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BlAZeのブログ一覧

2018年01月21日 イイね!

パガーニ・東京ショールーム

パガーニ・東京ショールーム 東京オートサロンのBHオークションでジャパンプレミアされたウアイラロードスター。オートサロンでのお披露目はわずか30分にも満たず、その車両はジャパンプレミア翌日にオープンする事になっていた、パガーニ・東京ショールームに移された。日本は勿論、アジア圏でも初となる、そのショールーム。そもそも日産ギャラリーやメガウェブ、メルセデスmeやBMW東京ベイ東雲といったブランド体験施設を例外として、フェラーリやランボルギーニのようなスーパーカーのショールームは、とてもじゃないが気軽に立ち入れるものでは無い。勿論、パガーニもその例外に漏れない。が、もう一度ウアイラロードスターの姿を拝むべく、分不相応ながら東京ショールームを訪れてみた。


1.ウアイラロードスター

 パガーニの処女作にして、長年にわたってパガーニの屋台骨を支えていたゾンダ。それに続く2作目として作られたのが、ウアイラである。2011年の誕生から既に7年が経過し、エヴォリューションバージョンのウアイラBCも設定され、その生産台数はウアイラとウアイラBCを合わせて合計120台に限られているという。
 仮に、年間20台前後の生産数であれば、そろそろその生産は完了する時期にある。そうでなくとも、パガーニにしてみればウアイラに続くクルマの製作ができる準備ができていたという事だろう。2017年に発表されたウアイラロードスターは、ただ単に、ウアイラのルーフを外したモデルに留まらない進歩を遂げている。
2.マイナス80kgの努力

 さて、そんなウアイラロードスターの姿は、ショールーム内に訪れることなどできるわけもなく。ガラスの外からその御姿を拝む。どうしても、カーボンで作られている外皮にばかり目が行ってしまうのだが、ウアイラロードスターのハイライトは、クーペ比-80kgという軽量化である。
 ウアイラが登場した後にスタートしたロードスターの開発。単純にルーフを取るだけであれば、至極楽な仕事であっただろう。しかし、オラチオ・パガーニはそれを良しとするわけが無かった。ウアイラロードスターの開発に当たっては、ウアイラクーペに対して軽量化する事を至上命題とし、使用する材料の再選定からスタートした。
 パガーニが得意とするカーボンコンポジットは更なる技術開発が進み、従来の素材よりも52%の剛性アップを果たし、サスペンションは全てアルミ製へ置き換えられている。これらの素材変更によって、ウアイラクーペから80kgの軽量化を実現した。
3.AMG製V12 M158

 軽量化に加えて、6年という開発期間はエンジンの供給元であるAMGにも、進歩を促すだけの猶予を与えた。ただでさえ貴重なV12というエンジンを、パガーニ専用のチューニングを施し、ウアイラクーペでは700馬力・トルク1000Nmを超える大出力を実現していた。
 しかし、そこからさらに熟成を重ねたチューニングの結果、ウアイラロードスターでは、775馬力のパワーアップを果たしている。このパワーアップを実現できたのも、先述の適用素材変更によって受け止められるボディとなった事も一助となったと言えるだろう。
 フロントフェイスと違い、リアエンドの詳細は残念ながらショールームの窓から窺い知る事が出来なかったが、ウアイラクーペと異なり左右に振り分けられたテールコーンが、クーペとの違いを主張している。左右でホイールの色が異なっているのは、この個体をオーダーした人物の趣味嗜好。オーダーメイドが当然のパガーニならではといえるだろう。
 ウアイラという、オートサロンといったような場で高級車メーカーを取り扱うメーカーでなければ、見かけることそのものがまず滅多に巡ってこない。もしも、その姿を見たくなった時は、このショールームで窓越しに拝みに来ることが一番確率が高いのかもしれない。
Posted at 2018/01/21 15:43:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 記-Diary- | クルマ
2018年01月14日 イイね!

GRスーパースポーツコンセプト

GRスーパースポーツコンセプト 昨年の暮れ、東京オートサロン出展概要が発表されつつある中に、突如として現れた一枚のティザー画像。そのシルエットが示すのは、メルセデスAMG Oneにも通じる市販車離れした姿。そのコンセプトカーのメーカーは、GRと示されていることから、WECマシンとの関連がある事は、その時点でも予測がついた。しかし、一体これが、市販走行可能を目指すのか、ただ単に、夢想的なコンセプトとして出すだけのお祭りマシンなのか…GRの本気度合いは、当日まで予測不可能な様相を呈していた。


