2008年10月26日に「
クラッチペダルからの異音」と題して、アルミ板をクラッチケーブル保持部分に当てるコンテンツを書いてみたものの根本的な解決には至らなかった。
前回、アルミ板を当ててみたのは、クラッチケーブルの軌跡が円を描いていて、バルクヘッドもしくはクラッチケーブル取付ボルトが生えているステーの強度が足りないことが原因との仮説に基づいた施策だった。
従来より行われているワッシャ使う方法は、ケーブルの軌跡を緩やかな方向へ向ける為に、クラッチケーブル取付角度を変更することで、バルクヘッドへ無理な力が掛からなくなる方法となるが、雨水の侵入と力の掛かる部分を2点だけで支持している部分の面接触面積を減らしてしまうことを考えると不安が残る方法である。
よって、スラントした板材を使うことで角度を変更することにした。これで角度は変わるし、バルクヘッドへの接触面が増えるので強度も増すだろうとの予想だった。

一番左が、最初の「当て板、もといスタビライザー」で、中央のものがスラントした板である。素材はポリプロピレンで、原型はダイソーで購入したヘラであるが、結論から言うと角度が足りないのか効果はなかった。
そこで、さらにスラント角の大きな板を使ってみたのが右側のもの。原型はダイソーで購入した地震対策グッズである。クラッチケーブルに掛かるストレスは弱く、クラッチペダルがスムースに動作することは確認できた。しかし、これも「コキコキ病」には効果はなかった。そのうえ、これだけの厚みの板材をクラッチケーブル取付部に挟むとほとんどボルトにナットが掛からず、締めこんで行けばボルトを舐める可能性が高く、ナットがいつか脱落する危険があった。
角度法はクラッチケーブルのバルクヘッドへのストレスを減らすことで「コキコキ病」を治す方法であるが、結局、私の個体では効果がなかった。よって、クラッチケーブル取付ボルトが生えているステーとバルクヘッドのスポット溶接に問題があると仮説を立てた。

そしてついに、バルクヘッドに穴をあけて、バルクヘッドとクラッチケーブル取付ステーをボルトとナットで締結することにした。ここに穴を開けるのは勇気が必要だったが、これで治れば誰かの役に立つだろうとのモチベーションだけでチャレンジしてみた。
結果は「まったく」効果がなかった。「まったく」だ。穴の位置が悪いのかもしれないと思ったが、さらに穴を開ける元気は持ち合わせていなかった。

30分ほど、フットスペースに頭を突っ込んで、クラッチペダルを手で押したり離したりして穴を開けたことを後悔していたが、力の掛かり方を色々と想像してみたところ、こんな結論に達した。
「これってこのステーがボルトの頭に押されてバルクヘッドと擦れてるんじゃね?」
※クリックすると大きな画像になります。

摺動部へのストレス軽減には潤滑油の塗布を試す価値が大いにあるということで、呉工業のCRC-556をクラッチケーブル取付ステーとバルクヘッドの間に噴いてみた。
塗布直後は「コキコキ」言っていたが、しばらくすると音が消えた・・・。
※この部分にCRC-556を吹いてから二か月以上経過していますが、異音は再発していません。ただし、サンプル数が私の個体だけなので、例によって「今は反省している」になる可能性があります。
【2010年7月4日追記】
再発しました。CRC-556の塗布後、しばらくペダルをコキコキしてたら音が消えたので、少しドライブに出かけたら返って音が酷くなりました・・・orz。
Posted at 2009/12/06 22:37:45 | |
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