
みん友のDIYカスタマーの方々は、修行僧のように日々バンパーを下していますので配線の「皮むき」の量が半端ではありません。
そこでみなさん、皮むき専用工具を使っているので本日はその話です。
私自身、エーモンのギボシカシメ用に買った「電工ペンチ」に付属する皮むき器(ストリッパーと言います)から換算すれば使用歴は30年以上ですけど、あの付属機能はおもちゃなので専用工具を使い始めたのは10年以上は経ちますね。
前にブログで語ったんですけど、私は配線の枝線を作るとき「エレクトロタップ」は使いません。
これはファクトリーメーカの方々と話した経験からくるものですが、車のDIYで最もトラブルが多いのがエレクトロタップからの配線不良なんですね。
設置時は動作しても枝線にテンションが掛かると「切れ」や「接触不良」を起こす確率が高いとのこと。
これも以前に語ってますが、エレクトロタップの色は扱える配線の太さに依存します。
これを間違えると接触不良や切れが発生します。
さらに最近の車両配線は年々細くなっており「白のタップ」では対応が難しくなってきました。
ちなみに白は「0.18sq~0.36sq」が仕様範囲で0.5sqはNG、0.2sqはOKと覚えておきましょう。
少し話が逸れましたので戻ります。
枝線を作る際、エレクトロタップを使う場合は配線の太さを合わせる必要がありタイラップで固定するなど引っ張り対策します。
車両ハーネスをばらして枝線を作る場合、タップが大きすぎて邪魔にもなりますよね。
そもそも配線の太さは使う電流量で決めるべきで本線と枝線の太さが違うことは普通です。
(細い本線から太い枝線はNGです)
なので私はプロのカスタマーの意見を取り入れて枝線は必ず半田付けします。
その際に必要なのがケーブル途中の被覆を剥く「ストリッパー」が必要なんですよ。
色々買って来ましたけど、多分、ストリッパーの中で一番精度が高い奴はこれです。
ケーブル挟んで工具を握るだけでケーブルの皮むきが完了する。
本当に便利です。
この「フジ矢」にたどり着く前に買った工具は皮が剥けたり、剥けなかったり、場合によっては切れたりして信用できないものばかり。
本当に「オートマティック」なんですけど多分みなさん勘違いして使ってると思います。
これ調整要りますよ。
基本的に太い線を剥く際は調整ノブを緩めないとワイヤーが切れます。
あまり太い線を剥かないので気にする必要はないです。
問題は細い線。
0.5sqを2、3本剥くと調整ノブが少し緩んできます。
そこで0.2sqを剥くと上手く剥けないことがありますね。
細い線を剥く際はノブを若干締め直す必要があるんです。
取説には「AWG26以上の細い線は調整ノブを締めろ」となってますけど緩むので締め直す必要ありなんです。
なお、ガチでノブを締めると0.2sq(AWG24)は切れますので注意が必要。
さて、配線の被覆剥きはこのオートストリッパーでOKかと言うとそうではありません。
このストリッパー、剥く長さ5mm以上の剥きにはいいんですけど1mmとか「少しだけ剥きたい」という意図には向きません。
回路で使う被覆剥きには向かないです。
そこで使ってきたのが
細線用電工ペンチ。
ハッキリ言いますけど、このペンチはゴミです。
まずAWG26までしか使えない。
しかも工具精度が悪くてAWG26もまともに剥けません。
0.2sq線(AWG24)使うならオートストリッパー使いますし。
しっかり握ってもカッター部が浮いているんですよ。
それでも高価だったので使い続けてきましたが、最近AWG28の線を扱う事が増えたので新しいストリッパーを買いました。
オートストリッパーがフジ矢製なのでフジ矢にしようと思ったんですけどフジ矢のヤツは「sq表示がない」。
車の配線で使用するエーモンの電線はsq表示。
普段は0.2sq(スケア)とか0.5sqって呼びますよね。
ところが極細線になるとAWGで呼ぶんですよ。
頭の中では「今、AWG30を使っている」と認識している。
決して「0.05sqを使っている」とは認識してない。
この差がデカいんです。
AWG表示とsq表示(平方mm)されているのがベッセルしかありませんでした。
それでもベッセルはグリップのところに換算表があるだけですが、これが購入の決め手になってますので。
エーモンはメジャーじゃないsq表示を流行らせた功罪は大きい。
世の中、AWG表示が標準なのに。
しかも、車は芯線が太いのにケーブルが細いタイプを使うようになってきてるので正確には芯線の太さ表示に統一すべきです。
さて使用感ですが、
ベッセル、微妙~w
エーモン製よりは遥かに精度は高いです。
ところがAWG30が剥けたり剥けなかったり。
住友電工のAWG28はAWG30のカッター部で綺麗に剥けますが、AWG28部だと引っ張るだけになる。
本来、芯線の太さでストリッパーを使い分けるべきですがmm表示は一般的でないので難しいです。
また、工具を探す旅になりそうな予感w
ただし、基本は日本製しか信用してません。
フジ矢は第一候補。次買うならまずはコレ。
HOZANは信用してない。高いだけで満足いく工具に出会ったことない。
エンジニアが悩むー。
AWG34に対応しておりAWG28の皮むきに期待大。
ギボシや端子のかしめにエンジニアの工具は逸品なので期待するも、ロングノーズのプライヤーはゴミだったなのでハズレ可能性も大w
(余談)
ブログ中、住友電工のAWG28線の話が出てきますが住友電工は車のハーネスでも使われている電線の一流メーカです。
ここの耐熱電線は本当にすごい。
半田の熱で被覆が縮むことはありません。
中華製の耐熱線は温度が低くて半田の熱に耐えられないです。
かなり高価ですがリール買いしようかな。
本当の余談ですがアンテナ用の同軸ケーブルを一発で剥くストリッパーがあります。
ロータリーストリッパーって言います。
使ってますけど本当に便利です。
家のテレビ線は全部自家製です。
とにかく私の家には同軸ケーブルが多いのでw