#1.ベース車 TS050

 マツダや日産が盛んに参戦していたル・マン24時間レースだったが、F1への参戦を機に、撤退したトヨタが復帰を果たした時には、既にトップカテゴリに日系自動車メーカーの姿は無かった。挑む相手は、アウディにポルシェという、ル・マンウィナーを複数経験してきた強豪。そんな彼らとの切磋琢磨を経て、TS050はついに、後5分で優勝できるレベルにまで至った。
 しかし、アウディが撤退し、ポルシェも撤退を決め、ついにライバル不在の時代を今年は迎える事になる。レギュレーションが変更されるとはいえ、順当に考えればトヨタが一人勝ちできる時代になったとも言えるのだが、果たしてその状況で、仮に勝利が得られたとしてもそこに価値はあるのだろうか…?
 今までは、レースそのものに参戦するために市販車を作る、ホモロゲーションの規定が設けられていた事もあったが、レースで栄誉ある勝利を果たした技術を、一般消費者(といっても、大概は富裕層と、そこにつながりのあるレースドライバーになるが)と一般公道で使えるように市販モデルを制作するという、逆ホモロゲーションというような現象が、F40を皮切りに最近ではF1ウィナーのAMG Oneで実現している。
 一つ不安なのは、ル・マン未勝利のままトヨタがそれを行った場合は悪夢でしかなく、もしライバル不在でル・マン勝利を果たしたとしても、正当な勝利と評価されないままに、市販モデルは産み落とされる事になってしまうのではないか…という事である。
#2.GRスーパースポーツコンセプト

 この手のクルマに関しては、いかに性能が高く、いかに最先端の技術を持っていたとしても、その背後に伝説たりえるストーリーが無ければ、正当な評価を得られる事が無い。F1で死闘を繰り広げてきた歴史を持つフェラーリとマクラーレン、再参戦後圧倒的な強さを誇ったメルセデスベンツ、そしてル・マンで伝説を打ち立ててきたポルシェだからこそ、販売されてきた特殊モデルに価値が与えられる。このクルマが伝説をもって生まれるには、少なくとも今年のル・マンで優勝する事が最低条件、もし叶うならば、2連覇を果たせば、伝説たりえるだろう。
 もっとも、そのストーリーの部分を覗いて、今目の前に姿を見せているGRスポーツコンセプトを見る限りは、まだ外見の面で詰める余地は残っていると言えるだろう。コンセプトという作る意思表示を示したモックアップ---走行可能なモデルと一部メディアでは公表されていたが、コンセプトは走行できない他ただのハリボテである---は、TS050を一部に感じるデザインながら、お世辞にも美しいとは言えない。
 ヘッドライトらしきものもまだ、示されていないから、全体的に単調なフロントフェイスになってしまっている…もっとも、もし左右にそれぞれ4つある六角形が、ヘッドライトとウィンカーだとすれば、フロントフェイスを印象付けるためにも、他の方策を考えた方がいいと思うのだが。
#3.公道走行可能なLMP1カー

 近年トヨタのコンセプトカーに共通する白を基調に一部にドットを入れる配色となっている。フロントスポイラーにサイドステップが艶消し黒で引き締めるようにしている。フェンダーの張り出しと、中央から左右に空気を振り分けるノーズと、その先端にあるトヨタマークが、LMP1マシンとの共通性を感じさせる要素。
 フェンダー内側と、後部にエア抜きダクトが用意されているおり、タイヤの回転によって発生するホイールハウス内の空気の乱れを解消する目的もあるのだろう。LMP1マシンの場合は、レギュレーションによりフェンダー上部にエア抜きダクトの設定が義務付けられているが、その制約が無ければ、さらに空力パフォーマンス向上を狙う事も可能なのだろう。
 TS050から進歩しているポイントとも呼べるのは、サイドミラーがカメラに置き換えられている点。ミラ―のような突起物が廃されたことで、空力への影響も極力避ける事ができるのだろう。ただ、コンセプトカーでは完全に埋め込まれているわけでは無く、若干の突起になっているのはわざとなのか、カメラである事を主張するためのものなのか。
 従来市販車のドアに呼べる部分は、車両最外部からかなり離れたところにあるのは構造上仕方がなく、こういった特別なクルマに乗るために設定された一つのステータスとして見ておいた方がいいだろう。ワイパーが直立状態で設定されているのも、空気抵抗の妨げになる事を避けるため。やる事が徹底している。
#4.流麗なサイドライン

