温故知新
前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすること。
私の好きな言葉の一つで、最新=最良とは限らないの理論を展開する上で必ず使います。
そして、温故知新で生み出されたものは、新しくて古いと形容されることがありますが、それは決して単なる懐古主義によるものではないのです。
昔は人気があったけど今は人気がなくなったのは時代のせいかもしれないが、それ以前に昔と今とでコンセプトが一貫していないところに原因があることも大きいです。
フェアレディZは、安価なのにタフで美しいスポーツカーという初代から始まって、2代目からは徐々に大型化と高級化が進み、4代目であるZ32型に至っては高級GTにカテゴライズされるほど初代のイメージとは程遠いものになり、人気が大きく落ちました。しかし、実は根っこの部分はずっとキープコンセプトだったのは、ガチのZ好きにしかわからない事実です。
まぁ現代日本人は中身より上っ面重視ですからね、仕方ないですね。口では中身が大事って言ってる割には概ね言行不一致です。
そこで5代目のZ33型からは初代のスタイルをモチーフにしたデザインとし、人気は揮わなくてもモデル継続できる程度で現行型まで来ました。
フェアレディZと同じ手法で成功したのが、
フォード・マスタング、
シボレー・カマロです。
だったら最初から初代の路線をずっと進めばよかったじゃん、はただの結果論です。
人間、迷ってこそ正しい道を知るのだ
失敗したのではない、うまくいかないやり方を知ったのだ
ってことで、今回はタミヤから登場した1/24現行型フェアレディZです。
手ごろな中古価格になったら、ぜひ所有してみたいです。
カッコカワイイがぎゅっと詰まったステキな貴婦人です。
制作期間はざっと3週間です。まぁ色々事情があって時間はかからねども手を着けられず期間だけずるずる延びました。
前側から

車体色はホワイトパールを選択。
このツートーン、まるで
初代NSXです(笑)
まぁ別にパクリが悪だとは思いません。
一言で言うと、美しいですね。
正面から

まさに温故知新な顔です。初代の顔をそのまま今風にしました感全開です。
それがいいし、それでいいのです。個人的なベストがZ32型なのはまた別の話です。
なんとなく、一見釣り目のようで実は垂れているお目目がキュート。
美しいと可愛いをうまく調和させてると思います。
後ろ側から

これぞ温故知新。賛否両論あったというより、プアマンズポルシェと揶揄されたZ33、Z34前期型垂れ尻を止め、初代から4代目まで続いた伝統の後ろ姿が蘇りました。
これぞまさに、
立てばシャクヤク、座ればボタン、後ろ姿はユリの花
ですよ。
右正横から

一目でフェアレディZと判るシルエットです。
どこからどう見てもフェアレディZでしょ。
下手すると初代のS30型と見紛うほどです。
真横から見ると、前述の釣り目のようで垂れてるっていうのが良くわかるかと思います。
アレンジとして、ホイールと給油口蓋、ドアハンドルをシルバーにしました。
一言で言うと、このZ34後期型というのは、歴代フェアレディZのチャームポイントを凝縮したと言えましょう。
だから実はここ数回の記事ってすべてつながってるのです。
変わる勇気も大事だが、変わらない強さはもっと大事。
それを地で往ってるのが、フェアレディZなのです。

Posted at 2023/11/19 20:44:35 | |
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