まもなくお盆です。
私の実家は北陸の福井県です。県の人口が政令指定都市以下しかないこの県は不遇です。
よく、福岡県と福島県に間違われます。京都府と隣接しているという事実を知らない人も多いです。
最近は、稲田元防衛大臣の地元ということで違う意味で注目されましたw
おやじが数年前に亡くなってから一人暮らししている母親が心配で(近くに弟が住んでますが)お盆は必ず帰省するようにしています。
この時に頭を悩ませるのが高速道路の「渋滞」。
高速道路の意義は「時間を買う」ことなのに払った料金に見合わない結果しか生まない「渋滞」。渋滞に巻き込まれた時は「料金を返せや」といつも思っています。
ところが、料金を下げてしまうと解消しないのが「渋滞」なんですよ。
聞きなれない言葉かもしれませんが「渋滞学」って知っていますか。
勤めている会社で扱ったシステムの関係で渋滞を研究するためのコンピューターシミュレーターの存在を知りました。
どういう条件で自然渋滞が発生し、どういう条件で渋滞が解消するのかを研究する目的で作られています。
この学問の権威は東京大学の西成教授。かなり有名な方です。
さて高速道路の渋滞にはキーワードがあります。
「時速70km/h、車間距離40m」
これが渋滞の始まりの条件です。
自車速度が70km/hに近くなったとき、車間が40m以下になるとそこが渋滞の起点になるというもの。
これは実証実験でもシミュレータでも検証されている事実です。
また、シミュレーターの計算結果から何キロの渋滞は何キロ手前から車間40m以上を維持すれば渋滞が解消されるという方程式も確立しています。
これ実証されているんですよ。警察の車両で70km/h走行、車間40mの編隊を組んで渋滞手前から高速道路を誘導したことがあって、計算通り渋滞が解消されたとか。
ところがこの車間40mがくせ者。せっかちな私には「魔の間隔」です。前の車両と40mも開いていると割り込まれるのが嫌で無意識に車間を詰めてしまいます。
ACCの車間設定はいつも安定の「1」w。
西成先生は「1人でもルールを守ろうという意識があれば効果は出る」とおっしゃっていますが、私には無理w
正直に列に並んでいるとき後ろから来た車が横入りした時の怒りは収まりません。
むしろ意地悪して絶対入れない感じw
これが渋滞の根源のようですわ。
渋滞学の研究によって渋滞のメカニズムは明らかになっています。東名(上り)の大和トンネル付近で「車速維持しろ」とか「車速復帰願います」という看板が建てられたのは研究の成果なんですよ。
現在はリアルタイムの渋滞表示でなく「渋滞予報」のような30分先の情報を提供して渋滞分散をさせる研究が進められています。
ETC2.0の普及でナビに予測回避ルートとか推奨ルートが表示される日は意外に早いかもしれません。
第2東名が出来てから特に愛知県岡崎IC付近、静岡県の日本平付近の渋滞が大きく緩和されました。
一方、ジャンクションが重なった東名厚木IC付近は激混み。第2東名は早く神奈川区間の整備を加速して欲しいです。
都内の首都高だと第2環状線(C2)によって渋滞が分散しましたが渋谷付近は相変わらずです。
外環の西側(環八沿線)が整備されてない事が原因です。ここ整備されて(一生無理ですけど)迂回ルートの料金を下げれば渋滞は解消しますよ。
ブログでは一度話題に挙げましたが首都高横浜北線(K7)の開通と東名青葉ICまでの延伸により劇的に都内の渋滞事情が変わりそうです。
もっと走りやすい道路環境になるといいですね。
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2017/08/03 12:54:26