 フロントフェイスには、まだまだ改善の余地があるように見受けられたものの、サイドラインに関してはかなり流麗に作られている所が、TS050とも大きく異なる。主要寸法は今回のモデルに関しては公表されていないものの、ホイールベースが高速安定性を確保するために長く設定されているのは予測がつく。テール部分に設定されているシャークフィンもまた、同様の目的だろう。
 設定されているリアウィンドウは、TS050よりも低く、尻すぼみになってい。必要となるダウンフォースは、フロントフェンダーから抜けていく気流と、フラットボトム→リアデュフューザーに向けて抜けていくグランドエフェクト効果によって生み出されると見える。
 コクピット後方に用意されている"F"マークの入ったダクトは、フューエルダクトなのか、それともPHEVとしての利用を想定した充電ポートになるのか。いずれにせよ、レースではHEVとしての利用にとどまっているのが、市販に当たってPHEV化なされるのか、それは今後の開発状況次第だろう。
#5.上方排気
 
 発表時のプレゼンテーションであったように、GRスーパースポーツコンセプトは、最新のコネクト技術が用意されるというのもトピックの一つ。ルーフに配置されたアンテナにはT-CONNECTのロゴが入る。利用方法とすれば、ラップタイムや自分の順位を示すライブタイミング機能など。その他に勿論、SNSへの連携や、自動運転といった運転支援技術(このクルマの購入者がそれを望むかは疑問だが)が想定される。
 後方視界が無いこのクルマにあって、後方確認用にもカメラが用意されている。TS050では既に利用されている技術で、最近はセレナを始めとした市販車にも採用が始まっているこの手法は採用されて当然ともいえるだろう。
 そして、一番のトピックは上部に配置されている排気口。TS050も排気口は左右サイド上部に設定されているが、この高い位置に配置されているのは、市販車の918スパイダーにも共通する。テールのGTウィングを大きく設定できない市販車にあって、上方気流の整流も兼ね、サスペンションレイアウトの自由度を高めるための配置ともいえる。
#6.GRスーパースポーツテストカー

 さて、ここまではモックアップのコンセプトモデル。しかし、その奥に展示されていたテストカーこそが、走行可能なモデルとなっている。展示されているのはシャシーのみ。まさしくミニ四駆のシャシーのようなこのテストカー、口だけではなく、開発が行われている事の証といえるだろう。
 MRの駆動形式になる事から、フロントノーズは衝突安全を目的とした衝撃吸収構造。モノコックにフロント部分の全てがカーボンパーツで構成されており、市販される場合はLFAやミライで採用されてきた炭素繊維の技術がふんだんに使われる事になるのだろう。
#7.コクピット

 テストカー、とはされている物の、ベースとなっているのはTS050のシャシーとシステムだろう…なんとも贅沢な話であるが。市販されるにあたっては、ステアリングもより簡素になっていないとおかしい。
 運転席と助手席が用意されている二人乗り。ただし、中央部分に分割壁が用意されている事や、ホールド性確保のために頭上部分まで掘り下げられたシートは、さすがに市販に当たっては解消されないと、公道走行に認可が下りなくなってしまうだろう。
 今はまだ、モノコックにウレタンシートを貼った程度のシートに見え、ダッシュボードの類も全くない無垢の状態だが、価格に見合った質感を誇る状態にはならないと、さすがに市販車としては恥ずかしいレベルになってしまうだろう…。
#8.THS-R

 使用されるパワートレインは、THS-R。このパワートレインこそが最注目となる逸品。TS050と出自を同じとし、コンポーネントはほぼそのまま流用されることになるだろう。2.4L V6ツインターボエンジンにモーターを搭載したシステムは、熱効率50%を達成しているという。
 熱効率だけで見れば、F1のメルセデスAMGエンジンも同等のレベルに達していると言われており、それぞれが互いに、WECとF1に参戦したらそこそこいい戦いができるのではなかろうか…もっとも、パワートレイン規定にはF1とWECで隔たりがある為、同等に比較する事は難しいと言えるが。
 TS050から変更が加えられているポイントは、前後のブレーキ。それぞれ曙ブレーキのロゴが入ったキャリパーが示す通りだが、完全カーボンのブレーキではなく、市販車に適用されているカーボンと鉄のハイブリッド仕様なのだろう。交換の頻度も考えて、2ピースディスクになっているのも市販化に向けた布石といえる。
#9.V6ツインターボ

 V6ツインターボは、メルセデスAMGのようにVバンク内にタービンを配置するタイプではなく、またVバンクの下方に設置をしているわけでも無し。横幅方向に余裕があるのか、タービンはエンジン外側に左右それぞれ1つずつ配置。
 サイドポンツーンには、上からインタークーラーと2機のラジエーター。タービンのインテークは、結構無理やりな配置にも見えるのだが、さらにわからないのは、インマニとエキマニの配置。ここまでモノコックの内側と下方に押し込まれている以上、詳細をうかがい知る事は不可能。
 メンテナンスは、通常ディーラーではおそらく不可能、専門のディーラーで行われる…にしても、整備費用が一体いくらになるのか、皆目見当もつかない。通常の市販車とは全く別の基準で開発されることになるだろうから、1万キロごとのオーバーホールとなってもおかしくはない。
#10.プッシュロッド

