第2次世界大戦時の強い海軍と言えば、大日本帝国海軍、大英帝国王立海軍、アメリカ海軍が3強でしょう。
ドイツはと言うと、確かにユトランド沖海戦をはじめ、第1次世界大戦時では確かに海軍強国の中に入れても良かったのでしょう。
しかし、第2次世界大戦では、潜水艦による群狼戦術に頼りきりで重巡洋艦と戦艦、空母を建造することを惜しんだため、弱小海軍に成り下がりました。
艦これのWikiで、未成空母
グラーフ・ツェッペリンの項目を読むと、「所詮ドイツに空母なんて分不相応なんだよ」なんて書かれてますしね。
今回は、ドイツ海軍では数少ないまともに戦ったうちに入るが基本ヘタレだった、
戦艦シャルンホルスト
を制作しました。純粋なMade in Chinaであるミニホビーモデルズ製、どこまでもチャイナクオリティながら唯一の1/700フルハルモデルなのです。
実は
グナイゼナウとして買ったのですが、蓋を開けて説明書を見ると、「なんだこれ…あ艦これ」でした。確かに箱絵もグナイゼナウなのですが、どう見てもシャルンホルストなのです。
姉妹の大きな違いは後部マストの形状と位置です。どうやってもグナイゼナウとしては作れませんでした。
なので、シャルンホルストとして制作しました。
1936年10月3日生まれの天秤座。私と1日違いか。ヘタレ戦艦なのは天秤座特有の平和主義のせいか。
満載排水量39100tと戦艦としては標準的なもので、主砲は28.3cm3連装砲3基9門と、前時代的なものでした。これではあらゆる戦艦の装甲を抜くのは不可能でしょう。速力が30knotを超えるので、巡洋戦艦として扱われる場合があります。
シャルンホルストは主に通商破壊作戦に従事しましたが、ナルヴィク沖海戦では、
巡洋戦艦レナウンを
戦艦ネルソンと誤認して(29knotネルソン事件)ビビった姉妹は一応レナウンに命中弾を与えて小破させるも、グナイゼナウはレナウンの砲撃をまともに食らって中破、そのまま姉妹揃って逃げ帰りました。
しかし、ヘタレ戦艦姉妹にも見せ場はありました。ユーノー作戦です。
この作戦での戦闘で、姉妹は
空母グローリアスと、駆逐艦
アカスタ、
アーデント姉妹を撃沈しました。
それ以降の通商破壊作戦では、1941年2月に目標の船団を発見した時に、直衛のリベンジ級戦艦
ラミリーズの姿が見えたためにビビって逃げ帰り、3月8日に性懲りもなく英国船団を襲おうとしたら、なんとクイーン・エリザベス級戦艦マレーヤが睨んでいました。
マレーヤ「これはこれはドイツのヘタレ戦艦姉妹ではございませんこと。何か御用ですの?」
シャルンホルスト姉妹「あ・・・いや、これは・・・その・・・・し、失礼しましたあ~~~~~~。」(あいつの主砲なんか食らったらただじゃすまないよぉ。こっちの283mm砲なんてあいつの装甲抜けないし)
どぴゅ~~~~~~ん
逃げ足だけは速かったのです(マレーヤ25knot シャルンホルスト31.65knot)。
妹のグナイゼナウはヘタレ戦艦のまま、ナチスの命により自沈処分されましたが、シャルンホルストの最期は北岬沖海戦で最後のドイツ戦艦としての海戦であり、14隻もの王立海軍相手に逃げながらも主砲を殆ど撃ち尽くすまで戦い、重巡と駆逐艦1隻ずつを中破、戦艦と軽巡1隻ずつ小破させ一矢報いるも、13発の14インチ砲と多数の中小口径砲の命中弾、魚雷11発を被雷し撃沈されました。乗員1968名のうち、生き残ったのはたったの36名でした。
ドイツの戦艦で第2次世界大戦においてまともに戦争したのは、シャルンホルストとポケット戦艦3姉妹だけだったのです。
去年の11月から制作に取り掛かったのですが、とにかく作りがあまりにも酷過ぎました。フルハルモデルにも関わらず、購入したのは1000円弱と言う破格値ですが、これぞザ・チャイナクオリティでした。同じMade in Chinaでも日本や英国のメーカーが技術提供、監修、開発に携わっているトランぺッターやドラゴンと違い、純中国産です。
制作期間は途中中断してますが、その期間を含めてしまうと4カ月。総制作時間は約24時間にも及びました。その1/3ほどは補修や加工に費やしました。
所詮共産主義が生み出すものってこの程度です。過去最悪の駄作ですが、生暖かい目でご覧ください。
艦首側から

まず目につくのが、吃水部です。
開発者に何故ですかと言いたい。ここまで吃水を深くした理由。普通どう考えても乾舷の高さと同じくらいの深さです。この吃水の深さは、縮尺的には倍以上の排水量がある
戦艦大和クラスです。あまりにも酷いので吃水部が出来るだけ目立たないよう俯瞰視点からの撮影としました。
色はドイツ艦としては比較的濃い灰色なので、タミヤのダークシーグレイを選択。甲板は2分割されてましたが、継ぎ目の段差と断面があまりにもちぐはぐすぎたので加工して均しました。
また何故ですかと言いたい。錨鎖を再現しなかった理由。日本の初期の艦船模型にだって錨鎖の再現はしてますよ。
仕方ないので、100均で買ったアクセサリー用のチェーンで再現しました。あえて色を塗ってません。
艦尾側から

深すぎる吃水も艦尾側からならそこまでひどく思えませんね。
しかし、何を思ったのか艦尾の旗竿がこの倍くらいありました。普通これくらいの高さでしょう。切った残り半分は、再現されていない艦首の旗竿にしました。
そして、デカールがなかったので、ダサいナチスの鉤十字ではなく鉄十字旗を自作しました。
右舷俯瞰視点から

排水量の割に巨大な船体です。改めて見ると、粗が目立ちますね。
これでもあちこち手直ししたのです。それくらい元の作りが酷かったのです。
4連装機銃はアドミラル・ヒッパーから流用してますし、艦載機もプリンツ・オイゲンの余り物です。
どうあがいても日本製には絶対勝てませんね。
所詮共産主義は共産主義でした。
素直にタミヤの洋上モデルを買うべきでした。フルハルにこだわったのが間違いでした。
数少ないドイツ戦艦だからこそだったのです。
だけど、何とかここまで頑張って作りました。
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Posted at
2020/03/07 20:28:00