GTO
この名前を聞くと、私と歳が近い人の多くは、藤沢とおる氏の漫画及び反町隆史主演のTVドラマを思い浮かべることでしょう。
だがしかし、クルマ好きならその名は、アメリカンマッスルカーの
ポンテアックGTO、もしくはフェラーリ
250GTO、
288GTO、
599GTO、そして三菱
GTOを指すことでしょう。
いづれも確かに、
G グレートで
T たくましく
O 男くさい
クルマです。
というおふざけはさておき、クルマで言うGTOとは、イタリア語で 「Gran Turismo Omologato(グランツーリスモ オモロガート)」の略で、本来はGTカークラス公認取得車両のことを指します。
これらの共通点としては非常にハイパワーなモンスターマシンであることです。
今回制作したのはタミヤから発売されている三菱GTOの初期型となります。
このクルマの特徴としては、当時の三菱車らしく足の先から頭のてっぺんまでハイテクの塊であるだけに装着タイヤをはじめとして随所に「日本車初」となるものが数多くありました。
そして、その名前が示す通り1990年当時では国産最強のDOHCツインターボ、6G72が搭載され、最高出力280馬力はもちろん、国産市販スポーツカーとしては初めて最大トルク40kg-mを超え、その発生回転数は僅か2500r.p.m.という驚異のモンスターエンジンだったのです。当時新車だったBNR32型スカイラインGT-RのRB26DETTで最大トルク36kg-m/4800r.p.m.であることからもすさまじいトルクだったのは想像に難くないでしょう。1993年にスープラがJZA80型にフルモデルチェンジしたことでRZ系グレードの搭載エンジン2JZ-GTE(44.0kg-m/3600r.p.m.)に数字上は抜かれました。
このモンスターエンジンは、当時の国産スポーツカーとしては最重量である約1.7tの車体でありながら0-400mを13.54秒で到達させることが出来たのです。
更には前軸荷重1tを超えているにもかかわらず、ランエボにも通じる三菱の賢い4WDシステムによって決して直線番長ではなく、N1耐久選手権ではむしろコーナリングマシンとしての評価を得たのです。
ジャッキー・チェン主演の映画「デッドヒート」でも有名なクルマですね。
その日本車離れした外観と1840mmという当時としては破格の車幅、重い車体からどうしてもスペック的にはスカイラインGT-R、スープラ、RX-7などと比較すると見劣りし(当時の日本の自称クルマ好きの大半がただのスペック厨だっただけだと思う。)、人気は出ませんでしたが、間違いなく第一級の戦闘マシンだったのです。
ランエボが陸のゼロ戦であるなら、GTOは陸の
戦艦武蔵(約7万トンの巨体をたった15万馬力で27knotまで引っ張った。それ以上の速力が出たという説あり)と言ったところでしょう。
GTOが好きっていう人がいれば、その人は間違いなくぶっ飛んだクルマ好きです。
今回は5日間くらいで制作時間は前回のプリメーラの半分にもなりませんが、若い頃から一度作ってみたかったものです。
前側から

一言で言うと、いかつい!大迫力!!
持ち前の迫力を引き出すために車体色は私としては珍しい黒を選択。
その上にさらにスーパークリア―をコーティングし、三菱の名の通り「ダイヤモンドブラック」としてみました。
なんとなく「ナイトライダー」あるいは「処刑ライダー」っぽいですね。
赤や青、あるいは白などにすると印象はがらりと変わります。
後ろ側から

更にダークヒーロー的な後ろ姿です。別次元から来た未知のエンジンを搭載した謎のマシン感がムンムン漂ってます。
4本出し煙突には弁が付いており、2種類の排気音を楽しめたそうです。
正面から

いかつくもかっこいいですね。
スポーツカーってこういう顔っていうお手本のような顔です。
右正横から

ホイールはガンメタに塗装しました。
これによりさらにダークヒーロー感が出たかと思います。
ランエボもなくなった今、三菱からまたこういうクルマが登場する日は来るのでしょうか。
いや、是非とも来てほしいです。そして、今のこのクソつまらない市場状況をぶち破ってほしいです。
三菱さん、GTOのCMのキャッチフレーズをお忘れか?
『スポーツは、ライバルがいるから、面白い。』
『あなたのスポーツは、面白いですか。』
Posted at 2021/02/09 22:59:44 | |
トラックバック(0) |
模型 | クルマ