 GRスポーツコンセプトでは上方排気の取り回しになっていたが、テストカーは通常の後方に向けた排気の取り回し。直管マフラーになっているのは、騒音規制がクリアできるのか気になるポイント。コンセプトが示す排気レイアウトも含め、まだ検討の段階だからという暫定設定という見方もできるだろう。
 各アーム類は単純なビーム。上下アームとフロント下部、リア中部の2点を支えるマルチリンク形式。下部に張り出しているボックスのように見える部分は左と右とで張り出しの大きさが異なる。トランスミッションだろうか。
 ここまでのテストカーの様子を見れば、本気でこのLMP1市販車を作る気でGRはいるようだ。まだトヨタとしての意志が見えないのは、このクルマの開発承認がトヨタとして降りていない、というような話がどこからともなく聞こえてきたから。
 LCの開発もかなりの苦労があったという。豊田社長の時代であれば、勿論このプロジェクトを通しやすい環境にある事は間違いないが、会社の経営を考えた上でのプラスになる意味あるプロジェクトであることが求められる。取締役会を説得できるだけの材料、その一つにル・マン優勝は必須、そして我々ファンのアツい声が必要になるのも当然だろう。このクルマが市場に出てくるか、来年のオートサロンで、何らかの進展がある事を、願っておこう。
Posted at 2018/01/14 19:52:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 展-Showcase- | クルマ
2018年01月12日 イイね!

東京オートサロン・オークション with BHオークション

東京オートサロン・オークション with BHオークション 昨年のオートサロンで公表された、BHオークションという存在。海外でいえば、クラシックカーの品評会、そしてそのオークションというのは頻繁に行われ、そしてその模様が公開されているのが一般的だそうな。ヨーロッパは勿論、アメリカでも開催されていたが、日本にはその文化がない。しかし、昨今のクラシックカー高騰に加え、最近各社で始まったレストアサービス等で、クラシックカーへの意識が高まっている。今こそが、日本発のコレクタブルカー・オークション好機。1年の準備期間を経て、和太鼓の演奏と共に幕を開ける。


Lot.001 ホンダS800

 特別顧問の堺正章氏の開会宣言と共に、まず本日の一台目、ホンダS800がスタッフに押されて壇上へ。御覧の通り、通常のオープンモデルをクーペスタイルへボディを変更。フルレストアが施されているこの一台は、68年式。開始価格は400万円と、まだ普通のクラシックカーの価格。
 クリス・ペプラーのコンダクトにより、値段が刻まれて行く。450万円、500万円・・・。50万円刻みのこのオークション、全部で16台がエントリーされている。勿論、目当ての1台だけ、という人もいるだろうし、複数台狙いの人もいるだろう。
 1台目となるS800は、850万円で落札。S800の相場値がイメージないものだから妥当かは分からないが、まずまずの出だしといえるだろう。
Lot.002 スカイラインGT-R

 初代スカイラインGT-R、通称ハコスカGT-Rは、クーペスタイルの方が印象に強いものの、実は4ドアハードトップもラインアップがされていた。生産台数としては、こちらのハードトップの方が少なく、希少性はこちらの方が高い。この個体もフルレストアが行われ、ホイールはこの時代の旧車によく似合う、ワタナベ製のものに変更されている。
 開始価格は600万円。相場から見れば、安価な所からスタートだが、一気に価格は跳ね上がっていく。50万円刻みで刻まれて行った価格は、いつの間にか1000万円を超える。が、超えたあたりから10万円刻みの競り合いが始まる。
 ヤフオクという場でオークションで何度か商品を落札したことがあるが、価格自体は最後の5分で決まる事が大体である。1000円刻みとかになってくると、後に引けない気持ちも勿論出てくるわけで…それは、クルマと言う高額商品、それもコレクタブルカーという一品物を目の前に、ギャラリーもいるという場で相手の顔も見えるような場であれば、勿論のことだろう。1240万、1250万・・・競り合いを続けてジリジリと上がる価格は、ついに1310万円でストップ。まあまあ、相場といえる価格で落札されたと言えるだろう。
Lot.005 スプーン S2000 ST-4

