第二次世界大戦時における
撃沈71隻
撃破912隻
航空機撃墜911機
参加した海戦18回
獲得したバトルスター 20個
これを聞くとピンとくる人は結構なマニアです。
このすさまじい戦果を挙げた武勲艦は、アニメ版アズールレーンの主役にもなった、グレイゴースト、またはビッグEの異名をとるヨークタウン級航空母艦2番艦
CV-6 USS エンタープライズ
(アズールレーンより)
です。
その華々しい艦歴はかなり長くなるので上記リンクからのウィキペディア先生にお任せします。
日本時間にして1941年12月8日、真珠湾攻撃。たまたまそこにいなかっただけで帝国海軍の攻撃に遭わずに済み、もしオアフ島にいたならエンタープライズは戦艦
アリゾナ や
オクラホマ などと同じ運命を辿ったと言われています。
ミッドウェー海戦において圧倒的不利な戦力で、
空母加賀 、
空母蒼龍 、
空母飛龍 を自沈に追い込み、レイテ沖海戦において
空母瑞鳳 、
戦艦武蔵 を撃沈したのが代表的でしょう。
我が国にとっては最も大きな損害を与えられた憎き艦ではありますが、これほどの武勲を挙げているだけに当然ただでは済んでいません。
18の海戦に参加したものの、15回も損傷し何度も撃破されています。帝国海軍艦が同じ損傷を受ければ自沈または雷撃処分は免れないような損傷を負っても何とか帰投し、修復して戦線に復帰したのです。当然エンタープライズを撃破した帝国海軍側は、エンタープライズ撃沈(確実)を報じているので、再び戦場に現れた時には幽霊を見た気分だったことでしょう。
ブルーゴーストと渾名されたエセックス級航空母艦
レキシントンⅡ も4度撃沈を報じられましたが、エンタープライズに至っては9度と、最多虚偽被撃沈発表回数の記録保有者です。
エンタープライズを撃破した代表例としては、南太平洋海戦での空母瑞鶴が挙げられますが、1945年には2度も神風特別攻撃隊の特攻によって撃破されました。
そして、自身も痛い目を見ましたが、参加した海戦の数だけ戦友が散っていくのを見届けてます。それどころか、姉妹艦も目の前で
ヨークタウン はミッドウェー海戦で空母飛龍に大破させられ、潜水艦
伊168 によって撃沈されます。
ホーネット は南太平洋海戦で空母翔鶴の艦載機に大破させられ、駆逐艦
巻雲 と
秋雲 によって撃沈されます。
1945年5月14日、特攻機の突入によって撃破され、日本の空母であれば確実に轟沈したであろう損傷を受けるも、構造上の利点やダメージコントロールで辛うじて生き永らえ、その後終戦まで出撃することはありませんでした。
よく神風特攻は戦果のない無駄死にだったとか宣う痴れ者がいますが、その特攻でエンタープライズは2度も撃破され、たった1,2人の特攻で数十名もの戦死者を出しています。これは特攻隊員だけではなく、特攻の犠牲になった連合国軍兵(アメリカだけじゃなく英国なども被害を受けています)に対する侮辱にもなるので、神風特攻を馬鹿にする言動は絶対やめましょう。
因みに、制作した艦船模型の中でエンタープライズのほかに、特攻の被害艦は
空母ヴィクトリアス 、
駆逐艦クラクストン がいます。いづれも艦に大きな損傷はなかったものの数十名の死傷者を出しています。
退役後は、世界初の原子力空母にその名が継がれ、佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争でその名を知る人が多いことでしょう。また、歴史の教科書にも載っているはずで、載っていなければその教科書は便所の紙の価値にもならず、中学卒業していてエンタープライズの名前を知らないなら、教師は歴史の授業で何を教えたのか逆に問いたいですね。
アニメ版アズールレーンのオープニング曲は、まるでエンタープライズを歌にしたような歌詞です。
VIDEO
エンタープライズ「合衆国よ、教えてくれ。私は後何隻沈めれば戦争を終わらせられる?」
本当は戦いたくはなく、任務だから忠義のために仕方なく戦っていた?
何しろ、海戦当初のエンタープライズを旗艦とする第8任務部隊指揮官ウィリアム・ハルゼーも対日開戦には反対だったそうですから。
祖国のために自ら望まなくとも我が国にとっての一番の悪者になったのです。
やっぱり真の戦犯はハルとフランクリン・ルーズベルトですね!
