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Nuk-P@RailStarのブログ一覧

2016年09月06日 イイね!

次なる十年の計 ~第八話~

次なる十年の計 ~第八話~第七話からの続きです)

隣接する月極駐車場のレイアウトが変更可能という救済条件を生かし、私が突き付けたカーライフ関連の厳しい機能要件にチャレンジし、会心の解決策を編み出してきた業者さんたち。

第一関門を通過した自信作は、基本骨格の構造こそ「木造」/「軽量鉄骨」/「重量鉄骨」/「コンクリート+木造」とバラエティ豊かになった一方で、全てに共通したのが「インナーガレージ付き三階建て」という現実解。そして、密閉式エリアと軒下エリアを合わせ、計4台のマイカーが「全て単独で出入可能」という1階部分のレイアウトでした。

「なるほど、これなら4台ともOKですね。有難うございました」

なーんて依頼主のお墨付きをもらって
「やれやれ、これでいつものペースに戻せそうだ・・・」
のっけからの無理難題に振り回された分、業者さん方もホッと安堵したかったに違いありません。

ところがそうは問屋が卸しません。
私はさらに厳しい目付きで、各社の車庫周りのレイアウトを評価し始めたのです。
なぜなら・・・
たしかに、どの一次提案も私がコンセプトシートに記した要件を満たしていますが、それはあくまでも、全てに優先する基礎的な条件。私が絶対に譲れない部分を列挙したに過ぎません。

築35年の一軒家とロングカーポートを中心に、10年目を迎えた現在のカーライフ。
その”さらなる充実”を新築の主目的に掲げる私としては、間違えてもその中身が退化する領域があってはならず、そのための幾多の評価項目が待ち受けていたのです。

とても一般的とは言い難かった、特殊でワガママな車庫要件。
そこに果敢に挑戦してくれた設計士さんたちにはやや酷な話かもしれませんが、その背景にある私の本音・・・つまり、「そのこころ」を端的に表現するなら、

「ただ収まりゃイイってもんじゃないんです。」
(爆)

そりゃそうでしょう。
舞台が自動車運搬船の積載デッキだとか、裏手の手狭な完成車置き場だったら、1台でも多くクルマを詰め込むのが使命ですから、結果としての収容台数が全てに優先するでしょう。
そのために、たとえドライバーの乗降性が劣悪だったとしても、寸止めや幅寄せ時のストレスが半端なかったとしても、それらは必要な犠牲だと納得できるもの。

しかし、私にとっては収容台数のみが最優先の項目ではありません。
いくら置ける台数が多くても、クルマの出し入れはもちろん、乗員の乗り降りや荷物の積み下ろしの際、何らかの支障が生じてしまうようでは本末転倒。少なくとも車庫としては、現在の縦長カーポートより不便に感じることがあってはなりませんし、そんな惨状で自慢のマイカーたち(とそのオーナー)が生き生きと輝いているとは・・・到底言えないのです。

中でも、とくに私が徹底して注意を払いたかったのは、アクセラが容易に駐車スペースにアプローチできること。そう、後期高齢者の父がハンドルを握り、同じく後期高齢者の母を乗せて活躍する実家のクルマのことですね。

そもそもの話、
4台のハンドルを握るのがこの私だけなら、車庫レイアウトや車両間隔にさほど気を遣う必要はないのですよ。
現在の縦長カーポートで編隊の順列を苦もなく入れ替える技量と根気をもってすれば、むしろ、もっともっと1階部分のレイアウトを攻めていくこともできたはず。
しかし、DJデミオは嫁さん、BMアクセラは足腰の弱ったご老人がメインユーザー。
この2台の取り回しの容易性と出入り時の安全性、そして乗降時の快適性をいかに担保できるかは、私が自分自身に課していた最重要のノルマでもあったのです。

加えて、さらに考慮すべきは、真面目で気難しい父の性格。
深慮といえば多少聞こえは良いものの、不必要なまでに先回りして物事を考え過ぎてしまうその性格をよく知る息子としては、父自身が本当に気兼ねせずに一等地スペースを利用する展開に持ち込むためには、周到な配慮と雰囲気づくりが必須であることは百も承知でして(笑)。

もし仮に、少しでも私達が無理をしてアクセラの駐車スペースを確保したように見えてしまったら最後、
「今まで通りに駐車場を借りるから、うち用のスペースなんか要らん」
なんて興醒めなことを、後から平気で言い出し兼ねないのですよ。
(人の気も知らずにねぇ・・・苦笑)
そういえば・・・初期段階では4台全てをインナーガレージに収める大胆な提案もあったのですが、父がいちいち息子宅のシャッターを開け閉めして出入りするなど全く想像できなかったので、この案は瞬間的に却下されました(^^;)。

そんなわけで私は、各社から提出された1階車庫周りの平面図や簡易模型を駆使して、軒下スペースに収まるアクセラの入退出シミュレーションを何度も繰り返し、各案を徹底的に比較検討することになったのです。

例えば・・・画像のような巧妙なレイアウト案。
4台をすべて横向きに配置するという大胆な発想と、その結果としての高効率な収まり方は極めて魅力的。しかしその反面、父や嫁さんが柱や壁へ接触させるリスクもそれなりに高いと判断せざるを得ず、車庫単独では惜しくも次点扱いとなってしまいました。

結局、普段使いの2台・・・デミオとアクセラに関しては、極めてオーソドックスな配置に落ち着くことに。
道路に面する8メートル弱の横幅一杯を使って軒下エリアを設け、両車の間隔を十二分に空け、道路と直交方向に並列駐車するレイアウトが本命となったのです。
「まぁ、何のひねりもない・・・」
思わずそんな苦言を呈されてしまいそうですが、無論、より実家の玄関に近い側にアクセラを配置したのは言うまでもありません。

おぉ、では晴れて業者さん決定ですな!

