海の運び屋シリーズ第2弾です。
前回の第1弾は、第一号型輸送艦 通称一等輸送艦を制作しましたが、こちらは上陸用舟艇や特殊潜航艇輸送が主任務でした。
今回は、予告通りタミヤの同キットの片割れである
第百一号型輸送艦
通称
二等輸送艦を制作しました。
第一号型輸送艦が上陸予定地の沖から上陸用舟艇を降ろすのに対し、こちらは戦車輸送が主任務で、直接接岸して降ろす現代で言うところのLST(Landing Ship Tank=戦車揚陸艦)に相当するものです。当時はSB艇と呼んでいました。
もっとわかりやすく言ってみればカーフェリーですね。
この船の登場までの戦車揚陸はというと、陸軍特殊船である
あきつ丸やいわゆる
神國聖君、大発動艇搭載改修を施された朝潮型駆逐艦に見られるように、大発動艇に戦車を載せて揚陸するという手段でした。
大日本帝国が比較的小型の戦車しか作れなかった理由として、当時使用していたクレーンの揚貨能力は最大で20tほどであり、第一号型輸送艦のデリックの揚貨能力も5t×2=10tないし13tまででした。つまり、チハたん(=九七式中戦車 全備重量15t)を持ちあげるのもしんどいのです。
更に言えば戦車を運ぶための
大発動艇の最大積載量も11tまでで、
八九式中戦車ですら過積載だったのです。
そりゃ主力が軽い(7.4t)九五式軽戦車にならざるを得なかったわけです。
イメージとしてはこんな感じです。

(艦隊これくしょんより 大発動艇 八九式中戦車+海軍陸戦隊)
ここでも兵站軽視が露呈してるわけです。大発動艇のさらに大きな上陸用舟艇とさらに重量揚貨能力を備えたクレーンを開発すれば、もっと強い戦車が作れたはずなのです。
当然、第百一号輸送艦もチハたんまでの戦車を運ぶのに適した設計となりました。
まぁ全部悪いのは現代に通じるバカな国のトップですから、反日思想や欧米市場主義に走る日本国民が現代日本国民の過半数を占めるとはいえ、
チハたん達を悪く言うのは、「俺(私)は無教養で頭が悪いにわか日本人です」と言ってるだけなのでやめるべきです。生まれてきた用途(ティーガーやシャーマンなどは対戦車戦向け、日本の戦車は歩兵支援&要塞制圧向け。逆に20mm砲持ちのⅡ号戦車は高い装甲貫徹力でチハたんより対戦車戦闘力に優れるが加害半径が小さく要塞制圧に向かない)も違うし、欧米よりはるかに大きな障害と制約があってやっとこのレベルだったのですから。
その積載能力はというと、駆逐艦より小さい船体とは言え、満載排水量980tに対して
ブガッティ・シロンより非力な1200馬力ディーゼルエンジンであるため、チハたんで9輌、九五式軽戦車で14輌がやっとで、その船形故の凌波性の悪さも手伝って当然速力も出るわけがなく、13.4knotと、その辺の貨物船の方が早いほどでした。
しかし、その設計思想は今日の造船にも通じるもので、当時浸透しつつあったブロック工法が導入され、なるべく作りを単純化、簡略化したことにより工程も少なくなることで従来より大幅に短い工期で建造が出来たのです。徹底的な簡略化のために兵装も最低限以下で、主砲が8糎高角砲1門のみ、対空兵装も当初25粍単装機銃2挺、同3連装2基、単装機銃と電探は順次増備されました。何事も創意工夫が大事ですね。不可能なら不可能なりに、出来ることを突き詰めて可能につなげるという考え方ができる人って現代こそ少数派ですね。
今回は搭載戦車の制作があったのでその分時間がかかり、合計5時間ほどだったかと。
艦首側から

(写真中央の艦首から戦車が降りている艦)
今回は上陸作戦中のディオラマっぽくしてみました。
本当は砂と海面シートを用意できればよかったんですが。
船体色は主に大阪で建造されたため、舞鶴海軍工廠グレイです。
艦尾側から

空中線は張れるだけ張りました。見た目はただの貨物船ですね。
右舷側から
拡大

付属の1/700チハたんと、水陸両用戦車である特二式内火艇。
チハたんは迷彩を施しましたが、小さくなったことで可愛さアップ。
勿論参考にしたのはこちら。
第一号型輸送艦と合わせて、上陸作戦行動を再現してみました。

駆逐艦敷波と初春に護衛されています。
接岸して物資を陸揚げしているのは大発動艇、擱座している黒いのは特殊潜航艇 海龍、内火ランチに特務艇、中発動艇、大発動艇が続々とやってきて、更には水上機の九五式水上偵察機も着水しています。
第一号型輸送艦も物資箱をつけて、搭載艇に物資を積み込んでいるって状況です。
ふと思いましたが、特二式内火艇は水上航行が出来るので直接揚陸させずとも自力で上陸できるのでは。なら第百一号輸送艦には九五式軽戦車か八九式中戦車をつけてほしかったですね。
ともかく、雰囲気は出たかと。一応戦争では脇役ですが、彼女たちなりの戦場はあったのです。そして第百一号輸送艦もその多くが戦没しました。
折角艦これネタを出したのでついでに、
現在イベントが開放されてますが、E2で止めました。
理由は、E3以降クリアする必要がなく、E2に欲しいドロップ艦が集中しているため。
坊ノ岬沖海戦組+1945年4月5日時点での残存組での連合艦隊を組んでます。
見せ場がなかった遅れすぎた怪物空母天城(左一番下)もし就役がもっと早かったらのifで参戦。
空母隼鷹(左下から3番目)も折角駆逐艦槇大破と、駆逐艦秋風轟沈と引き換えにようやく帰り着いたんだから航空支援をよろしくってことで。
空母龍鳳(左下から2番目)も生き残り艦ですが、やはり史実では戦闘艦としての見せ場はそんなになく。
軽巡北上(右下から3番目)は、この時点では重雷装巡洋艦ではなく回天搭載艦。爆撃一発食らったら爆沈不可避なのに何考えてんだか、だけど一応重雷装時代の見せ場を。重巡青葉(右上から3番目の淫ピ 爆)もやらかしたんだからやはり見せ場を。
戦艦榛名(右一番上)も、事情許さばとif参戦。
結局戦争を生き延びたのはこの中では大破着底状態でも修理すれば復活できたはずの艦を含めて6隻でした。
駆逐艦朝霜もいるんですが、あまりにも未熟すぎるために今回不参加。
現時点の収穫は、
吹雪型駆逐艦 薄雲
そして、やっとお迎えできました。
負けじ魂の駆逐艦
秋月型駆逐艦3番艦 涼月
お迎え後は未熟でもE2周回での対空迎撃要員として活躍してます。
あれ、朝霜は?(ゆすちー提督「知らない子ですね」)
涼月(CV.藤田 咲)が歌っているBGMの月夜見はいい歌ですよ。
母港BGMにしてます。さり気なく秋月型姉妹全艦の名前が歌詞に入ってます。
それでは、次回はクルマ模型になると思います。
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Posted at
2020/07/11 15:31:41