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Nuk-P@RailStarのブログ一覧

2016年09月15日 イイね!

ジィを探しに行ったのさ ④

ジィを探しに行ったのさ ④新しいマツダの車両統合技術・GVC(G-Vectoring Control)を体感するために、7月下旬、馴染みのディーラーで新型アクセラの試乗を企てた私^m^。

しかし、ガソリン(15S)とディーゼル(15XD)の2台のデモカーを駆使し、時には意図的に雑なコーナリングを繰り出しながら、全神経を集中してGVCによる車両挙動の是正を感じ取ろうと意気込んだにもかかわらず、二度の試乗を通じ、私はほとんどGVCが作動した瞬間に気付くことができませんでした。

実をいうと私の拙い筋書きでは

カーブの通過や交差点の右左折時、アクセルを踏んだままステアリング操作だけで曲がろうとしてやれば、本来はアンダーステアが顔を出してイメージよりも外側に膨らんでしまうところ、GVC介入による瞬時のトルクダウンで適切な前輪荷重が宛がわれ、結果的にはイメージした通りの軌跡をトレースしてくれる・・・

そんな「予想外の好結果を予想」していたのですが^^;、残念なことにそのシナリオにピタッと当て嵌まるシーンは一度も訪れず(T_T)。

まぁ・・・それもある意味、無理のないことだったかもしれません。

なんたって、私がその日繰り出したエリアはJR徳山駅から数km圏内というバリバリの市街地。
通行量も決して少なくない街の試乗コースを速度制限内でおとなしく走っている限り、クルマが限界域に近付くことはおろか、一瞬たりとも挙動が乱れるようなシーンはまず起こり得ないので、そもそも顕著なGVC効果が期待できなかったといえます。先の筋書きに沿っていえば、別にアクセルを踏みっぱなしでも、ステアリング操作だけで余裕で曲がれる領域だったわけですよ(苦笑)。

それに加えて、私自身の問題も。
GVC効果を殊更強く意識し、なるべくアクセルONのまま曲がろうとするがあまり、私は交差点やコーナーの手前で普段以上にスピードを殺し、普段以上に早いタイミングでブレーキペダルを離したため、完全にリズムが狂ってしまい、人もクルマも動きがギクシャク(爆)。
いつも通りの平常心で、冷静なドライブを続けているとは言い難い面もあったのです。

だからこそ
これから説明する「たった1回のGVC体感シーン」はなおのこと価値があるわけですよ!

さあ、いってみましょうか(^^)。

エターナルブルーのセダン(=画像手前)から乗り換えた、マシーングレーのスポーツ(=画像奥)。
新グレード・15XDを駆る私が差し掛かっていたのは、海沿いの産業道路の大きな右カーブ。

この右カーブを東に向けて曲がり終われば、それまで一車線だった産業道路が二車線へと拡大するという、陸路の要衝ともいうべきポイントなのですが、そこは過去に何百回もここを通過してきた私。
ここが、十二分にスピードを落として曲がらないとスムーズにクリアできない、トリッキーなカーブであることを熟知していたのです。

というのも、この産業道路は、周南市臨海部のコンビナート企業を結ぶ大動脈であるが故に、ダンプやミキサー、トレーラーなどの大型車両が朝から晩まで頻繁に通行。
このため路面には深い轍が刻まれていて、これが件のカーブで右に旋回しながら幾重にも分散していくため、路面の傷み方は半端ではありません。
とくに、今回私が取ったような”二車線の外側狙い”の大回りのラインだと、それらの轍(凸凹)を斜めに何本も乗り越えていくことになり、大したスピードでなくとも急速なグリップ変化が生じやすいのです。

そんな地味な難所において、GVCが見せたパフォーマンスは・・・

圧巻というべきものでした!

試乗の目的から、あえて経験的に知っている適正速度をややオーバーして進入した私。
その私が狙ったライン・・・いや、正確にいうと「狙っていたが殆ど期待はしていなかった」仮想のラインを新型アクセラはイメージ通りにトレースし、しかも、車両の挙動がピタッと安定していたのです。
「あっ! 今は明らかに違いましたねっ!!」
その直前まで、何かを期待してハンドルを切りつつも全て空振り三振に終わっていた私でしたから、この予期せぬクリーンヒットには、思わず声を張り上げてしまいました(笑)。
(助手席の担当セールス氏はビックリ)


えー?
なんかの勘違いじゃないの?

