いやぁ
こんなにワクワクしたドライブ、
一体いつ以来だったかなぁ(笑)。
・・・エヘヘ^m^。
土曜日は家族4人でお昼前に慌ただしく自宅を出発し、山陽自動車道に乗って一路広島へ。
目的地は広島市北西部の嫁さんの実家で、8月のお盆休み以来の再訪。
ただし、ごく普通の帰省ドライブと思いきや、その中身はやや異例で、宿泊を伴わない日帰りであったばかりか、僅か1時間半の滞在でトンボ帰りするという強行軍。
往復の道中約4時間、自席で思い思いに時間を過ごせる同乗の家族はともかく、ずっとハンドルを握る私には決して楽な行程でなかったにもかかわらず、何故に私がこれほど楽しみにしていたかというと・・・
今回の私達のお供が、新入りの
アクセラXDだったからで(^^)。
父が所有していた3年半、このアクセラXDの行動範囲といえば、寂れゆく地方都市の市街地とその周辺が中心。
何度か私のドライブで地域外まで連れ出す機会を創ってはいたものの、それもせいぜい隣りかその隣りの市町村止まりで、片道1時間を超えるドライブすら稀な状況でした。
従って、今回のプチ帰省がアクセラXD(と私)にとっては記念すべき初の
「県外進出」であったし、初の
「高速道路走行」も含まれた、初の
「家族ドライブ」でもあったのです。
ま、普通であれば新車購入から1、2ヶ月で簡単にクリアしてしまうような節目に、我が家のアクセラXDは購入4年目に入った今頃になって、ようやく立ち会う機会を得たわけです。
それでも
単に3年半遅れで節目を消化するだけなら、私にここまでの気持ちの高揚はなかったでしょう。
実は私、今回の強行軍を、このたび第2のメインカーに指名したアクセラXDの資質を問うための検証ドライブにすることを企てていたのです。
具体的にいえば、私がアクセラXDに課した
・
「我が家随一のグランドツアラー」という役割 および
・
「快適かつ安全なロングツーリングを一人でも、家族とでも楽しめるクルマ」というキャラクター
に対する実パフォーマンスを検証し、その可能性を見極めることが目的。
もちろんその可能性は「私」にとってのものでもあり、「家族」にとってのものでもあり。
ドライバーの私自身が感じる手応えや感触が何より重要なポイントにはなりますが、それが全てではなく、同乗する家族の雰囲気や反応もこっそり探りながらの、往復4時間のドライブと相成りました(^^)。
さぁ、当のアクセラXDにとって多大なプレッシャーのかかる「初めて尽くし」の旅。
ここで万一、オーナーの期待に応えられなかったらこの先の運命は・・・(汗)
などとつい心配してしまいそうですが、アクセラXDにとっての救いは「我が家随一」という部分。
グランドツアラーと聞くと、世界の名だたる高性能GTカーをつい思い浮かべてしまいますが、アクセラXDはそれらを意識する必要は全くありません。
あくまでも相手は我が家のマイカー勢なので、それらに対して確実なアドバンテージを示すことができれば、与えられた使命を十分果たしたことになるわけでね^m^。
さて、今回のアクセラXDのパフォーマンスはどう映ったのか、私の感触が気になりますよね。
ハイ、4時間のドライブを終えた後での率直な感想は・・・
「とても楽なドライブだった」
というもの。
もちろん、全て良い意味で・・・ですよ(^^)。
とりわけ、走行時間の約半分を占めた高速道路走行で感じた疲労感の少なさは特筆モノで、約1ヶ月前に広島帰省のお供を務めたデミオ・13Sとは、まさに雲泥の差。
そして、このパートの好印象が、今回のドライブ全体の印象をも大きく左右する結果となったのです。
あっ、誤解のないようにいうと、デミオ・13Sも気持ち良く高速道路を駆け抜けてくれるんですよ・・・
「軽負荷時」にはね。
SKYACTIV-G1.3の伸びやかなレスポンスとSKYACTIV-DRIVEの歯切れのよい変速フィールは、時としてゾクゾクっとするような爽快なパフォーマンスを編み出してくれますが、いかんせん絶対的な動力性能に余裕がないため、乗員の人数や荷物の積載状況、道路の起伏や要求速度といった諸条件により、いとも簡単にスイートスポットから外れてしまうのが難点。
高速道路でひとたびこの罠に嵌まってしまうと、アクセルを踏み足しても意図した加速感が得られないストレスに苛まれ、やや遅れて2速もシフトダウンして回転数が跳ね上がり、車内が極端に騒々しくなるという悪循環の繰り返しで、これが着実にドライバーの疲労感を蓄積していくのです・・・。
