2012年10月04日
【Internet】「タイムライン」というUIの利点
リ ア ル タ イ ム 性
この一言にすべてが集約されている。
タイムラインという概念が最も有効に機能しているSNSは「twitter」だ。
twitterに「過去」という概念は無い。
ただひたすらに「今現在の瞬間」を追い続けるのがtwitterだ。
すべてのツイートを読もうとすると、必ず追いきれなくなって破綻する。
今、目の前に表示されているツイート以外は切り捨てる。
これがtwitter、つまり「タイムライン」の正しい使い方である。
このタイムラインの概念を、もう少し過去よりに対応できるようにしたSNSが「facebook」。
基本的にユーザの目に見える部分はtwitterと同じようなタイムラインだが、そこに流れているのは個人の書き込みであり、コミュニティの発言であり、企業ページのマーケティングである。
個人ページ、コミュニティ、企業ページに入っていくと、個別のタイムラインがあって、それぞれの過去をさかのぼることができる。
複数のタイムラインを組み合わせることで、本流と支流のような構造を作っている。
これは個人だろうがコミュニティだろうが企業ユーザだろうがすべて同じUI、完全にシームレスな構造で設計されているから成立している。
さて、純国産のSNSはこのタイムラインという概念ができる前に、個々の機能(日記、コミュニティ等)に対して、機能に特化した独自UIを作ることで進化してきた。
そこに「世界標準」と錯覚したのだろうか、タイムラインの概念を取り入れるSNSが乱立している。
日記であろうが、コミュニティの書き込みであろうが、twitterもどきのつぶやきであろうが、すべて同じタイムラインに表示される。
最初からそのように設計されたfacebookのような構造であれば混乱は起きなかっただろう。
国産SNSは機能別にUIを特化した弊害として、ユーザによって使う機能が千差万別になっている。
日記を通じての交流を楽しむユーザ。
コミュニティで同じ志向のメンバーとの交流を楽しむユーザ。
twitter風のつぶやきを通じての交流を楽しむユーザ。
志向が違えば、好むUIも変わってくる。
これらを「タイムライン導入」によって全部ひとつにまとめてしまうから、「改悪」の批判が噴出している。
タイムラインを導入するなら、過去のUIを完全に切り捨てるくらいドラスティックな変更が必要だと考える。
それを「従来からのユーザを繋ぎ止める」ことも考えているため、どっちつかずの中途半端なUIが出来上がってしまっている。
今回、「みんカラ」がタイムラインを導入して、既存のヘビーユーザから大顰蹙を買っている。
私の個人的な見解だが、「みんカラ」にはリアルタイム性は必要ないと考える。
みんカラのコアなユーザ層の目的は、パーツ情報であり整備情報であるのは明白だ。
これらは完全なデータベースであって、リアルタイム性は欠片も必要ない。
もちろん、ユーザ同士のリアルタイムな交流を求めているユーザもいるのは事実だろうが、データベースとタイムラインの親和性は最悪に近い。
それら全部をひっくるめてタイムライン上に表示してしまうから大混乱を招いてしまう。
「トレンドだから」という浅はかな判断基準でUI変更を行ったとしか思えない。
ただ、みんカラでは「機能別」という名目で、旧UIとほぼ同じ表示が可能な機能を残している。
完全に旧UIと同一ではないが、旧UIに馴染んだユーザでも納得できるものだと感じている。
今は認知度が低いため「炎上」しているが、この「機能別」が浸透すれば落ち着きを取り戻すのではないだろうか。
#タイムライン導入後の表示の遅さについては、意図的に論点から外している。
mixiにも同じ内容の日記を書いたが、この後にmixiのUI変更に関する批判を延々と書いてしまった。
これはみんカラユーザには関係ないので、こっちでは削除ということで。
ま、みんカラは「機能別」表示が残っていれば安泰なんじゃないかと、楽観視してたりするのが本音だ。
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Posted at
2012/10/04 00:36:19
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