なんでこんなモデルを買ってしまったのか。
実は、初めて嫌いなクルマの模型を作りました。
行きつけの模型屋さんで新発売の情報の話をしていた時、何を思ったのか注文してました。
専用エンブレムも持たないくせに、
クラウンより高額なトヨタの高級車と言えば
セルシオ
です。ラテン語で「至上」「最高」という意味です。
俗世間では、クラウンをディスってセルシオを持ち上げる輩が一定数いますが、本来はクラウンの派生車であり、その存在感はレクサスに飲まれて消滅した程度のモデルです。
初代のUCF10系、2代目後期のUCF21系は好きなほうでしたが、3代目のUCF30/31型はどうひいき目に見ても好きになれないモデルでした。
というのも、一言で言うと大きすぎるのです。確かに性能面や高級車としての品格はベンツのSクラスやBMWの7シリーズを凌駕しており、まさにこのクラスの中では当時世界一なのは言うまでもありません。
いっつもドイツ車をディスりやがってと思うかもしれませんが、ただの一度でも何か一つでもドイツの高級車がセルシオに勝ったことがありまして?そりゃ数字上の動性能は排気量が5L6Lもあれば上回るのは当たり前ですが、30系セルシオは4.3Lなので、あくまで4~4.5Lクラスでの比較です。そして、セルシオと何とか肩を並べる程度のドイツ車は軒並み1500~2000万クラスであり、セルシオが600~800万程度なのはトヨタに儲けあるのか?と疑いたくなるほどのバーゲンプライスで、名やハッタリではなく、
堂々と質の一本槍で勝負をしている点でブランドとハッタリで勝負している欧州車(例えば、日本車で公称280馬力勢の実馬力が280馬力オーバー~340馬力などが多いのに対し、欧州車は大半が公称出力を下回り、日本のガソリンを使うとさらに下がる)と比較すれば、コスパ最強の
セルシオしか勝たん!のです。だからセルシオに憧れる連中が一定数いるのです。
しかし、この欧米に媚び売ったようなパッケージングや大きさ、デザインはまさに新型クラウンに通じるものがあり、それが気に入らないのです。それが、クラウンに勝てない、所詮クラウンの眷属でしかないと言ってる部分です。ちなみに、レクサス・LSはもっと嫌いです。
とはいえ、前述の通り、クラス世界一であることに変わりはなく、逆にほかにディスるべき部分はUCF31型セルシオにはなく、最後のセルシオとして讃えて差し上げましょう。
まぁせっかく買って作ったものなので、あまりディスるのもいかがなものですからね。
デリシャスパーティプリキュア第26話、ここねちゃんがピーマン嫌いを克服したお話がきっかけです。
嫌いなものを受け入れて素直に認めたとき、人は大きく成長するのです。
ってことで、今回は今年の9月にアオシマからリリースされたUCF31型、すなわち3代目後期型です。
実はかなり力を入れました。制作期間は2週間です。
前側から

今回また車体色は緑系です。ここねちゃんのピーマンの話に因みました。
しかもこの緑、かなり凝って調色しました。
一応レシピです。すべてクレオスのMrカラーです。
暗緑色:3
黒鉄色:2
ホワイトパール:1
その上にスーパークリアーⅢです。
名付けて、グリニッシュグラファイトパール。
もちろん純正色ではありません。そもそもこの私が3色を混ぜるって好きなクルマにしかやらなかったことです。
3代目セルシオって色選択を間違うと、下品になったり嫌味になったりしますが、この色はどうでしょう?個人的には上品で威厳のある雰囲気になったと思います。もちろん頭が悪そうに見えるのでエアロなんて巻きませんよ。
後ろ側から

このベンツっぽいテールの形状はいただけませんが、3段テールを堅守したのは評価できるでしょう。初代、2代目にあった、サイズのわりの清廉感がなく、ボテボテしてるのが惜しいです。ベンツにケンカを売ってる感があるのは評価していいのかもです。
右正横から

サイドシルエットは素晴らしいですね。中々に流麗です。それでいて軽薄感は皆無どころか重厚感しかありません。欲言えばもうちょっと華麗さ、優雅さがあってもよかったかも。
タイヤ&ホイールは、UCF21型セルシオに付属していた18インチのディッシュタイプを選択。本当はBBSのDTMを履かせるつもりでしたが、それを今度制作するUCF21型セルシオに履かせたいと思ったため。
好き嫌いなしで評価すれば間違いなく2000年代前半のクラス世界最高級車、それがUCF31型セルシオです。異論は一切認めません。

Posted at 2022/12/28 22:24:19 | |
トラックバック(0) |
模型 | クルマ