いえいえ。

たしかに、車庫周りの成立性とその満足度は私にとって最大の関心事ではあるものの、その良し悪しだけで物事は決まりっこないわけでして(苦笑)。
当然ながら、車庫周り以外のその他諸々・・・(いや、フツーは車庫周りの方が「その他」か 爆)もとい、一般的には主たる興味の対象となるべき「建物外観」や「間取り」といった代表的な要素が、遅まきながら主要な検討課題として浮上してきたわけです。

「ははーん、ここからが本格的なお楽しみってわけね!」

「いや、それがそのぉ・・・」

とにかく、カーライフの充実という最大の使命のために、必須となる要件の死守に精力を使い果たした私。
その他の部分・・・もとい、本来のメインディッシュの領域に関しては、全くもってノーアイデアだったのです(大汗)

第九話につづく)
Posted at 2016/09/07 00:13:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | 隠れ家の新プロジェクト | 日記
2016年09月03日 イイね!

次なる十年の計 ~第七話~

次なる十年の計 ~第七話~第六話からの続きです)

用意したのは、幅8メートル弱という縦長の用地。
そこにマイカー4台を平面配置し、うち最低2台が密閉エリアで、残りは軒下エリアに。
その状態で「各車がそれぞれ単独で出入りできるように(!)」との機能要件を突き付けた私。

「お気持ちはよくわかりますが、現実的には難しいですね(汗)」

下手をすればその瞬間に全てがスタックしてしまいそうな無理難題。
でも、この解決策をきちんと用意して、勇躍交渉のスタートラインについた業者さんが複数現れたというのも、紛れもない事実なのです。

フフフ・・・
この摩訶不思議な展開を可能にしたのは、私が用意していた1つの”救済条件”でした。

それは何かというと・・・

あ、わかった!
 
「きっと、裏側からも出入りができるんでしょ?」
「ターンテーブルならぬ、スライドテーブル登場とか?!」
「いや、福祉仕様の軽に買い替えてスペースを稼ぐに違いない!」


ブブー(笑)
残念ながらどれも不正解です。
だいいち、ただでさえ蓄えがないというのに、さらにマイカーの買い替えや飛び道具の導入なんか目論んだ日には、それこそ現有マイカーを売却して資金調達をしなければなりませんから・・・(←全く冗談にもならない)

ハイ、話を元に戻しましょう。
たったひとつながら、途轍もなく大きかった救済条件とは・・・

敷地に隣接する月極駐車場の並びが変更可能ということ。

エヘヘ^^;。
つまり、隣り合う縦長の敷地同士で、お互いの通路・進入路を共用できれば、私たちの敷地には、道路側の真正面だけでなく、月極駐車場側の側面も加えた二方向からアプローチが可能になるのです。
そう、見方によっては、区画の中央付近にある用地が、角地まで並行移動したのにも等しい好条件です(^^;)。

なんだよぉ・・・
そんな溜め息が聞こえてきそうな、決定的な緩和条件^^;。

しかーし
実はここでも、私は具体的なレイアウト案には一切触れず、先方に上記の条件を淡々と説明するだけ。
あくまでも、自らは要件や前提を提示するに止め、実現手段の選択やその組み合わせは全てプロのアイデアに委ねるスタンスを貫き通したのです。

当然ながら、勘所の良い設計士さんたちは私の与件をフル活用し、車庫も含めた1階部分の平面レイアウトに腕を振るうことに。
かくいう私自身も昔はエンジニアの端くれだったので、厳しい制約の中でのアイデア競争は大好きなクチ。
一応、依頼した側として冷静に静観するフリをしてはいましたが、ホントは興味津々。ここは相当にワクワク・ドキドキなステージでしたね(^^)。

ただ、意外なことに、その陰であっさり白旗を上げて撤退していった大手メーカーさんも。
たぶん・・・仮に設計士目線では取り組み甲斐のある魅力的な案件だったとしても、お世辞にも常識的とはいえない特殊な土俵に上がってしまうと、営業面で難しい局面を迎える公算が高いと読んで、無駄足を踏むのを避けたのでしょうね。

というわけで、私が突き付けた難題を見事にクリアするレイアウトを提案してきたのは計4社(4者)。
ふと見渡せば、「インナーガレージ付きの3階建て」こそ共通解でしたが、骨格の組み方は「木造(2x6)」、「軽量鉄骨」、「重量鉄骨」、「コンクリート+木造」と、バラエティ豊か。
それぞれの特徴を生かした自信作による、異種格闘技戦の様相を呈してきました。

「車庫周りが成立しないなら、それで終わりですから」

そんな傲慢ともとれる最初の関門を見事に突破してきた魅力的な提案たち。
しかし私は手を緩めることなしに、さらに厳しい目線でそれらをふるいにかけていくのです。

第八話に続く)
Posted at 2016/09/03 22:48:53 | コメント(1) | トラックバック(0) | 隠れ家の新プロジェクト | 日記
2016年09月01日 イイね!

