さて、LS帰還までの間乗ることになった20マジェスタG-Fパッケージ(後期)ですが、本日ようやくじっくりと乗ることができました。
いつものコースでのドライブ、新装開店したディーラーを見に行くのと1週間の買い出し、駅までの家族のお迎えに今日丸一日、乗り回しました。
そこで、LSとの比較をメインに、私なりの素直な感想を書きたいと思います。
あくまで私個人の感じ方です。
《対LS460比較》
…最初に言います。当然ながらLSはメルセデス、BMWとも競うクルマだけに、マジェスタより格上です。
車格、質感、操作感、ゴージャス感は、やはりLS。
新車当時1000万のLSと、800万のマジェスタ。
価格の通り、差がありますが、マジェスタの方がLSよりも良い。と思える部分もありましたので、幾つか挙げていきます。
日常での扱いやすさと静かでスムースな走り。絶妙な乗り心地や装備面。和を感じるデザイン…等です。
まず扱いやすさですが、日本市場向けのマジェスタと海外市場メインのLS。
これはボディサイズに一番違いが現れています。
クラウンをベースに最終セルシオ同等のサイズにまで拡大された専用ボディを纏うマジェスタは、LS標準ボディ車をも上回る後席空間や充実の装備内容を誇りますが、クラウンの扱いやすさが失われていません。
運転席からの眺めは、ダッシュボード天板とボンネット面の高さが揃えられています。
ボンネットが見えないLSと違い、ある程度マジェスタはボンネットも見えますし、LSよりも視界が広く感じます。
ドアミラーも大きく、位置的にもよく後方が見える。
車両感覚をLSより把握しやすいと思います。
私は実は目が悪く、夜間の運転は苦手でして、LSは少々不安があるのですが、マジェスタは安心感を持って走ることができました。
車幅が1800mmを僅かに越えるだけで、LSより少し小さい為、タワーパーキングにも入れやすいでしょう。
車重もLSより軽いため、重量制限のある駐車場でも条件をクリアしやすいと思います。
乗り降りのしやすさも、マジェスタの方が行いやすいですね。
静粛性について。
比較している私のLSは、460バージョンUです。
LSはバージョンU.Iパッケージから上位が、全てのウィンドウガラスが遮音タイプになるので、そちらのグレードならより静かかもしれません。
サイドウィンドウも合わせガラス。
バージョンUとマジェスタG-F車での比較では、ノイズなどはマジェスタの方が、少し抑えられているように感じました。
スッキリとした雑味ない静けさ…とでも言いますか…
20マジェスタでは、Gタイプからフロントウィンドウに高遮音性ガラスなどを採用しています。
遮音ガラスによる違いは結構大きいな…と思いましたね。
ドアミラー形状や、その取り付け位置など、カタログに記載もありますが、20マジェスタは風切り音にも徹底し配慮がなされています。
LSで気になる事のあった微かな風切り音が、マジェスタでは感じられませんでしたね。
遮音ガラスのLSなら改善されているのかな?とは思いますが。
全くの無音のような静けさではなく、音は聞こえますが、不快ではなく、気にならない。
快適に感じる静寂さを追究したとカタログに記載もありましたね。成る程、素晴らしい。
V8エンジンサウンドは、ブォロロロ~とV8らしいドロドロ感を演出するLSと違い、若干おとなしめですね。
よってV8サウンドを楽しめるのはLSです。
まぁ私のLSはサウンドジェネレーターを装着しているので、差がより大きいのかと…
加速についてですが、LS460と基本的に共通のエンジンと8速AT。
マジェスタでは出力等、LSより若干落とされています。
しかし、LSより車重が軽いためか、信号待ちからの出足等、反応はマジェスタの方が良く、軽快です。
日常での使用範囲でLS460との性能差を感じることはないかと思われます。
ちなみにLSは100から上の加速が速いです(笑)
通常速度域では車重を感じるような加速で、鈍いかな?とさえ感じます。
スロコン付ければ改善するのでしょうが、捕まりたくないので(爆)
そして気持ちが良いと感じる速度域に違いが感じられました。
LSは一般道ではなく高速など7~80で走るのが最も気持ちが良いと感じるのですが、マジェスタは5~60の一般道での制限速度範囲内で走るのが気持ちが良い。
