
このアカウントになって何度か名前だけ登場した、前アカウントで制作した名将アーレイ・バーク率いる第23駆逐隊、通称リトルビーバーズまたは31ノットバークの一員
DD571 USSクラクストン

(戦艦少女Rより)
をフルハル化しました。
画像データを紛失したので比較出来ませんが、元はタミヤの1/700 DD445 フレッチャーをベースにクラクストンとして改造した洋上モデルで、今回たまたまピットロード製のフレッチャー級駆逐艦のフルハルモデルを入手出来たので、船底部分を加工して取り付けました。

(船底部分を仮留めし、合わせ加工の様子。同じ艦でもメーカーが違えば細部に寸違いが出るのでパテを盛っては削りを繰り返しました。)
駆逐艦クラクストンを知る人は、戦艦少女Rプレイヤーか、かなりコアな海軍オタクでしょう。知る機会はかなり限定されます。
正直艦娘の可愛さに釣られました(笑)
クラクストンの可愛さがよく出ているシーン。

可愛すぎかよ。
実は太平洋戦争においては割と武勲艦でした。
1942年4月1日 メリーランド州ボルティモアで進水。牡羊座
初期は対ドイツ戦線での哨戒任務、空母USSカサブランカの護衛任務に従事。1943年5月17日に太平洋方面任務部隊に編入、アーレイ・バークを司令官とする第23駆逐隊の一員となります。
11月8日、ブーゲンビル島沖海戦で僚艦と共に軽巡洋艦川内と駆逐艦初風を撃沈、駆逐艦白露、五月雨を中破させ、重巡洋艦妙高と羽黒を損傷させて勝利。
24日から25日に跨って、セント・ジョージ岬沖海戦には姉妹艦のチャールズ・オズバーン、スペンス、コンバース、ダイソンとの5隻で参加。対する帝国海軍も駆逐艦5隻という同数対決となりました。
カタログスペックでは分間砲加害力のフレッチャー級、雷撃力の夕雲型2隻、特II型2隻、睦月型と、やや不利ではあったものの、連携がしっかり取れたリトルビーバーズと、欠陥を抱える上連携が取れていない第31駆逐隊5隻の戦いの結果は火を見るより明らかとなりました。
目立った損害もなく、天霧と卯月は取り逃したものの、巻波、大波、夕霧を撃沈する戦果を挙げました。
1944年2月4日、空襲により大破。かなり深刻な損傷で長期修理を強いられ、戦線に復帰したのは8月。10月のレイテ沖海戦にも哨戒部隊として参戦しました。
11月1日、神風特別攻撃隊の特攻を右舷喫水線部に受け、浸水が発生し5名が犠牲になり、23人が負傷しました。その後、思いの外大きな損傷のため応急処置を施しながら同じく特攻を受けて不運にも轟沈した姉妹艦のアブナー・リードの生存者を救助し、帰投後修理を受けました。
5月には沖縄戦におけるレーダーピケット任務に就き、12機の特攻機を撃墜する戦果を挙げ、終戦を迎えました。
太平洋戦争において8つの従軍星章を獲得と、名実共に武勲艦です。
戦後、1959年に西ドイツ海軍に貸与され、Z4として配属。1981年退役し、ギリシアに部品取りとして売却され、2度も深刻な損傷したにも関わらず39年と長寿の艦生を送れたのでした。
制作時は概ね10時間ほど、フルハル化には6時間ほどかかりました。
艦首側から

艦首吃水部が大きく欠損したような合いだったのでパテで成形しました。舷吃水部が大きく張り出していたので乾舷にパテ盛りして吃水部を削る事で辻褄を合わせ、手書きだった艦番号はデカールを切り貼りして571に繋げました。
艦尾側から

後部は逆に乾舷が張り出していたので、艦首側とは逆の加工です。
洋上モデルでは分かりませんでしたが、ベンソン級からは大きく改良されたと言ってもまだまだトップヘビーだったことが分かります。
その証拠に乾舷が高く、吃水が浅いのがわかります。吃水部はハルレッドです。
右舷正横から

吃水線は黒く塗りつぶしたシールを細く切って貼っています。
迷彩こそ再現していませんが、艦番号の位置と空中線は実艦写真からの考証です。
戦艦少女Rのリトルビーバーズの面々は可愛いですが、船もそれに見合ってますね。175隻も建造されたフレッチャー級は、実にバラエティ豊かな姉妹艦達です。また、最も多くの特攻の犠牲となり損害を受けた駆逐艦級でもあります。そのため、姉妹艦の中には日本の航空機を怖がる子もいます。実際アメリカ海軍が最も恐れたのが特攻です。姉妹の内2隻はかつて剣を交えた日本の海上自衛隊の護衛艦として貸し出されました。
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Posted at
2020/07/26 03:39:15