そう訝しがる向きもあるかもしれませんね。

実をいうとこの私も半信半疑な部分があり(爆)、ディーラーからの帰途、自分のアクセラXD(もちろんGVC非装着)で、同じカーブに向かって、同じように雑な進入を試みたのです。
すると、路面の轍のせいで一瞬前輪荷重が抜け、1.4トン超の巨漢がカーブの外側に膨らみかけた直後、これまた轍のせいで急激にグリップが回復し、車体が大きくロール。後席の右側に置いていたラゲッジBOXが、中身が入ったまま左側まですっ飛んでいったのです(苦笑)。

これはまさに、GVCの有り無しによって前輪のグリップ変動に差が生まれた結果、車両のスタビリティの決定的な違いとなって表れたものと解釈ができそうです。

さて・・・
前述したように、タイヤグリップに十分な余裕があり、特段の配慮をせずとも破綻のない走行ができる安定領域では、緻密で控えめなGVCの制御は、フツーの人間には体感しにくい面があるのかもしれません。
しかし、それがひとたび、低μ路や不整地、急激なペダル操作/ステアリング操作で不安定な領域に入った途端、人間の反応の及ばないところで常に是正をかけてくれるGVCの効果が顕わになりやすいのでしょうね。

ですから、短時間で多くのユーザーにGVC効果を体感できるようにするには・・・
例えば、未舗装路を定速走行しながら右へ左へステアリングを切るようなコースの設定や、定常円旋回中に路面の凹凸や起伏の変化が起きるような仕掛けをした上で、特定のコースでGVC装着車と非装着車を乗り比べる方法がベストと思います。
とはいえ、それは一般的には無理な注文でしょうから、次善の策として、ユーザーにGVC装着車を一日ないし半日くらい貸し出し。
普段走り慣れたルートをとことん走り込んでもらって、愛車との「ちょっとした違い」に気付いてもらう・・・そんなアプローチは如何でしょうか?(雨の日や雪の日だとなお良いかも)

"機械は絶対に裏切らない"
そんな大前提をベースにしつつも、ドライバーが走りに集中している時は決して出しゃばることなく、ふとドライバーの集中力が途切れたり、他のことに気を取られた時には万全のカバーリングを行ってくれる・・・
あくまでも人間を操作の主役として、それを機械が必要に応じてバックアップするというマツダの思想は、走る歓びの追求のみならず、先進安全技術の開発にも通じるものがあって、一貫したスタンスは立派だと思うし、その潔さは痛快にさえ感じますね。

というわけで、GVCそのものやその背景にある思想は私はとても好きなんですが・・・効果が判り難い分、営業スタッフさんはホント大変ですね(+_+)。
Posted at 2016/09/15 23:34:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 隠れ家のテストドライブ | 日記
2016年09月13日 イイね!

ジィを探しに行ったのさ ③

ジィを探しに行ったのさ ③マツダの新技術・GVC(G-Vectoring Control)の効果を体感したいがために、大幅改良を受けた新型アクセラの試乗に足を運んだ私。

ドライバーのステアリング操作に応じてエンジントルクを微調整。
曲がる時はより確実に曲がり、真っ直ぐ走る時はよりピタッと安定するように、適切な前後荷重配分をクルマ側が勝手に作り出してくれるという素敵なお節介(笑)。
ぜひとも、その”至れり尽くせり”のおもてなしとやらを、心ゆくまで味わいたいものですよねっ!(^O^)

しかし、最初に乗り込んだセダン・15S(ガソリン)で、いつもの平坦な市街地コースをおとなしく走行した限りでは、その効果は皆目判らず。

そ、そんなバカなっ

焦りと動揺を隠せないまま、リベンジとばかり即座にもう1台の試乗車・15XD(ディーゼル)に乗り換えた私。
徳山湾の港湾道路で折り返す長めの試乗に繰り出し、要所要所で意図的に雑なコーナリングを繰り返してみたものの、GVCによる補正効果をハッキリ体感する機会は、依然として訪れなかったのです。
(たった1回を除き)

ウーン・・・
全身の感覚を研ぎ澄ませた上で、いくら意図的に雑な曲がり方を繰り返しても、普段のクルマの反応との違いを感じ取れず、大いに困惑していた私。
どうやら、悪い方の”仮説”が当たってしまった公算が強まったことから、いつしか私は自分自身を落ち着かせるために、その内容を助手席の担当セールス氏に語り始めていました(^^;)。

