバタと忙しい週末の合間を縫って私がディーラーに足を運んだ最大の目的とはまさに、そのGVCの効果を体感することだったのです。
・・・にもかかわらず
鮮やかなエタ―ナルブルーをまとった1.5Lセダンに乗り込み、右折×4回で帰還するいつもの市街地コースで得られた印象は、
「その違いが全くわからない・・・」という、残念極まりないものでした。
「こ、こんなはずでは・・・」
GVCの効果を確実に感じ取ってやろうと気負って試乗に臨んだ分、何の成果も得られなかった私のショックは・・・計り知れないものが(爆)。
そんな私の動揺が痛いほど伝わったとみえて、助手席の担当セールス氏からは、間髪入れずに
「つ、次行きましょう!」との有難い助け船が(^^;)。
頭の中に「?」が百個くらい渦巻き、平常心を失いかけていた(笑)私は、氏のコトバに促されるまま、店頭に鎮座していたもう1台の試乗車に乗り移ったのです。
新色・マシーングレーをまとったもう1台のアクセラは、今回から追加された「15XD」グレードのLパッケージ。
このクルマ、エンジンは「XD」という名前が示す通り、SKYACTIV-Dのクリーンディーゼル。
そして「15」の数字は、デミオXDやCX-3に先行して搭載された小排気量の1500cc版が、遂にアクセラシリーズにも加わったことを意味します。
これまでのアクセラXD(2.2L)は300万円を裕に超える高価格帯となってしまうし、かといってデミオXD(1.5L)ではサイズがちと不足気味・・・そんな不満の声に対し、今回のアクセラ15XD(230万~)はまさに「ど真ん中のストライク」。
きっと、営業的には待ちに待った最大級の朗報のはずなのに、リリースや報道記事ではさほど1500ディーゼルの追加が表に出ていないのが、なんとも不思議だったり^^;。
さて、オフホワイトのレザーシートに身体を沈め、いざスタートボタンを押すと、予想以上にジェントルなお目覚めにビックリ。
今から2年前、登場したばかりのデミオXD(1.5)の試乗時よりも静かに感じるのは当然として、排気量が少ない分、ひょっとしたら実家のアクセラXD(2.2)よりもウンと騒音が抑えられているのでは?・・・とさえ感じました。
ま、夕方とはいえ、ずっと戸外に置かれていた試乗車。いきなりエアコン全開にせざるを得ない車内の暑さだったので、本来のアイドリング状態での正確な比較ではありませんが、これほどまで(悪い意味での)特別感が払拭され、ホントに普通のエンジンっぽく躾けられているとは。
いやはや、2年間の技術の進化はスゴイものですね。
「もう、ディーゼルだと意識させられることはないですねぇ」
ガソリン・15Sの試乗車から乗り換えても全く遜色のないほどの静かさ。
これが、私がマシーングレーの15XDを転がし始めた時の第一印象でした。
しかーし
私がクルマを乗り換えた目的は、最新版のクリーンディーゼルを味わうことではなかったわけでして(^^;)。
今度こそは失敗のないよう、私は担当セールス氏と申し合わせ、先程の平凡な試乗コースとは早々に別れを告げ、途中でスパッと左折をかまして東進を開始。
私のホームコースである徳山湾の港湾道路を目指す、ロングコースへと繰り出したのです。
さらに・・・
交差点やカーブでステアリング操作の機会が訪れるたびに、私は助手席に向かって
「行きますよ」と予告。
平生の私のジェントルな運転(笑)とはガラッと趣きを変え、カーブの手前でも減速行為を行わず、ステアリング操作だけで強引に曲がろうとする作為的な運転を繰り返したのです。
もしGVCの効果を感じにくかったら、こうするしかないかも・・・と、私が予め考えていた我流テストモード。
まさかホントにこの秘策を繰り出さざるを得なくなるとは正直思いもよりませんでしたが、実はその先に待ち受けていた展開は、さらに輪をかけて予想外のものとなるのです。
なぜなら・・・たった1つのシーンを除いて
なおもその効果は全く判らなかったのですから(爆)。
(
③へつづく)
Posted at 2016/09/13 00:14:17 | |
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隠れ家のテストドライブ | 日記