
先日ディーラーを訪れた時のことです。
定期点検の待ち時間、ショールームに鎮座する新型アクセラセダンの展示車をじっくり観察していました。
ここのディーラーの新型アクセラ試乗車はハッチバックタイプのアクセラスポーツなので、私はまだこの3ボックスタイプのアクセラセダンを試乗した経験はありません。
ただ、運転席周りのデザインに関してはセダンとスポーツで別段変ったところはなく、むしろオーディオレスのためぽっかり空いたインパネ一等地の空間の殺風景さが印象に残った程度でした。
そして運転席を降り、何気なく後席に乗り込んでみた時に、予期せぬ衝撃が走りました。
・・・座った瞬間の印象が意外なほどに快適だったのです。
誤解のないように補足すると、セダンの後席が特別に広いとか、特別にリッチなシートが奢られているわけではありません。むしろ、後ろ下がりのドア開口部形状や、少し狭めのレッグスペースによって乗降性にはやや難があるし、座った時の周辺視界も特に開けたものではありません。
しかし、シートバックに背中を密着させた瞬間に、セダン特有の分厚いヘッドレストがピタッと後頭部に寄り添ってくれて、その結果、絶妙な包まれ感というか、プライベート感とでもいうべき好印象をもたらしてくれたのです。
その感覚は、後席を重視したセダン本来の有り様に沿ったものとは少し違っていて、まさにそれは当サイトのタイトルにもなっているAbditory(=隠れ家)を彷彿とさせるものでした。
そもそも何も期待せずに乗り込んだのが奏功したのかもしれませんし、私の座高がたまたまスイートスポットに当たったのかもしれません。
ただ、単なる座り心地だけなら我が家にいたユーノス800に軍配が上がるでしょうし、乗降性だけならベリーサといい勝負、そして絶対的な空間スペースであればビアンテの圧勝でしょう。
でも、アクセラセダンの後席は私にとって、座った瞬間に絶妙な心地良さが支配する、落ち着きの空間だったのです。
そういえば昔、似たような印象を持った経験が・・・・と思い出したのは、かつて所有していたランティスクーペ。
実はこのクルマの後席も、閉塞感を感じてしまうギリギリ手前のラインで、適度な空間とプライベート性が両立されていて、私のお気に入りの空間だったのです。
だだっ広くて開放的な空間もそれなりの良さはありますが、それよりもむしろこうした適切な空間づくりの方が、より快適で疲労感の少ないドライブを演出してくれるのかもしれないと感じたシーンでした。
Posted at 2009/07/31 02:32:36 | |
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隠れ家のマツダ | 日記