その仮説とは何だったかというと・・・
GVCによる補正効果を最も体感し難いのは、当のドライバーではないかとの秘かな懸念。

運転操作の首謀者であり、その先の挙動を誰よりも正確に予知できるからこそ、システムのさり気ないアシスト効果を感じ辛い面が多分にあるはずで、その点ではむしろ、運転席よりも助手席、助手席よりも後席乗員の方が、その違いにより気付きやすい環境にあるのではないか。
さらにいえば、
ドライバーが普段から、乗員に不快感を与えないスムーズな運転を心掛けて「いない」ケースの方が、GVC介入による車両挙動の是正を「圧倒的に」感じやすいのではないかと。

そうです、いつもおとーさんの雑な運転の犠牲者で、常に前後左右に身体を揺すられて不快なドライブを強いられている気の毒な家族の方であればあるほど、
「あれ? 今ビックリするくらいスムーズに曲がらなかった?」
などと、見違える程の決定的な挙動差を感じやすいのではないかと思うわけです。

一方で、自説では最も不利な条件下にいるドライバー自身がもしも、GVCによる車両挙動の違いを感じ取るシーンが訪れるとすれば、それは、今回の私のように全神経を集中して短時間の試乗に挑んだ場合ではなく、もっとリラックスして臨んだ場合・・・例えば、半日とか一日程度の長めのドライブ時間を確保し、いつも通るルートをいつも通りに走行している中で、時折り
「あっ、なんとなく今はいつもの雰囲気と違ってた!」
といった感じで、少し後になってからあらためて気付くパターンではないかと私は想像するのです。

(だとすれば、なんて奥ゆかしく、控えめな技術なんだ・・・)

というか、矢継ぎ早に2台をドライブしてもその効果の片鱗すら感じ取れず、遂に“違いのわかる男”になれなかった私には、自身のセンサー能力の低さを棚上げして、上述したような強引な結論付けをするしか、自らを正当化する手段がなかったということです(爆)。

でもね、
たった1回っきりでしたけど、極めて強烈にGVC効果(と思しき挙動)を感じたシーンもあったのですよ。

につづく)
Posted at 2016/09/14 00:28:32 | コメント(1) | トラックバック(0) | 隠れ家のテストドライブ | 日記
2016年09月12日 イイね!

ジィを探しに行ったのさ ②

ジィを探しに行ったのさ ②7月下旬、発売から2週間も経ってから、やっと実現した新型アクセラの試乗。

モデルチェンジから約3年で実施されたこのたびの大幅改良。
その目玉のひとつ”G-Vectoring Control(GVC)”は、今後のマツダの走りがどう進化していくのか、その方向性を示唆する重要な技術といえます。
バタバタと忙しい週末の合間を縫って私がディーラーに足を運んだ最大の目的とはまさに、そのGVCの効果を体感することだったのです。

・・・にもかかわらず
鮮やかなエタ―ナルブルーをまとった1.5Lセダンに乗り込み、右折×4回で帰還するいつもの市街地コースで得られた印象は、「その違いが全くわからない・・・」という、残念極まりないものでした。

「こ、こんなはずでは・・・」

GVCの効果を確実に感じ取ってやろうと気負って試乗に臨んだ分、何の成果も得られなかった私のショックは・・・計り知れないものが(爆)。
そんな私の動揺が痛いほど伝わったとみえて、助手席の担当セールス氏からは、間髪入れずに「つ、次行きましょう!」との有難い助け船が(^^;)。
頭の中に「?」が百個くらい渦巻き、平常心を失いかけていた(笑)私は、氏のコトバに促されるまま、店頭に鎮座していたもう1台の試乗車に乗り移ったのです。

新色・マシーングレーをまとったもう1台のアクセラは、今回から追加された「15XD」グレードのLパッケージ。
このクルマ、エンジンは「XD」という名前が示す通り、SKYACTIV-Dのクリーンディーゼル。
そして「15」の数字は、デミオXDやCX-3に先行して搭載された小排気量の1500cc版が、遂にアクセラシリーズにも加わったことを意味します。

これまでのアクセラXD(2.2L)は300万円を裕に超える高価格帯となってしまうし、かといってデミオXD(1.5L)ではサイズがちと不足気味・・・そんな不満の声に対し、今回のアクセラ15XD(230万~)はまさに「ど真ん中のストライク」。
きっと、営業的には待ちに待った最大級の朗報のはずなのに、リリースや報道記事ではさほど1500ディーゼルの追加が表に出ていないのが、なんとも不思議だったり^^;。

