MR-S ノーマルECUの空燃比制御をロギング
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Power-Fcの燃調の為、空燃比ロギングシステムを構築してみましたが、今回はノーマルECUの空燃比をロギングしてみました。
約8分間走行の空燃比グラフ(上グラフ)です。外気温度は27℃位、吸気温度は35℃位。チャートの横軸に回転、横軸にエアフロ電圧を表してみました。アイドリングから2.3速全開まで含みます。
下のグラフは横軸がタイムで縦軸に回転、空燃比、エアフロ電圧(空気量が大きいと電圧は増加)、スロットル開度電圧(開度が大きくなると電圧は増加)を表していますが、表示は一部分です。通常の発進からちょっと回転を上げて3速までシフトアップしている部分です。
赤色=空燃比
青色=エアフロ電圧
紺色=スロットル開度(電圧)
黒色=エンジン回転
低回転低負荷では見事にO2センサーで空燃比14.0~15位にフィードバック制御されているのが分かります。
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まずは、準備作業としてO2センサー1にLC-1からのO2センサーのエミュレート信号を送り、O2ヒーター端子にダミー抵抗を取り付け純正ECUを騙します。
これはヒーター断線のエンジンチェックランプ点灯防止対策です。ダミー抵抗として、セメント抵抗10Ω10W3個を直列で30Ω30Wとしました。
これでO2センサーヒーター断線のエンジンチェックランプは点灯しなくなります。はじめは、20Ω20Wで試しましたがかなり熱くなりましたので3個に・・・
エミュレート信号は前回の整備手帳を参照してください。
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O2センサーのカプラーですが、ヒーターがシルバーの2端子、センサーはゴールドの2端子です。このシルバー側にダミー抵抗の配線を接続しました。
センサー側は、ECUカプラー側から信号を送っているのでエンジン側にはなにも接続しません。
これらの作業は短時間の実験の為ですから、真似をしないようお願いします。車両火災などの危険性があります。
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約2000回転巡航からアイドリングに復帰の様子です。
さすが、純正は見事にアイドリングに綺麗に復帰します。 6秒位までの巡航走行ではO2フィードバックの波形が出ています。7秒位でアクセルをOFF、同時にエアフロも下がります。
空燃比は20以上に跳ね上がります。復帰前にちょっとだけ濃くなりますが、回転は下がることなく、次第にアイドリング700回転に復帰しています。
そして理論空燃比の14.7に揃ってきます。
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発進から軽くアクセルを開け(20%位)最高3500回転までで次々とシフトアップしていた街乗り区域です。
この状態では、O2フィードバック制御で空燃比14.7になるように制御されてます。フィードバック特有のギザギザ波形が出ています。
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では、どの程度でO2フィードバック制御を外れるかですが、グラフを見ると3速シフトアップ後4400回転で外れています。
エアフロ電圧では3.2V以上でしょうか。アクセルもちょっと開けてますね。
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2速にシフトダウン後全開、シフトアップして3速全開状態です。
およそ6600回転まで回しています。
エアフロも回転が上昇するに従って徐々に増加しています。空燃比を見てみますとかなり濃いですね。ちよっと意外でした。安全を見越したマージンでしょうか。数値では最高11.07です。
久しぶりの純正ECUでの全開ですが、回転上昇のフィーリングとしては中回転域は良かったのですが高回転はちよっと重たいような印象でした。吸気、排気系は純正から変更していますので、このような結果になったのかも知れません。
エアフロのコンデェションでもかなり変わりますから・・・
又、点火時期その他でもフィーリングは変わりますからね。例えばエアフロ補正コントローラーで高回転域を絞るとかで良くなる可能性はあるかも知れませんがエンジン、補給器の個体差もあるのでなんともいえません。
尚、同じ時間にPower-Fcの空燃比もロギングしましたので、高回転域のセンサー数値のズレが大きいとは思われませんです。
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日を変えて又また記録(15分程度)。
気温は若干低く、吸気温度は、27℃程度です。 結果は前日とほぼ同じで、高回転高負荷は空燃比11.12とやはり濃いですね。
上のチャートは全体の空燃比状態を表しています。又、下のグラフは高いギア(4速2200回転)のまま低回転でスロットルを全開にした時の空燃比状態です。エアフロ電圧が約3V以上でO2フィードバック制御を外れるようです。
他に、高回転低負荷状態や、P-fcとの比較チャートもありますが、掲載画像が一杯になってしまいました・・・
暇を見つけて次の整備手帳に掲載したいと思います。
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