デミオ・13Sでの家族ドライブに付き纏っていたこんなストレスや不快感、今回のアクセラXDでは皆無でしたねぇ。
たとえ6速巡航の上り坂であっても、アクセルを踏む右足に少し力を加えると即座に期待した加速感が得られ、思い通りにスピードや車間をコントロールできてしまうのですから、実用上の効果はもちろん、ドライバーの精神衛生上も悪かろうはずはありません。
ま、これはわざわざ走行しなくても、両車のスペックを机上で比較すれば十分予測できるもの。
アクセラXD(最大トルク:420Nm/2000rpm)は、デミオ(同:121Nm/4000rpm)の「3.5倍」もの最大トルクを、デミオの「半分」のエンジン回転数で発生してしまうのですから、両車の車重差400kgを差し引いても、アクセラXDの力強さは圧倒的といえます。この数字の威力が実走行にも素直に反映され、余力溢れるパフォーマンスとしてドライバーの好印象に繋がったわけですね。
ちなみにこのアクセラXDの最大トルクは、我が家随一のピープルムーバー・ビアンテ23S(同:210Nm/4000rpm)と比べても2倍に相当する立派なもの。
2.3Lエンジンのビアンテでも、中国自動車道の長い登坂区間ではDレンジ走行がキツくなり、堪らずマニュアル変速モードに切り替えることがありますが、アクセラXDはそんなシーンでも苦も無く巡航を続けてくれることでしょうね。
そして、アクセラXDのトルクフルな走りが光ったのは、何も高速走行だけではありません。
山陽自動車道に続く郊外バイパスの巡航時も、さらに続く三桁国道のワインディング走行時も、ドライバーの意図通りに車速や車間の調整ができたのはもちろん、時としてズボラなシフトチェンジまで許容してくれる寛大さもドライバーには至極有難い部分でした。
こと「ドライバーの疲労度」という点では、操作量が多くなるMT車は単純に不利だと決め付けがちですが、こんなフレキシブルなエンジン特性があれば、Dレンジでストレスが溜まる非力なAT車が相手なら十分勝負に持ち込めますね(^^;)。
とまぁ、デミオ・13Sとの比較でいえば、エンジンスペックだけで圧勝の雰囲気が漂うアクセラXD。
しかし、グランドツアラーたる資質の別の側面として、直進性の良さと高速走行時の安定性も、ドライバーに絶大な安心感と疲労低減をもたらす美点でした。
実はこれも諸元表をざっと眺めれば、デミオよりも拡大したトレッドやホイールベースの数値、トーションビームvsマルチリンクというリアサス形式の違いなどから、ある程度は予想できるものではあります。
今回はそれに加え、私がデミオの購入直後から気になっている直進時のステアリングの据わりの悪さがさほど感じられなかった(※完全にゼロではないですが)ことが、アクセラXDの好印象を決定付ける結果となりました。
とくに、帰途の山陽自動車道では、後の予定が迫っていたために何度か「一発免停ギリギリ」の速度域までスピードアップする瞬間がありましたが、そこでアクセラXDが見せた安定感と車内の静かさには、思わず笑みがこぼれたほど。比較対象にビアンテを加えたとしても、この優れたパフォーマンスは長距離ツアラーとして大きなアドバンテージと感じましたね。
ちなみにビアンテは直進安定性という点では秀逸ですが、重心の高さからくる高速巡航時の不安定感は否めませんし、RX-7はスピードレンジを上げるにつれクルマは恐ろしく安定しますが、比例して車内騒音も増すために快適さに欠け、結果として意外なほど疲れてしまうのです・・・。
というわけで、往復4時間のプチ帰省を利用したアクセラXDのグランドツアラー評価を総括すると、
「第一関門は余裕でクリア」(^^)v。
デミオ・13Sは少なくともこの領域では相手にならないことを証明してくれたアクセラXD。次に気になる存在は・・・三列ミニバンのビアンテ・23S。
無論、全般的な運動性能を比較すれば背高ミニバンの出る幕ではありませんが、ことステアリングフィールに関しては私はビアンテの方に軍配を上げるし、4度目の車検を機にリフレッシュした足回りも決して悪くなく、極めてピンポイント的ながら、「より遠くへ」という部分では、ビアンテの追いすがる余地が僅かながら残っている感じがしています。
ま、それでも大勢に影響のないことは承知の上。
今後も折に触れ細かな検証を継続し、アクセラXDのグランドツアラーとしての固有のポジションを盤石なものにしていければと思っています。
頑張れ、アクセラXD!
(なんか違う気もするけど)