さて、オフホワイトのレザーシートに身体を沈め、いざスタートボタンを押すと、予想以上にジェントルなお目覚めにビックリ。
今から2年前、登場したばかりのデミオXD(1.5)の試乗時よりも静かに感じるのは当然として、排気量が少ない分、ひょっとしたら実家のアクセラXD(2.2)よりもウンと騒音が抑えられているのでは?・・・とさえ感じました。
ま、夕方とはいえ、ずっと戸外に置かれていた試乗車。いきなりエアコン全開にせざるを得ない車内の暑さだったので、本来のアイドリング状態での正確な比較ではありませんが、これほどまで(悪い意味での)特別感が払拭され、ホントに普通のエンジンっぽく躾けられているとは。
いやはや、2年間の技術の進化はスゴイものですね。

「もう、ディーゼルだと意識させられることはないですねぇ」

ガソリン・15Sの試乗車から乗り換えても全く遜色のないほどの静かさ。
これが、私がマシーングレーの15XDを転がし始めた時の第一印象でした。

しかーし
私がクルマを乗り換えた目的は、最新版のクリーンディーゼルを味わうことではなかったわけでして(^^;)。

今度こそは失敗のないよう、私は担当セールス氏と申し合わせ、先程の平凡な試乗コースとは早々に別れを告げ、途中でスパッと左折をかまして東進を開始。
私のホームコースである徳山湾の港湾道路を目指す、ロングコースへと繰り出したのです。
さらに・・・
交差点やカーブでステアリング操作の機会が訪れるたびに、私は助手席に向かって「行きますよ」と予告。
平生の私のジェントルな運転(笑)とはガラッと趣きを変え、カーブの手前でも減速行為を行わず、ステアリング操作だけで強引に曲がろうとする作為的な運転を繰り返したのです。

もしGVCの効果を感じにくかったら、こうするしかないかも・・・と、私が予め考えていた我流テストモード。
まさかホントにこの秘策を繰り出さざるを得なくなるとは正直思いもよりませんでしたが、実はその先に待ち受けていた展開は、さらに輪をかけて予想外のものとなるのです。

なぜなら・・・たった1つのシーンを除いて
なおもその効果は全く判らなかったのですから(爆)。

へつづく)
Posted at 2016/09/13 00:14:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 隠れ家のテストドライブ | 日記
2016年09月09日 イイね!

ジィを探しに行ったのさ ①

ジィを探しに行ったのさ ①アハハ(^^;)

なんだか徘徊老人の大捜索みたいなタイトルですけど、今回の「ジィ」は「爺(じい)」ではなくて「G(ジー)」、いわゆる加速度のことでした^m^。

・・・と、その前にひとつお断りをしておかねば。

実は、今回話題にするのは7月末に試乗した内容(^^;)。
8月に入り、久々の出張や身内の緊急入院、さらには新プロジェクト関連ブログの乱入などですっかり間が空いてしまったのですが、是非とも書き残しておきたかった内容なので(事実、ほんの少しだけ書きかけていた 笑)、微かな記憶を辿りながら綴ってみます。

というわけで、7月下旬のとある週末までVTRを巻き戻し(笑)。

大幅改良を受けた新型アクセラをじっくり味わおうと、気合いを入れてディーラーに乗り込んだ朝方は、予想以上のお客さんの多さに機先を殺がれ、新色・エターナルブルーの実車を観賞しただけで退散^^;。

ま、お店が盛況なのは喜ばしい限りですが、どうやらホットな商談客はさほどいなかったようで・・・。
店内のお客さんの多くが点検・修理待ちだったことは、配備されたばかりのアクセラ試乗車の周囲の寂しさから、それとなく窺い知れました。
それにしても、もし試乗車の2台が今回のNewカラー(エターナルブルー&マシーングレー)をまとっていなかったら、折角の大幅改良にもかかわらず、店頭における変わり映えは限りなくゼロに近かったでしょうね。
(考えてみれば恐ろしいことだ・・・汗)
世の中、その真逆のパターン(=外観だけリフレッシュし、中身はそのまま)は掃いて捨てるほどありそうなのにねぇ(苦笑)。