Lot.3 ダットサンフェアレディ2000、Lot.4 トヨタ スポーツ800は、それぞれ400万円→1050万円、100万円→860万円で落札と、そこまで大きな接戦にはならず、順当に落札されていく。続いて登場したのは、今回出品の中では初めてのチューニングカー、スプーンS2000 ST-4。
 最後のS2000ホワイトボディを基に制作され、S耐に参戦していたマシン。スプーン自らのチューニングが施されており、その疾走する姿はデモランという形で私も見たことがある。ベース車両という意味では最後のホワイトボディという希少価値はあるものの、S耐というマイナーレースで、そこまで伝説的な活躍を果たした、というイメージもなく、知る人ぞ知る…というところはあるのだが。
 開始価格は350万円と、比較的見慣れた数字からスタート。400万円、450万円というところまでは順当に価格は上がるが、前の4台程の速いペースではない。500万円を超えたあたりでは値段が渋り始め、625万円で頭打ち。なにやら壇上では、電話での調整が続いているようだが…しばらくの沈黙、ラストコールがクリス・ペプラーによってなされる中、ついに落札価格に至らず、オークション不成立となった。壇上の感触では、最低落札価格は650万円だった可能性があり後もう一声、足りなかったのだろう。こういったオークションの場合、ノーマル車両ないし、ノーマルを維持したレストアの個体の方が高値が付くと言われるが、それを証明するかのようなオークション結果となった。
Lot.006 デトマソパンテーラ Gr.4

パガーニが台頭する前の時代、フェラーリ、ランボルギーニに続くスーパーカーメーカーとしても印象があるのが、デトマソ。パンテーラというモデルを作成し、そして今のパガーニのように多数のラインアップが存在したと言われているが、実は生でこのクルマを見るのは初めて、というほどに希少性は高い。
 なおかつ、出品モデルはGr.4という生産台数10台未満。さらには日本の公道を走れるように、法規基準をクリアできるように改造が施されているという。勿論、日本ではスーパーカーレースでカウンタックと接戦を繰り広げた、という経緯もあり、スーパーカーマニアとしては珠玉の名車といえるだろう。
 開始価格は2000万円と、スーパーカーとしては順当な価格から開始。なるほど、価格も一気にどんどん跳ね上がっていく。既に新車のフェラーリが買えるような金額に至って尚、価格は上がり続け、3300万円で頭打ち、らくさつの運びとなった。
Lot.007 日産スカイラインGT-R V-SpecⅡ Nur

 前半戦のハイライト、スカイラインGT-R。R34という個体そのものが、生産台数が少ないうえに、第2世代GT-Rの究極系、首都高を始めとした舞台で最強の名前を欲しいままにし、ほぼ日本のみでの販売、加えてワイルドスピードでの圧倒的な人気を誇ったために、海外では伝説的な一台となっている。
 さらに加えて、V-SpecⅡ Nurという、2002年に販売終了される時に設定され、わずか5分で完売したとも言われる伝説的な限定グレードという希少性も併せ持ち、とどめの一撃は、新車未登録で工場検査と移送時に刻まれたと思われる10kmというオドメーター、極上バリモン、これを落としてもコレクターアイテムとして、走り始めてしまうのは勿体ない一台。
 既に開始価格の時点で、2000万円と、相場からは考えられない程の超絶価格からスタート。しかし、その金額の上昇はとどまるところを知らず、2500万円は気が付けば圧倒言う間に到達。そこから徐々に、2600万円、2800万円とあがりつづけ、ついに3000万円に。新車でポルトフィーノ買えるどころか、GT-R nismoのニュルPKG買っても、お釣り出て来るぞ…

 まだ価格は上がり、最終的には3200万円で落札。新車価格は確か、610万円、そこから考えれば、じつに5倍以上の価格が付いたわけだ。年利で26.6%…こりゃ、割のいい投資にもなるわけか?もっとも、保管等の費用は掛かるわけだが。
Lot.008 スプーンNSX-R GT Version

