
昨日のネタ「漏れ電流」の続編です。
一般の家電で言う「待機電流」。
これが「塵も積もれば」で結構な電気を食っています。
最新のエコ家電に替えることで減らせるんですが、電子工作をすると判りますけど待機電流を減らす設計は結構難しいんですよ。
ICなどのデバイスも「スリープモード」を持っていないと駄目とか、トランジスタが熱として消費する損失電力を極力減らすとか面倒この上ないです。
さて車の場合、待機電流のことを「暗電流」とか言ったりもします。
トヨタのディーラが電飾系カスタムを嫌うのは、故障診断の基本がテスターによる電流測定だからです。
電子技術マニュアルを見ると故障診断の項目には大概この測定値が書いてあります。
これが電飾カスタムで狂うのを嫌がるんですわ。
ま、それは置いておいて、
一般に車の待機電流は(C-HRの待機電流も技術書に書いてありましたが忘れました)10mA~30mAぐらい。
昨日のSSRの漏れ電流は5mAとすると結構バカに出来ません。
C-HRのバッテリーは欧州統一規格に則ったもので「LN1」というEN規格鉛蓄電池が採用されています。
確かGSユアサが作ってた記憶がありますが国産バッテリで対応は少ないですね。
LN1の仕様を紐解くと、20時間率容量は45Ahとなっていました。
45/20(A)=2.25(A)を20時間流すと放電終止電圧(10.5V)に達するという事です。
ハイブリッド車は待機電流が大きいと思うので仮に50mAだとします。
これにSSRの漏れ電流5mAを加えると55mA。
単純計算ですが、満充電の状態で放置すると818時間(約1ヶ月)でバッテリが10.5Vになります。
鉛電池を完全放電させると性能が劣化するのでもっと手前でシステムの待機電流は放電カットが行われますが、バッ直の電流は漏れ続けますね。
いずれにしても無視できない大きさですわ。
ここまでが予備知識w
実はエーモンのSSRを使うにあたってメーカに問合せをしました。
使用する環境温度と漏れ電流は重要なファクターなんですが
「仕様は公開してません」
と冷たい対応w
「一応-20度から60度までの動作確認はしてるが定格ギリギリで長時間使うな」と気遣い(指摘)はありました。
(多分60度付近で3Aが扱えるのであれば5Aが扱えるトライアックを使っていると思われます)
模倣を避けるためなんでしょうかね。
情報を増やしても理解されないと思っているのでしょうか。
判らないでもないですがエーモンの製品を使ってバッ直するケースは多いと思うし製品仕様をもっと公開すべきですよ。
通常、SSRは周囲温度が80度を越えると著しく性能劣化します。
これは使用されるフォトカプラやフォトトライアックのデータシートを見れば明らか。
例えば定格1Aのフォトトライアックがあったとして、環境温度が80度のとき制御できる電流は10mA以下です。
ほぼ機能しないんですよ。
車の中の温度は相当高くなります。
使い方によっては接続された他の機器に影響が出るかもしれません。
そういうデータを公開できないなら製品として売るべきでないと私は思います。
ちょっとエーモンと言う会社の姿勢に疑問符ですわ。
(製品企画は悪くないけど少なくとも半導体に関する扱い・考え方はちょっとね)
ちなみにエーモンのユニットリレー、着荷したら当然分解します。
何が使われているかは企業がオープンにしないので分解して分かった情報は公開しませんけど使う方から見れば知らないと使えない。
でもチップの印刷消してあるんだよね、こういうのって。
それからエーモンの製品情報を確認しても入力側の定格書いてない。
使用例として「調光ユニット」が利用されていますけど、この調光ユニットが「出力max
1A」の製品ってことで入力は1Aが限界なのかな。
SSRは誘導側にLEDを使っています。
トランジスタの中で光っているんですよ。
その光を受けて負荷側のMOSFTEのゲートが開く仕組み。
なので入力側はそんなに電流を流せません。
多分、定電流ダイオードが手前に入っているんだと思いますがそうなると別の制限も出てくる。
これも重要な情報なんですけど明確に書いてないですね。
やっぱりダメダメですw
あまりに残念な対応だったので連日のブログネタに格上げしてしまいました。
(あとがき)
と、エーモンの駄目っぷりを嫁に話をしたらボーナスの話で返されたw
まったく興味がない以上に別の質問で返されるという「無視」w
さすがですわw
ちなみにボーナス査定作業は終わりました。
しっかり成績残した者には報いなければなりません。
一生懸命考えても人事部のさじ加減で幾らでもひっくり返る。
原資に限りがあるので仕方ないんですが皆が頑張っているのに報われません。
これと同様に報われない話。
嫁にはボーナスの話はしません。
猛烈な皮算用が始まって額を見た瞬間に「チェッ」て言うんですよ!
前年度よりアップしたにも関わらず事前見込みよりも低かったことで。
この一件以来、予想額を一切クチにしなくなりました。
なので、無視には無視返しw
また三者間争奪戦の始まりです。(過去ブログ参照)
ブログ一覧
Posted at
2018/05/09 12:12:04