さてさて
無念の退散から数時間後、気を取り直して再訪した夕方近くの時間帯は、見事なまでのガラ空き(^^)v。
お客さんの波が去り、すっかり一息ついていた担当セールス氏を引き連れ、私はやっとのことで新型アクセラの試乗にありつけたのです(^^)v。

三代目・BMアクセラの登場から早くも約3年。
初めての大幅改良における大きな話題の1つは、マツダが「G-ベクタリング・コントロール」と称する新しい車両制御の統合技術を搭載してきたことでしょう。

ドライバーのステアリング操作をトリガーにエンジンのトルクを微調整し、クルマの前後荷重を巧みに増減してやることで、車両の挙動をより無駄のない安定したものとするこの新技術は、ドライバーや同乗者が少しでも気持ち良く快適にドライブを楽しめることが狙い。
この「より快適に」というのがミソで、間違えても「より速く」だとか、ましてや「より経済的に」なんかではない独自のスタンスや、一切の追加デバイスを必要としない利点も含め、このユニークな発想には興味を惹かれるものがあるし、昨今の「Be a driver.」なマツダらしい一貫した取り組みだと強く感じます。

ここまでの推移を私なりに解釈してみると・・・
マツダが目指す姿は、極限の「速さ」でも「経済性」でもなく、適度にメリハリの効いた気持ち良いドライビングの実現。
その初歩としてまず、i-DMというマツダ独自の運転支援システムを導入し、ドライバーのアクセル(ON/OFF)、ブレーキ(ON/OFF)、ステアリング(切り/戻し)といった基本操作のマナー向上を徹底的に指導。
やがて、ペダルワークやステアリング操作の基本精度が上がってきたら、その次は、いかに各操作をうまく連携させるかという段階へ進みますね。
そこでマツダが次なるアプローチ方法として選んだのは、ドライバーの鍛錬を促さずに、ステアリング操作に合わせてエンジントルクを変化させる制御。つまり、今度はその成否をドライバーのスキルに託すのではなく、クルマ側が大いに世話を焼く番ということですね。
そして、どうせ機械でやるのなら徹底的に・・・とばかり、その反応速度は1/20秒なんだとか。もはや人間が手動でコントロールできる領域ではありません。

そんなわけで、手動/自動という実現手段の違いこそありますが、目指す姿はブレてなくて、極めて筋が通っていると私は思うのです。
だからこそ、そのGVCの効果とやらを早く実車で体感したくて、ずっとその機会を窺っていたのですよ(^_^.)。

というわけで、逸る気持ちを抑えてまず乗り込んだのは、午前中に観賞したエターナルブルーのセダン。

ガソリンの1.5L自体は3年前のBMデビュー時に私も何度か試乗しましたが、当時はスポーツ(ハッチバック)しか試乗車がなく、セダンタイプは今回が初めて。
アクセラのセダンといえば、排気量も車両重量も特殊なハイブリッド車しか試せていなかったので、つい今日まで、ボディタイプによる純粋な走りの違いが比較検証できないままでいたのですが、やっと念願が叶いました。

「なるほど。やっぱりリア周りのソリッド感が多少違いますねぇ・・・」

予想通りの印象を口にしながら、市街地をひたすら右回りして戻る、いつもの試乗コースを走行する私。
無論、試乗の最大の目的だった、GVCによる挙動の違いについては、僅か4回ポッキリの右折の機会はもちろん、路面の悪い海沿いの産業道路を巡航している最中も、常に強く意識。
なにせ巷には「効果がわかりにくい」という試乗記も結構に散見されたので、そうならないようにと周到に準備。
事前にメカニズムとその原理を研究し、具体的な効果が想定される場面を予め頭に描きながら、徹頭徹尾、全身の感覚を研ぎ澄ませてセンシングを行ったのです。

果たして、その結果は・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・

まったく違いが感じ取れず(爆)

そんなバカなっ

一番の目玉であるGVCがその効果を感じ取れないなんて・・・あり得ない。
しかも、何の予備知識もなしに試乗したわけではなく、しっかりと予習を重ね、満を持して臨んだのにこの有様とは。

き、きっと何かの間違いだ・・・

少なからずショックに包まれた心境を隠し切れないまま、私は担当セールス氏の「こっちも行きましょう!」とのコトバに促されるまま、隣りにいたもう1台のアクセラ、マシーングレーのスポーツ・15XDに乗り込んだのです。

につづく)
Posted at 2016/09/10 00:26:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 隠れ家のテストドライブ | 日記
2016年09月08日 イイね!