次なる十年の計 ~第六話~

次なる十年の計 ~第六話~第五話からの続きです)

サラリーマン生活もとっくに折り返し地点を通過した私。
そろそろ最終の第4コーナーが遠くに見え始めた頃になって、突如、自宅の新築を思い立ち、バタバタと動き始めることに^^;。

これまでマイホーム計画とは無縁だった半生。
人並みの知識や経験もない上に、具体的な建物のイメージもない状態で、百戦錬磨の営業さんや建築士さんと話を具体化していく姿を想像するのはちょっと・・・いや、相当に無理があったのは正直なところ。
どこか捉え処のない雲を掴むような感覚が渦巻く中で、こちら側の頼みの綱といえば、自分たちがここで実現したい事柄とそれらの重要性が明確になっていたこと。
そこで私は、新築の目的や主たる機能要件をコンセプトシートに書き連ね、企画ステージにおける主導権を掴むことにしたのです。

ただ、私の期待値が最も高いと同時に、実現のハードルも負けずに高かったのが、車庫に関する”絶対に譲れない”要件たち。なにせ、間口の狭い縦長の敷地にもかかわらず、4台のマイカーが各車単独で出入り可能で、うち最低2台を完全密閉エリア、残りのクルマも軒下エリアに収め切る・・・なんて無理難題が、いきなりド~ンと立ちはだかっていたのですから。

だから、今ひとつ気乗りせずに訪れた住宅展示場で、初対面の営業さんと交わす会話といったら・・・

「いかがですか? 私たちのモデルハウス」

「えぇ、でも実は少し変わった家を考えているので・・・」

「大丈夫です。幅広いご要望にお応えできますから!」

「では、1階部分にクルマを4台収めたいと言っても?」

「ええっ?・・・・」

(苦笑)
こんな空回りのジャブを何度繰り出したことか。

でも、矛盾だらけに思えるこの車庫要件に関し、私が妥協をする可能性は”万に一つも”なかったのです。
なぜって、第一話からグダグダと述べてきた通り(苦笑)、縦置き車庫の機動性の低さに辟易している現状から脱却し、カーライフの抜本的な環境改善が果たせるかどうかは、まさにこの要件の決着次第なのですから。

「1階の車庫周りが成立しなければ、申し訳ないですがその時点で終わりです」

つまり、いくらその先に素晴らしいテイストの外観だとか、良く練られた間取りのアイデアが控えていようとも、最初の関門通過は絶対条件であり、暫定通過とか敗者復活戦はあり得なかったのです。
無論、車庫の成立性など全体から見ればごく一部の話であり、一般的には妥協の余地を大いに含む些細なこだわりに過ぎないことは重々承知の上。
しかし、カーライフの改善を最大の目的に据えた私にしてみれば、車庫周りの満足度が家全体の満足度を大きく左右することは避けられず、ここに異例なほど固執するのは、ごく当然の成り行きだったのです。

果たして・・・この無理難題は、なかなかに効果的なフィルターとして機能することに(^_^;)。
結局、スタートラインに付いて具体的な話を進めることになった業者さんは、個人の建築士と注文住宅系のメーカーに早々と絞り込まれることになったのですから。
実際、数多あるメーカーをひとつひとつ候補に挙げていくのは時間や手間の面で回避したかったので、これは極めて好都合な展開でした。

終始、具体的な要件を伝えるだけで、実現手法や様式・レイアウトは一切指定しなかった私たち。
難題のクリアも含め、プロらしい発想力や創造力に全てを委ねたわけですが、実際の心境は半信半疑。
しかし、どうもこの賭けは当たったようで、其々のメーカーや設計士の意地とプライドをかけた個性豊かな解決提案が、私たちの目の前に次々に現れることになったのです。

まさに「そうこなくっちゃ!」って感じの展開でしたねー(^^)


あ、それはそうと・・・

最初の難関って、そもそも解決策はあったの?

アハハ、そこはとても気になりますよね。
間口8メートル足らずの縦長の敷地で、4台が独立して自由に出入りできるだなんて、普通に考えたら実現は困難だと言わざるを得ません。

実はこの難題には、たったひとつの・・・しかしながら途轍もなく大きな"救済条件"がありまして。

第七話に続く)
Posted at 2016/09/02 00:00:22 | コメント(3) | トラックバック(0) | 隠れ家の新プロジェクト | 日記

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小学生の時代に到来したスーパーカーブームがほぼ終わりかけた頃、極めて身近な存在だった国産車、とりわけ強烈な個性が滲み出る'50s~'60sの旧車に強い興味を持っ...
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