一応、グレイゴーストという異名を持つものの、船体色がその名の通り灰色だった時期は戦中では意外と長くなく、模型も灰色に塗るモデラーさんばかりですが、1943年11月から1944年8月、1945年から1960年で退役するまでは実は船体色がネイビーブルーでした。
参考資料は
こちら
このサイトさんは、重巡アストリア制作の際にも参考にしました。
たまにWGIPの洗脳で頭に蛆虫が湧いた人がこう言います。日本の空母の甲板はベニヤ板で、アメリカ空母の甲板は鉄とコンクリだった。これじゃアメリカに勝てるはずがない。
このエンタープライズの写真を知らずに言ったなら失笑ものですね。
(ウィキペディアよりパブリックドメイン)
1941年6月の頃のエンタープライズです。実は日本の空母と同じ木甲板、つまりそういう輩の言うベニヤ板でした。そもそも鉄甲板だったらそれは装甲空母の部類になります。それなら日本にも
大鳳 や
信濃 がいたでしょって話です。
タミヤのエンタープライズを説明書通りに塗装するとこの写真の色になりますが、艦載機や兵装は明らかに1944年以降のものです。そのため、何シテルで「説明書通りに組むと史実と違うものができる」と書きました。
今作は数少ないネイビーブルー1色の夜間空母となった1945年1月からの仕様になります。
レキシントン や翔鶴、
大鳳 が轟沈したレベルの損傷をエンタープライズが受けても生き永らえることが出来た構造上の利点とはこちらです。
艦載機格納庫は密閉式ではなく、シャッターで開放できるようになっています。
今作は後部格納庫のシャッターが開いている状態にしています。これにより、乗組員の一酸化炭素中毒防止と、格納庫内に充満した気化ガソリンが被弾時に誘爆するのを防げるのです。格納庫の中には嘗てのエンタープライズ艦載機、ミディアムブルーで塗装したF4Fワイルドキャットを翼を畳んだ状態で付けてみました。
艦首側から
全面ネイビーブルーです。艦番号は筆による手塗りです。なので、ちょっと形や大きさが変なのはご容赦を。デカールがあるわけじゃないので。苦労したのはぐるりに張り巡らされたエリコン20mm対空機関砲です。付属の銅線から長さ3mmに39個も切り取って砲身として取り付けました。これだけの作業で2時間近くかかったと思います。
本当は甲板上に白い破線のガイドラインがあるのですが、技術上の都合で省きました。
船そのものは空母としては結構かっこいいですね。
艦尾側から
艦尾側の艦番号も同じく手塗りです。艦載機もアズールレーンでしか知らない人は太平洋戦争前半のミディアムブルーの印象が強いでしょうが、1944年以降は同色に塗られていたそうです。このネイビーブルーはシーブルーとも表現され、海の色に紛れるのです。
右舷正横から
星条旗は付属していなかったので、アストリアの余りを流用しました。
取り敢えず付けただけなので、空中線などを追加するときにちゃんとつけるようにしましょう。
左舷正横から
艦載機は、前から4機ずつ、
F6Fヘルキャット 、
F4Uコルセア 、
TBMアヴェンジャー 、
SB2Cヘルダイバー
SB2Cは1945年時には載せられてませんが、付属していたので一応載せました。
前述のワイルドキャットも然りですが、アメリカ軍の航空機のネーミングセンスよ。
ワイルドキャットは阿婆擦れ、ヘルキャットはクソ女(ビッチ)、コルセアは海賊、アヴェンジャーは復讐者、ヘルダイバーは地獄に落ちる者。
更に、ヘルダイバーのSB2Cはその操縦性の悪さが用兵側には不評で2流のろくでなし(Son of a Bitch 2nd Class)と呼ばれました。
実際、ワイルドキャットにヘルキャットは主に女性に対して、SB2Cは主に男性に対して侮蔑する隠語として使ってます。使いたくはありませんが、使う機会はやたらめったら多いです。
大体私の口の悪さはアメリカ映画にかなり影響されてます(笑)
あと、やけに合理主義的なところもアメリカナイズされているのは認めてます。
偏った見方をしていては空母エンタープライズは憎き敵空母でしかありませんが、アメリカ側の視点に変えたらこれほど優秀で痛みにも耐えながら戦った素晴らしい武勲艦は他にいません。
むしろね、アメリカを好きだからこそ、アメリカ人の思想もイデオロギーの中に組み込んでます。アメリカ人は愛国者が多いです。だったら日本人らしく天皇陛下を敬い、日の丸に忠義を示し、我らが大日本国を愛するのは当然のことです。
都合のいい部分だけ、悪い部分だけアメリカの真似をしてるからファッキンジャップ(生まれ育ちだけで大和魂や武士道を持たない名ばかりの黄色いクソザルって意味で)ばかりの国になって、欧米どころか、特亜三国にも舐められるのです。
エンタープライズを通じてわかることは、
愛国こそ正義 ってことです。
自国を愛せない人間に、他国を愛せますか?
そして、自分を愛せない人間に他人を愛せますか?自分が可愛いからこそ、他人のために命を懸けることが出来るのです。たとえどんなに自分が傷つき、死ぬことになっても。大和魂と実は似てるのです。
それがたとえ間違った道でも、それがたとえすべてを敵に回すことであってもです。