アクセラプチ報告 –Vol.32–

アクセラプチ報告 –Vol.32–実家のアクセラXDで私が感じた「あんなこと」「こんなこと」をユーザー目線で綴ってきたこのプチ報告シリーズ。

さすがに納車から2年半も経ってしまうと、チョイ乗りオンリーな私のネタはとうに尽きていて、今回は4月以来のお久しぶり(^^;)。

その通算32回目のレポートは、”お世話にならないに越したことのない”万が一の時のためのシステムの存在を、不覚にも認識してしまったというお話。

●SCENE #39 SCBSの作動確認

事件は今朝、実家に父を迎えに行く途中に起こりました。

現場は駅近くの交差点で、私は先頭から2番目で信号待ちをしていました。
信号が青となり、先頭車両のムーブに続いてゆるゆると発進したところ、その黒いムーブが突然、交差点内でウィンカーを出すと同時に左折(-_-;)。
もし、左側に順走するバイクでもいたら、身構える間もなく即巻き込まれてしまうような状況・・・本当に勝手極まりない愚行でした。

ところが
その突然の動きに輪をかけて急な動きをしたのが、対向車線で右折待ちしていたクロスロード。

すでに交差点内に進入し、加速態勢に移っていた私のアクセラとの間合いを完全に無視して、先頭のムーブが左折を始めたのを合図に、条件反射的に右折を強行したのです(-_-;)。
実家にも程近いこの交差点、私は過去にそれこそ何百回(いや、何千回か)と通過してきていますが、これほど危険なタイミングで目の前を横切られたのは初めて。

「えっ!まさか!?」
意表を突く行動に出られ、完全に驚かされたという意味では、クラクションやハイビームのひとつでも返して抗議したいところではありましたが、そうはしなかったジェントルな私(笑)。
・・・というか、まだ発進直後で自車のスピードが低かった上に、クロスロードがあまりに急発進して右折モードに入ったために、必ずしも両車に衝突の危機が差し迫っていなかったのも事実でして(^^;)。

よって、私もブレーキによる回避行動はとらず、アクセルオフだけで切り抜けられると判断したのです。

実際、両車の相対運動は私の予測した通りに推移。クロスロードの女性ドライバーに適切な恐怖感を与えつつも(爆)、2車の軌道は決してぶつかることなく、”危機一髪”には程遠いタイミングを以て、巧みなすれ違いが成功するはずだったのですが・・・

ハイ、もうおわかりですね。

ガガガガーッ

次の瞬間、フロントガラスの近赤外線レーザーレーダーが危険を察知し、緊急ブレーキをかける「SCBS」(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)が作動したのです。
(ドラレコの記録によると、減速Gは0.68・・・)

ま、アクセルオフでやり過ごそうとしたこの私も、一応ブレーキペダルには足を載せ不測の事態に備えていたので、予期せぬ自動ブレーキにもパニックに陥ることなく、左足でサッとクラッチを切り、エンストすることもなし。

しかし、再発進して現場を後にしながら、私が大いに気になったのが、後続車へのインパクト
だって、アクセラのルームミラーに映る黒っぽい軽自動車、もはや車種の判別すらできないくらい私との距離を空けて、遥か後方を追従し始めたんですもの・・・。

青信号になり、普通に加速していくように思えた目の前のアクセラが突如、交差点の真ん中で停止寸前まで急減速したわけですから、前方の状況が殆ど見通せない後続車にしてみたら、その驚きぶりは想像に難くありません。
たぶん、アクセラのブレーキランプも自動で点灯したはずなので、傍目には、突然の右折横断に私がパニックブレーキを踏んだように映ったでしょうね。

あぁ、なんてこったい・・・

数年前、「よそ見をしても、自動ブレーキがあれば安全!」と言わんばかりの輸入車CMに、「後続車へ与える危険を無視した浅知恵な宣伝だ」と不快感を顕わにしていた私ですが、ひょんなことから、自ら危惧していた潜在的危険シーンを演じることになってしまいました(反省)。

半永久的に無理だと諦めていた自車の安全システムの動作確認が意図せずにできてしまったのは、極めて貴重な体験と言えなくもないですが、まぁ、お世話にならないに越したことはありませんね(-_-)。

プロフィール

小学生の時代に到来したスーパーカーブームがほぼ終わりかけた頃、極めて身近な存在だった国産車、とりわけ強烈な個性が滲み出る'50s~'60sの旧車に強い興味を持っ...
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