私は
コロナ
かつてはトヨタの中核を担ったファミリーセダンよ。
トヨタとして初めて海外輸出された乗用車なの。
全日本ツーリングカー選手権、英国ツーリングカー選手権でも活躍したわ。
私のこと、忘れないでね!
以上、艦隊これくしょんの自己紹介風に軽くご紹介。
平成中期頃まで我が国においてファミリーカーと言えば3ボックスの4ドアセダンを指していました。
私が小さい頃の家のクルマはまさにコロナ(AT140型)です。
父は休日には必ず日常点検を行ってからクルマを動かしてました。また、周りもセダンが多く、日常点検している光景はよく見ました。確かに今時のクルマは平成初期のクルマと比べても圧倒的に壊れにくく、安全性、安定性の高いものとなりました。
しかし、「壊れにくい」だけで何もしてあげなければ「壊れる」のです。
コロナはかつての日産の主力セダンである
ブルーバードと人気を二分し
姉妹車の
カリーナと共に中流家庭の定番的存在となり、タクシーとしても使われ、派生車も登場しました。コロナの派生車の代表格は
マークⅡ(本来の意味はコロナMK.2です)、
コロナ・エクシヴですが、
カルディナもその一つであり、
クレスタ、
チェイサー、
ヴェロッサ、
マークXもコロナが起源です。
コロナはトヨタを代表する小型セダンでしたが、以前にも記事内で書きましたが、往年のトヨタのセダンって非常に地味子です。スペックも平凡なセダンですが、実は「羊の皮を被った狼」であり、足回りの完成度はスポーツカーレベルだったのです。その地味子がちょっとお化粧直しして、運動させたら、あら不思議。
お化粧直ししてここまでカッコよく速くなれるのはミニバンでは不可能です。
「ウチのクルマってレースにも出てるんだ、すげぇ!」「将来僕もクルマ買おう!」「俺もこんな風にいじって速い男になろう!」なんてミニバンでは不可能、ましてや国内のツーリングカーレースがない現代では不可能であり、若者のクルマ離れの大きな原因です。むしろ今時若いのにクルマ好きそれもスポーツタイプやセダンが好きなんて言うと風当たりが強いことでしょうし、どこまでも夢も希望も持てない時代になりました。そりゃ少子化が進むわ。
もっと言うなら、見た目だけのVIPカーとはやってることは同じに見えてもまるで違います。VIPカーは(客観視できない自分の狭い視野で見て)見た目をよくするためだけの無能がやるものですが、このコロナは速さをとことん追求した機能美です。このJTCCコロナの傷も、地上高の下げ過ぎのせいで段差でガリったり皆無な車幅感覚のせいで壁にこすったVIPカーの無様な傷とは違って、レースにおける戦いで受けた勲章ですよ。さらには、戦うたびに傷つくのですが、そのたびにきっちりケアを受けています。
実際、ツーリングカー選手権が盛んだった1990年代は走り屋も多く、この手のセダンベースの改造車に乗った走り屋も多くいました。私もその一人です。
まぁいつの時代も本気でクルマを大事にする人は少数派なんですけどね・・・。
これだけは言っておきます。日本から国産セダンを無くしたら日本は沈没します!辛うじて沈没を免れたとしても、世界最低の国になります。
何故そんなことが言えるかと言えば、セダンの存在はその国のバロメーターだからです。そうでないならなぜ俗物の大好きな「欧米では」未だにセダンが幅を利かせていて「フラッグシップ」を担ってるのでしょうかね?そういうことです。
大人4人乗れてゴルフバッグ4つ積めて、客室と荷室がしっかり分かれてて重心が低いので走行安定性が高く乗り心地は快適、ルックスも悪くないのにそれ以上何を求めてるんだか、ですよ。それこそ世間が気にする燃費も同じエンジンなら車重が軽く空力に優れるセダンが断然いいのです。
私がもしクルマに興味がなく、クラウンが好きでなかったら
カローラや
シルフィを選ぶと思います。結局それでも人並み外れて知識に貪欲な私は深くクルマについての知識を蓄積すると思うので。それは艦船模型などの記事を読んでいただければわかります。
今回制作したのは、最終型であるST190型です。
全日本ツーリングカー選手権で活躍し、英国ツーリングカー選手権ではコロナの英国名である「
カリーナE」として参戦しました。今回のベースはそのカリーナEですがコロナとして制作しました。
本来のツーリングカーとしてではなく、ファミリーセダンであることから走り屋仕様に改変しての制作です。
前側から

車体色はメタリックグリーンを選択。実際同型の姉妹車のカリーナにはこの近似色の設定がありました。
助手席も設置し、ナンバープレートも追加しました。ナンバープレートの「CORONA」はデカールがなかったので手書きです。
今回車体色がきっちり反映されるように輝度や明るさの調整を控えめにしています。
顔はちょっとかわいい小動物系?やや釣り目だけど口角が上がってるために愛嬌がありますね。
後ろ側から

欧州風の後ろ姿ですね。リアスポイラーが付属していたので取り付けました。
右正横から

タイヤ・ホイールは
カストロール・プリメーラのものを流用しました。
ごらんください、このかっこよさ。あの地味子のコロナが色塗り替えて車高を下げてホイールのインチアップしただけですよ。今風のクルマではこうはいくまいです。
右俯瞰視点から

特別流麗ってわけでもなければ迫力があるわけでもなく、なのにかっこいい。
こんな経験ありませんか?クラスでは成績も悪くないが存在感がなくダサい眼鏡かけてて顔も地味な子だったのに、卒業後何年かして同窓会で再会したらクラスのアイドルよりきれいになっていた、なんてことが。
大体ね、クラスの地味子って雰囲気だけで、良く見ると顔は可愛いあるいは綺麗だったりするもんなんですよ。逆に私はそういう子の魅力を見つけることが得意であり、世間が言うきれい可愛いとちやほやされている女にはまるで興味がなく、巷で可愛いと話題の橋本環奈を此間初めて画像検索して見ましたけど、私の目には平凡って感じでした。
コロナはのちにプレミオに改名し、そのプレミオも今年3月をもって生産終了となりました。これからのトヨタの屋台骨となるセダンは、現時点でカローラ、カムリだけとなりました。
このコロナが「うちのクルマだった」あるいは、今でも「うちのクルマだ」って人少なくないのでは?何せ信頼性高くめったなことじゃ壊れないクルマですからね。
Posted at 2021/01/12 11:00:02 | |
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