 さて、Lot.005で落札されなかったスプーンS2000 ST-4同様、スプーンが手掛けたチューニングマシン、NSXが登場。特徴的なのは、ホモロゲとして製作されたNSX-Rと同じエアロを纏っている他、ボルトオンターボが採用されているのも一つ大きな特徴になっている。
 開始価格は850万円で、前7台の中でも価格の上昇は緩やかだった。それでも着実に値段は上がり、1500万円に到達。ここから熾烈な競り合いが始まり、1650万円をこえたあたりから、10万円ずつ、値段が刻まれて行く。
 方や1660万円といえば、その後即1670万円という回答、しばしの沈黙、検討の後、さらに10万円上積み、即10万追加・・・これこそ、オークションの醍醐味ともいえる、駆け引きと競り合い。後にも先にも、今回のオークションの中で最も白熱した競り合いの後、1700万円でオークション決着。決着後、ギャラリー含めて、競り落とした落札者を讃える拍手と歓声が自然に沸き上がった。
 この後に続いた世界的に見ても高額なクラシックカーになっているLot.009 2000GTは、4500万円が驚異的なスピードで上昇し、7600万円で落札。Lot.010 F512TRは、検査の結果車両品質に問題が発覚し、出品取りやめとなった。
 続くLot.011 JUN ボンネビル300ZXは最も入札が少なく、400万円スタート後、450万円までしか伸びずオークション不成立。Lot.012 トップシークレットTSV8012Vは600万円→900万円で落札。特にZ32というジャンルがそこまでの希少性が無く、最高速レコードを保持しているとはいえ、チューニングマシンというジャンルにあり、またトップシークレットも同様にそこまでの白熱した入札が行われなかったのは、先述の通り、チューニングマシンは高額落札がされにくい、という傾向にあるようだ。
 ノーマル低走行距離のLot.013 スカイラインGT-Rは、450万円開始され、相場値よりも高額といえる800万円で落札。さすがに低走行距離とはいえ、800万円は割高が過ぎる印象である。
Lot.014 R90CK

 いよいよ、メインイベントといえる一台が登場した。なぜ、このクルマがここにあるのか、という疑問が頭をよぎる。日産がグループCカーとしてル・マンを始めとした耐久レースに参戦していた時代の一台、R90CKである。
 ローラとの技術提携がされていた時代のCカーがR90CKで、7台が制作、そのうちのシャシーNo.5に該当する本車両は、ル・マンでポールポジションを獲得したワークスマシンといわれている。なぜワークスマシンが、座間の記念庫で保管されていないかが、一番の疑問ではあるのだが、確か座間には、R90CKは存在していなかったと思うのだが…。
 さて、開始価格は9000万円、いままでとは異なり、入札単価は500万円。開始後すぐに、1億円を突破、順当に価格は上昇し、1億6000万円を超えたところで、競り合いが始まる。1億6050万円、1億6100万円・・・刻まれる数字と入札は、電話越しのビッダーと、会場のビッダーとが競り合いを続ける。互いに入札が行われる毎に歓声と拍手が沸き上がり、ついに、1億7300万円で、会場のビッダーが落札。
 今回のオークション最高額落札と、落札できたことの喜びを爆発させていたビッダーを前に、会場からは大きな歓声が沸き上がっていた。これこそ、オークションが一般に公開されている事の醍醐味ともいえるだろう。
 この後に続いた最後の2台、Lot.015,Lot.016 240Zは色違い。日本に輸入された復刻版240Z 3台の内、納屋で保管されていた2台という。それぞれ、開始は450万円からだが、黄色の個体は1200万円で落札、シルバーの個体は900万円で落札の運びとなった。
 なるほど、こういった形で貴重な名車を目の前に見ることそのものが楽しみでもあるし、それ以上に価格がどんどんと決まり、競り合いの緊張が見えるのもまた、観客側としてもエンターテイメントともいえる。これが初開催となったBHオークション、日本にまだまだ眠るコレクタブル・カーが日の目を見る、またこういった場で期待以上の価値が見出される等、それこそお宝鑑定団のような発掘品もある事だろう。
 今注目を浴びているクラシックカーやレストアサービスをブームだけで終わらせず、文化として根付かせるという意味でも、今後の継続と発展が望まれ、そして期待をさせてくれるオークションだった。正直、3時間をかけて観る価値があるか、初めは半信半疑だったが、これはなかなか面白い。ビッダーとしての登録は当分の間望めないだろうが、もし機会があれば、参加してみたいとも、思ったり思わなかったり。
Posted at 2018/01/13 00:18:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 展-Showcase- | クルマ
2018年01月12日 イイね!

東京オートサロン2018-Day.1-

東京オートサロン2018-Day.1- いよいよ、東京オートサロン2018が開幕した。クルマ好きにとっての祭典、なんといっても数多くの個性的なクルマは勿論、数多くのパーツ、レース参戦体制の発表等々…勿論、男が多数を占めるこの業界にあって、華を添えてくれるコンパニオンの方々も、目当てという人もいるだろう。特別招待、とはいえ、実際には結構な数流通しているのは御愛嬌、サイレントタイムと呼ばれる9:00~14:00、今年はプレスカンファレンスでメッセの東から西まで、駆け回ったのである。



