残雪を眺めに、ちょいと山奥まで・・・
なぁんて、物見遊山のゆとり旅をしたわけじゃありません。
所用のため、休日に強引に都合を付け、嫁さんの実家まで緊急帰省した図です。
あ・・・結局のところ完全に都合は付かなくて、長男は自宅でお留守番でしたけどね(^^;)。
そんな今回のトンボ返り、お供に選んだマイカーは、もちろん
CX-3しか考えられませんでした。
なぜって・・・
部分的に銀世界の残るこの場所こそが、年明け早々、我が家で勃発したマイカー代替劇の「震源地」。
その結果として、新しく迎えることになった4代目の嫁さん専用車を義父母に披露するのと同時に、名義変更を済ませ真新しいナンバープレートを得たDJデミオの消息もしっかりこの目で確認し、当事者全員(笑)で一連のドタバタ劇にひと区切り付けたかったのです。
これがCX-3で帰省した表向きの理由。
無論、私は別のところにも視点を置いてまして(^^)。
我が家では恒例ともいえる、高速道路と三桁国道を織り交ぜた往復200kmのプチ帰省。
ここで、新入りのCX-3がどんなパフォーマンスを発揮するかは大いなる注目ポイント。
旧・嫁さん専用車のDJデミオとの直接比較もさることながら、我が家随一のピープルムーバー・ビアンテや、我が家随一のグランドツアラー・アクセラXDも加えた”家族移動車”の中における相対的なポジションを見極めることもしっかりと意識していたのです。
(なんだか欲張りでしょ?)
そんな意味深な日帰りのテストドライブ。
果たして私の感触はどうだったかというと・・・
「対デミオでの優位性を確認するも、他車の領分を侵す懸念はなし」
という、ある意味絶妙な総評に落ち着きました(^^)。
え?
褒めてるんだか貶してるんだかわからないって?(笑)
いやいや
いろんな意味で有意義で、とても満足のいく結果だったってことですよ。
まずは前半部分から。
「DJデミオに対する優位性」の発見は、今回のプチドライブをとても興味深い旅にしてくれました。
何といっても圧倒的な好感触を得たのが、2.0Lガソリンエンジンの頼もしさ。
中学二年の長男が同乗していなかったウェイト差は多少差し引く必要がありますが、お米や野菜を満載した帰途においても、3名乗車のCX-3で、アクセルを踏み込む右足にストレスを感じるシーンは
皆無でした。
三桁国道や高速道路の登り坂は全く苦にならなかったし、その気になれば高速道路で周囲の流れをリードすることも十分可能でしたから。
その点、1.3LのDJデミオは余力に乏しいために、事前に十分な勢いを付けておくか、アクセルをベタ踏みしてエンジンを唸らせないと同等のパフォーマンスは発揮し辛く、お世辞にもスマートな高速巡航とは言い難いケースが多かったので、この差は大きく感じましたね。
そして、3年分の進化を加えた先進安全装備の有難みも。
中でも印象的だったのが「MRCC」(レーダークルーズコントロール)。
なにせDJデミオ(ガソリン車)は、最上級グレードにもかかわらず、単純なクルーズコントロールさえ未装備でしたから、レーダーによる追従機能を積極的に使わなかった今回でも、その楽チンさは際立ちました。
同じく、DJデミオでは無縁だった「LDWS」(車線逸脱警報システム)も、道幅の狭い三桁国道でピーピーと頻繁に危険を知らせてくれる甲斐甲斐しさに接し、嫁さんと2人で「たしかに煩いけど、OFFするのは本末転倒だよね」と、あらためて信頼を寄せ直した次第。
これらが、デミオより少しアップライトになった着座位置と相俟って、常にシステムが万全のサポートをしているという安心感をより一層高めてくれた気がします。
その一方で、215/50R18の大径タイヤには・・・ややToo Muchな印象も。
デミオ13S(185/65R15)からは3サイズUPに相当し、走行中の路面抵抗の大きさはハッキリと体感できたし、車幅と車高の拡大で空気抵抗も悪化したのか、高速道路での区間燃費はDJデミオに遠く及ばず。
1分置きのスポット燃費表示が20km/Lを超える瞬間はほとんど訪れず、16km/L台前半の数値に止まってしまいました。
ちなみに、WLTCの高速道路モード燃費:18.0km/Lに対しては90%程度の達成率となるので、「3人乗車+α」の条件を考慮すれば、一定の評価は与えられるかもしれません。
続けて、総評の後半部分にいきましょう。
実は、私が秘かに恐れていたのは、CX-3によるマイカー内の”領分侵犯”だったのですよ。
もしCX-3が2.0Lエンジンの余力を存分に生かし、立派な長距離移動車として頭角を現わしてしまうと、積載能力やエンターテインメント性で依然アドバンテージが残るビアンテは良いとして、背格好も似ていて乗車定員もイコールなアクセラXDの存在が、途端にビミョーになってしまうからです。
そんな私の贅沢な懸念を(良くも悪くも)吹き飛ばしたのは、アクセラXDとCX-3のシャシー性能の違いでした。
あ・・・でも、別にそれは歴然とした差ではないんですよ。
常にステアリングを握り続けるドライバーだからこそ少しずつ感じ取れる、直進時のビミョーな安定性の差や、コーナリング中のちょっとした懐深さの差といったものが、片道2時間弱のドライブ中に蓄積され続けた結果、トータルの印象で疲労感・満足感の違いとして露呈したというお話。
残念ながらCX-3は、主に直進時のステアリングの据わりの悪さが大きく影響し、メカニズムの共通性が高いDJデミオと同様に、やや肩の凝るドライブとなってしまったのです。
もし、今すぐに日本一周のドライブに出掛けなければならないとしたら、私がお供にしたいのはアクセラXDかビアンテで、CX-3(とRX-7)は積極的には指名しないでしょう。
(それでもやれと言われたらやりますけど 笑)
そんなわけで、褒めちぎりもせず、かといって罵り倒してもいない、今回のプチ帰省インプレッション(^^;)。
デザインの美しさに惚れ込み、あまり後先を考えずにCX-3購入に走った側面もある一方で、他のマイカーとの棲み分けも入念に計算していたのが、この私。
もちろん、スイートスポットが幾分狭くなるリスクは承知の上でね。
こうして、なんとか思惑通りのポジションに収まる結果となり、してやったりというか、あらためて安堵したというか・・・
アクセラXDともども、ホッと胸を撫で下ろしています(^^)