LSでまったり走るのも実に心地良いですが、いつものドライブコースをゆっくり走らせていて、スーっと滑っていくかのようなスムースさはLSを越えていると感じました。
日本市場向けのマジェスタと海外市場を向いたLSの味付けの違いかな?と思いました。
ブレーキは3.5アスリートやGSでお馴染みの物。
踏んでから最初にグウゥ!と強めに効く感じでした。
LS460バージョンUの物より、最初から効く感じでして、LSに慣れていると、なかなか上手に美しく操作できませんでした(笑)
慣れればどうってことないですが。
純正17インチに対して20インチを履いていますが、性能に不満はないです。
乗り心地について、このマジェスタは大口径20インチタイヤ、ローダウンが施されていますが、実に快適でした。
これには驚きましたね。純正ならば更に一段とソフトな乗り味なのかな?と。
全く不快な揺れも突き上げもなく、道路の継ぎ目や凹凸舗装でも、20インチの低扁平タイヤとは信じられない快適性。
『タタン』と通過音の後、余計な揺れはなく即座にショックが収まる。揺れの少ないフラットな乗り心地でした。
21系マジェスタの純正の乗り心地と同じくらいに快適でして、これなら、20インチ、ローダウン状態でも満足できます。
装備の充実ぶりはさすが最上位グレードだけあり、不満はありません。
最上位グレードっていうのが、とにかく良い。
基本的な装備はLS同等ですが、プリクラッシュ機能等の安全装置はLSより後発なので、より技術的にも煮詰められて進んでいます。
当時、世界一の安全を目指したとカタログに誇らしく書かれていただけに、素晴らしいと思いますし、安心して身を委ねることができますね。
G-Fパッケージはショーファードリブンを意識した後席の快適性を突き詰めたグレード。私の大好物です(笑)
後席の快適性、装備は実に素晴らしい。
重厚なフロントマスク、伸びやかなロングボディ、高貴なリアビュー。
LSにはない和のデザインやシルエットは存在感を放っています。
歴代最大の車格感ではないでしょうか?
『クラウンの扱いやすさに、LS同等の性能と、それをも越える先進装備を与えられたクルマ』
存在感ある重厚な専用ボディ。
扱いやすい車体、感覚。
必要とあらば、圧倒的性能を提供するV8エンジン、8ATユニット。
雑味を排したスムースさ、静寂さ。
絶妙な乗り心地。
不満なき充実の装備、高い安全性。
高い質感、広く快適な空間。
初代、二代目と存在感を放っていましたが、三代目以降はセルシオ(LS)の影に隠れていった車種。
総合でLSが優れているとは思いますが、20マジェスタも…実に悩ましい。
ちょっと物足らないかな?って感じる部分もあれど、欲しいとか思う自分が居ます(笑)
メイン比較はLSで行いましたが、3#セルシオ比で、気になるのは静粛性でしょうか。
3#セルシオの方が静かです。
セルシオフルノーマル。前期なら16インチ、後期なら17インチの純正に、レグノでも履かせてしまえば、最高の静けさを味わえるでしょう。
それで満足できないなら、耳栓でもするしかないですね(笑)
作り込みや質感など、20マジェスタも肩を並べられるレベルとは思いますが、収納部の操作時の質感など、細かい部分においてやはり差を感じます。
性能ではセルシオを上回り、快適性もセルシオを越えるでしょうが…
『セルシオを越えるのはセルシオだけ』
この格言、成る程なぁ…と(笑)
セルシオの方が格上。これは揺るがないかな…
21マジェスタFバージョンとの比較は、車格感、質感、作り込み、装備など、全てにおいて20マジェスタG-Fパッケージが上回ります。
性能面、加速はV6の21系でもモーターによる助力を受け、同等の加速をしますが、V8ならではの滑らかさ、重厚で上質なフィーリングは20系を運転していると、やはり20系かな…と思ってしまいます。
何より誇らしさを感じるV8クランキングサウンドでヤラレちゃいますが(笑)
キュキュルルルル
グオォン!♪
…燃費などは…比較になりませんね(笑)
格好よさは21系のオプション18インチ、モデリスタエアロ装着車なら互角の勝負でしょうか。
いいクルマです(^-^)