#1 9:30 トヨタGRスーパースポーツ アンヴェイル

 まずなんといっても、今回の東京オートサロンのハイライトともいえる、一台。事前情報でGRがとんでもない一台を出す、という事は聞いていた。その姿を見る限り、WEC参戦のTS050に、何かしら関連がある一台だったのだが…。
 ヴェールに包まれている一台のマシンの奥には、プロトタイプシャシーと、さらにその奥にTS050。GRカンパニーの"プレジデント"友山氏のプレゼンテーションは途中から聞いていたのだが、氏自身、TS050を富士スピードウェイでドライブし、だからこそ、これからアンヴェイルされるGRスーパースポーツのプロトタイプも、その血筋を感じるものと胸を張って言える、という一台になっているらしい。
 アンヴェイルされたGRスーパースポーツは、TS050よりはスマートに、しかし、確実に流れを汲んでいるデザインの一台に仕上がっている。走行可能な状態にある、とはプレゼンテーションで発表されていたが、しかしアンヴェイルされたモデルはおそらくモックアップであろう。まだまだセットアップ・チューニングを行っている段階だろうけれども、これは今から期待が持てそうだ。
 それ以上に気になったのは、CESで公開された"eパレット コンセプト"に言及があった事。これから先、クルマはさらに効率化を果たし、そしてネットワークとつながるコネクテッドカーが全盛となる時代。そして、それらはこのGRスーパースポーツにも当てはまる。
 しかし、eパレット コンセプトが、移動に自由度とドライバーに楽をもたらす新世代の馬車であるならば、GRスーパースポーツは自分だけの愛馬である、という言葉に象徴されるように、共有と所有という、別々のベクトルを歩む。だからこそ、クルマと呼べるものは白物家電のようにコモディティ化はしない、という明瞭な道を立てていた。
 これは、この後に続いた各社のプレゼンテーションには言及されていなかった点で、GRを投入し、そしてWECにWRCと参戦を続けるリーダー・トヨタの宣言ともとれる、心に響いたプレゼンであった。トヨタ、勢いがある…!
#2 10:00 STi VIZIVパフォーマンスSTiコンセプト アンヴェイル

 続いてはお隣のスバル/STiブースでのプレスカンファレンス。この時点で、日産/NISMOのプレスカンファレンスが何時か確認する為、一度西の端っこまで走って、時間がもっと後である事を確認し、東の一番端まで走って走って…ここ久しぶりに全力疾走をしたもんである。
 ギリギリ戻ってこれたスバル/STiブース。ヴェールを被っている一台は、事前情報で出ていたVIZIVパフォーマンスSTiコンセプト。冒頭でアンヴェイルが行われたその一台は、東京モーターショーで出展されていたVIZIVのSTiバージョンといって差し支えないだろう。つまり、これがWRX S4/STiの次期型デザインスタディであることは明白だろう。
 STi自体が、今年30周年を迎えるという事もあり、歴代のラリーカーから、最新のSTiシリーズまで、スバルブースでは展示が行われている。また同時に、GT300とニュルブルクリンク24時間へ2018シーズンも参戦を行う事が、発表された。もっとも、それ以上に新しい情報はない事から、マシンについてはキャリーオーバーという事か。
#3 10:30 ホンダスーパーGT参戦体制発表

 今年のスーパーGTで、一番の興味はホンダのドライバーラインアップ。今でこそ、ヘイキ・コバライネンという元F1ドライバーが参戦しているが、今度はなんと、F1ワールドチャンピオン経験者、ジェンソン・バトンが参戦するという。もっとも、スポット参戦を果たした昨年の鈴鹿1000kmでは、思うような成績を残せておらず、スーパーGTという混走ならではのハンデも。これが初めてだったからなのか、本人の適性の問題なのか…いずれにせよ、ここまで来たら今年走らないわけがない、とは思っていた。
 そんなバトン、参戦そのものは確定していたものの、どのチームで走るかは本日が発表。
 ARTA 野尻選手/伊沢選手…ほう、伊沢選手が日本に戻ってくるのか。
 無限、武藤選手/中嶋選手…無限じゃない!?じゃあ、どこだ…?
 ケーヒン、塚越選手/小暮選手…それはまだわかる。
 エプソン、ベルトラン・バゲット/松浦選手…という事は、次のあそこしかないのか。…あと一つは?
 レイブリック チーム国光、山本選手/ジェンソン・バトン 国光監督のもとで走るのか!
 さすがに発表は最後の最後、それにしても、レイブリックにバトンが加入というのは驚きの限り。てっきりワークスといえる無限に加入するものだと思っていたのだが。なるほど、昨年勢いがったチームの方に加入枠が割り当てられた、という事なのだろうか。さて、今年のホンダの躍進はいかに。バトンの走りっぷりも含めて、今年のスーパーGTは楽しみになりそうだ。
#4 11:00 オーテック セレナオーテック発表

