私の人生経験の中で、何人か出会ったことのあるタイプに
「残念な美人」
があります。容姿端麗なのになぜかモテない、浮いた話のない人が。
逆パターンもありますけど、世の中ままならないと思うときの一つです。
容姿はいいのに、性格がキツイとかなら仕方ないでしょう。
容姿はいいのに、何一つ優れたところがないなら仕方ないでしょう。
案外、容姿だけいいというのは好かれないものです。
クルマでもそういうタイプがいるんです。
その中でも特に際立った残念な美人というのが、日産は
レパードJ・フェリー
です。
優れた要素は、エロい!!
日本車史上屈指の超絶美人セダンであること。
それでいて、スペックは、
シーマとほぼ同じであり、実質的な姉妹車だったことであり、ハイエンドです。
残念要素は、まず先代レパードが、あぶない刑事でおなじみ、流麗なクーペだったのがコンベンショナルな高級セダンに大きくキャラ変したことです。
そしてもうひとつは、何故かはわかりませんが、日本人が嫌う垂れ尻だったことです。
同じ垂れ尻でもポルシェがいるじゃないのって言いたいところでしょうけど、日本国民は実質を問わないブランドブラインドな国民性なので、「ポルシェ」というブランドだけで本当は残念なものでも「ポルシェだからいい」と判断しているにすぎません。
何しろ、MONOみたいな消しゴムにGUCCIのロゴが入るだけで100円が5000円に化けるのですから救いようがありません。
そんな感じで、すごくご立派なものをお持ちながら、全然売れなかった残念な美人、それがレパードJ・フェリーです。

車体色はイメージカラーに近いライトゴールドにしました。
はい、思わずよだれが出るほどの美人さんです。
内装色は純正ではなく、淡いグレー基調にしてみました。
ドアミラーもアレンジ塗装です。

お顔も美人さんです。
アレンジとして、北米仕様であるインフィニティJ30のフロントフェイスとしました。日本仕様は2灯式ですが、インフィニティの4灯式になることで、やや凛としたお顔になりました。
どことなく、大きな
プレセアか大きな
ブルーバードARXにも思えます。

サイドシルエットもよし。セダンにしては非常に流麗で柔和なスタイルです。
どことなくジャガー・マークⅡっぽい雰囲気もあり、すごく上品です。
アレンジとして付属のスカートを履かせてみました。更にはフェンダートリムも追加して上質感を出しました。

不評なテールエンドです。ただ、ハッキリ言ってポルシェを柔らかくしたようなこのリアコンビネーションランプのデザインは確かにどうひいき目に見ても日本人受けしようがなく、恐らくデザインが悪いと言われるのはここに集約されてると思います。これがセドリックやグロリアのようなコンビネーションランプだったなら評価は変わったことでしょう。
その販売台数は7411台と、
デロリアンといい勝負ができるほど希少です。あまりにもモテなさ過ぎた残念な美人さんでした。
でも私は好きです、タイプです。のちに
スカイラインもV35型以降はJ・フェリーのようなやんわりとしたスタイルになりましたからね。
俗物受けしない孤高の美しさこそ、J・フェリーなのです。これ分かる人、クルマに人生を捧げたと言っていいくらいの、クルマ狂いですわ。その一人が私ですの。

Posted at 2024/08/19 22:02:43 | |
トラックバック(0) |
模型 | クルマ