
別府のリゾートホテルに宿泊した翌朝。
チェックアウト後、ロビーで家族を待たせておいて、私はひとり500mくらい離れた大型駐車場へ。
目前に立ちはだかる急坂を息を切らせながら急ぎ足で上り、第7駐車場(!)に佇むビアンテに乗り込むと、一気に坂を駆け下りてホテルの玄関前にビシッと横付け。
ちょうどチェックアウトラッシュの時間で、付近は大勢の家族連れで大賑わいだったので、ビアンテが大した汚れもなく出発時の美観をほぼ維持できていたことにはホッとしました(笑)。
そして、荷物をビアンテに詰め込んだ後は、再び急坂を400mほど上り、ホテルの関連施設である全天候型レジャープール奥の第4駐車場へ。
そうです、二日目も引続きこのリゾートホテル周辺エリアで遊び倒す算段で、そのためにわざわざ子供たちの浮き輪をラゲッジに忍ばせていたのです。
こうして、昨晩に引続き「芋の子を洗うような」レジャープールでお昼過ぎまで過ごし、さらに向かいのゲームセンターで心行くまでメダルゲームに興じ、最終経由地となる竹田津港へ向けて出発したのはなんと16時過ぎ。
つまり、昨日の到着からほぼ24時間、この一大リゾート地に滞在したわけです。
こんな、のんびり(・・・でも体力的には案外ハード)なスケジュールが組めたのも、帰途はスオーナダフェリーを利用することに決めていたから。
本州側の発着地である徳山港のすぐ近くで生まれ育った私にとって、このフェリーの存在は幼少時の風景には欠かせないものでした。
到着したフェリーから次々に降り立つ他県ナンバーの乗用車やトラックをいつも飽きもせずに眺めていたし、待機用の広い駐車場を利用して自転車で縦横無尽に走り回ったり、父親とサッカーボールを蹴り合ったり。
しかし、ここ最近、国内フェリーを取り巻く状況はまさに逆風だらけ。
数年前に起こった原油(燃料)価格の異常な高騰や、つい最近まで実施されていた高速道路の低料金化による客離れで壊滅的なダメージを受け、全国で幾つものフェリー航路が廃止されたのは記憶に新しいところです。
このスオーナダフェリーもこの流れには逆らえず、ついに今年からは慣れ親しんだ2隻運行から1隻運行となってしまい、便数が半減・・・。
今回の旅行でも「フェリーに乗って行きたい!」という長女の強いリクエストがありながら往路の足に選べなかったのも、徳山発7:20の便のあとは12:00まで便がないというダイヤの不便さがその理由でした。
別府から1時間半ほどのドライブで、九州側の発着地・竹田津港に到着したのは定刻30分前。
夕闇が迫る中、過去の記憶と何ら変わりない乗り場周辺の風景に少しホッとしながら、さっさと乗船手続きを済ませました。
この時、乗船を待っていたクルマは、大型トラック・小型車がそれぞれ10台ずつで、予想よりは多めでした。
ここ数年、徳山港のフェリー乗り場で見かけたクルマの数はいつも一桁台だったので、苦渋の減便に踏み切った結果、乗船率自体は幾分上がったのかもしれません。
竹田津から徳山までは約2時間の船旅。
陸路のケースと単純に費用だけを比較すると多少高くつくことは事実ですが、暫しの間、運転手は体力・気力を温存できるし、海上の風情を楽しみながら半分の所要時間で対岸へ移動できることは大きな魅力。
私の思い出のフェリー乗り場の風景を少しでも長く現代に止めるためにも、今後もできるだけフェリーを利用していきたいですね。
Posted at 2011/08/29 23:12:16 | |
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