今や世界経済の中で中国の存在を無視なんかできないと思うんですけど米国は真剣に中国を排除しようとしてます。
特に怖いのが30年ほど前にあった「東芝ココム」の再現が来るんじゃないかということです。
東芝ココムとは、当時米ソの冷戦下で東芝の子会社が工作機械を共産圏に販売した事件の事です。
この会社は元々共産圏との取引がありました。
ニュースでは本来の性能である「9軸工作機器」ではなく「大型立旋盤」と申請して輸出していたとなっています。
当時のソビエトはこの工作機器を使って潜水艦のスクリュを作りソビエトの潜水艦がかなり静音になったと言われます。
この「虚偽」の輸出報告が対共産圏輸出統制委員会(ココム)に違反するとされた事件ですね。
この事件の本質は、当時貿易赤字を解消したかった米国が日本への制裁ネタを探していたと言われています。
実際、ソビエトの潜水艦はこの事件以前より「静音だった」と主張する公文書も見つかっています。
この制裁を機に対日貿易赤字の交渉で不利な条件を色々飲まされました。
そうなんですよ。
今、対日貿易赤字を解消したい米国は制裁ネタを探していると言われています。
その1つがHUAWEI。
この会社への部品提供や技術提供がなんらかの制裁ネタになるのではないかと言われています。
輸出をしている企業でこのことを意識していないのであればヤバイですよ。
基本、制裁ネタは「いちゃもん」ですからね。
早々とGoogleがHuaweiへの技術やサービス提供の中止を発表しました。
まずは米国内から制裁を疑われる企業の離脱が目立つ感じになってきました。
今の所、既存のHuaweiユーザはこれまで通りGoogleのサービスは受けれそうですが新しいOSのアップデートは提供されません。
今後のHuawei製品にはAndroidのオープンアーキテクチャ以外は載らないと思われます。
こうなると中国も黙っちゃいません。
独自にOSやサービスを提供するようになるでしょう。
多分、Googleに匹敵する優秀なサービスが出てくることも考えられます。
問題はハードもソフトも中国製となったとき本当にセキュリティは大丈夫かということです。
今でもAndroidベースにHuawaiのカスタマイズが施されて使われていますがGoogleがベースを提供しているので変な動きをしても比較調査が出来ていました。
今後は全くのブラックボックスになります。
日本のHuawei人気に陰りが見えるかも。
逆に世界中にばら撒かれている中国製のゲームアプリを使って「情報収集モード」が発動するかもしれません。
「中国製のモノを使っていると情報を抜かれる」
というのは割と都市伝説級の噂ですけど、今は噂でも「本気になれば実行できる」という環境にあるのが問題ということを理解しない人が多いと言う事です。
セキュリティとは「本気になれば情報を抜ける」という環境が揃った時点で「黒」です。
今、やっているか否かは問題ではありません。
私の予想ですけどHuaweiは今は何もやってないと思います。
今後もやる予定はないでしょうね。
現時点で「外貨が稼げれば中国にとってもメリットがある」し。
しかし本気の中国政府が圧力を掛けたらやるでしょうね。
そういう切羽詰った状況に押し込んではいけないんですよ。
日本も太平戦争前、米国から経済圧力を受けて逃げ道がなくなった結果が戦争だったわけで。
「歴史は繰り返される」
とは言いますけど、歴史に学ばないといけません。
第2次世界大戦は世界恐慌(証券パニック)から自国を守ろうとブロック経済(他国を関税で排他的に締め出す動き)に活路を見出した末路でした。
大戦後、その教訓を生かすべくグローバル化が進んでいたのに今の世界を見ると何かを感じずにはいられませんよね。
(あとがき)
本日はチャイナリスクの一端をネタにしましたがアリババなどで買った中国産の激安パーツ達にもリスクがあります。
あれ、中身が輸入禁止なものにすり替えられていたらどうーします?
発送者がそれを実行する目的はありませんけど猛烈な反日家かだったら?
最近、嫁に指摘されてこのことに気が付いたのですが取引履歴はスクリーンショットで残すようにしました。
アリババのサイトで履歴が消されたら証拠がないかもしれませんしね。
また有料のVPNサービスに入ってIPを隠ぺいするような環境を構築予定です。
なんか面倒臭い時代になってきました。
(もう一つ)
実はHuaweiのファブレットを買う予定でした。
8インチのMediaPad M5 liteが3万円弱だったので通勤用の動画視聴用にね。
Googleの動画アプリが提供されないとなると選択肢から外れます。
iPad miniが高いだけにGoogleのHuawei排除ニュースはインパクトありますわ。
Posted at 2019/05/21 15:24:35 | |
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