 プレスカンファレンス最後は、日産/NISMO。しかし、ブースの一番の目玉はNISMOではなく、先日投入が発表されたオーテック。プレゼンテーションで登壇した片桐社長のプレゼンテーションで、セレナ e-POWER オーテックが発表された。
 追加されるオーテックブランドの特徴というのは、上質に彩ったエクステリアと、質感を高めたインテリア。スポーツ一辺倒に振ったNISMOとはベクトルを別にし、質感にこだわりぬいたブランドに方向を振るという。
 位置づけとしては、ニスモとオーテックは、それぞれ別ベクトルに振っているとも見えるのだが、オーテックの仕様にニスモと同じチューニングを施した、オーテックスポーツスペックというモデルもせていされるという。ニスモ+オーテック=オーテックスポーツスペック、というわけで全部入りが欲しい場合は、このエクステリアにインテリアになる、というわけだ。
 セレナが第一弾として、2/1から販売開始されるということだが、この後にはエクストレイルやノートも続くという。標準日産、スポーツのニスモ、上質なオーテック、その両方を持ったオーテックスポーツスペック…なるほど、選択肢はかなり、増えるようですね。
#5 13:20 GT+取材

 一通りプレスカンファレンスを見終えて、そして知り合いの方々にも新年の挨拶を終え、一通りざっくりと見て回っていると、こちらもプレスデイ恒例、GT+の収録シーンに遭遇した。谷口さんがいて、自動車大学校のブースにいたという事は、これは"あの"企画の収録というわけですね。
 さすがにテレビで聞く時の音量が無かったから、ちょっと聞き取りにくいのは仕方がないが、なるほど、こうやって審査というか一台一台、見ているわけですね。MCの中尾さんにユービームも、カットされた後の会話もチラッと聞いていると、収録時と同じような調子で話しているから、結構素直な感想で話もしているようだ。谷口さんの"いやぁ、これ、いいな"と、ぼやいていたのが、印象的。さて、どんな番組になっているだろうか?
#6 14:00 ケン・ブロック デモラン

 屋外エリアは、14時からしか開けず、並んで待つな、という風に13時過ぎ位に向かった時にはいわれたのだが、それを信じて13:45頃に行ってみたら、何ともまあ長蛇の列…騙された。いや、信じた方がバカだった。こういう場合、並んだもん勝ち、ですね。既にできている列から見ると、1列目は絶望的、というかかなり後方で肉眼でも厳しいんじゃないか…
 と、思っていたら。穴場を何とか発見。辛うじて、肉眼で、ケン・ブロックの雄姿を収める事が叶った。デモランしている車両はフォードフォーカスで、最近見たV8のアメ車…クルマの名前は思い出せないが…では無かった。それにしたって、屋外ステージ、鉄条網まで用意されていて、数年前までとは様相を変えてしまっている。
 ドリフトとかでタイヤ外れて、死亡事故とか起きてしまっている手前、こういう状況になってしまうのは残念ながら仕方がない事だろう。むしろ、今までが緩すぎた、ともいえるのではないだろうか。事故が起こってしまえば、それを防ぐ安全策を講じなければならない。
 ド派手なデモランをこんなクリアに見れる穴場…車両の出入り口で見れたのは、幸運ともいえる状況。土日はそれぞれ2回ずつ、デモランを行うそうなので、是非一番前でD1デモランと合わせて観覧するのがオススメ。
 最も、YOU-TUBEにもあるようなストーリー性のあるデモラン、というわけでは無かったが…。
#7 15:30 ウアイラロードスター ジャパンプレミア

 ケン・ブロックデモランの状況を見ていると、D1キックオフドリフトを一番前で見る事は絶望的。正直D1自体にも最近はあまり興味が薄れているので、一足先に、本日のメインイベント、BHオークションを観るべく、イベントホールへ。事前に色々と記者会見が行われていたのだが、中でも夏に開催されるガムボール3000のイベント概要公表と、そして、ある一台のジャパンプレミアが行われた事は、正直に言ってD1見るよりこっちに来て正解だったと思った。
 ジャパンプレミアとしてアンヴェイルされた一台は、パガーニの最新作、ウアイラロードスター。明日、アジア圏初の公式ショールームが開店するとのことで、アンヴェイルを行ったのは、CEOのホラチオ・パガーニその人。ウアイラロードスターの概要と、今後の展望を含めてプレゼンテーションを行ったその姿。
 どうせなら、パガーニ自体がブースを設けてもいいのでは、とも思うのだが、いやいや、限られた方々が乗れるパガーニを、一般人うじゃうじゃの中においては、それこそブランドイメージが下がるというもの。BHオークションに参加する、限られた人々の前でだけに姿を現す…。それこそが、限られたプレミアムブランドの価値を維持できる、というものなのだろう。
 このすぐあと、目玉のBHオークションが開催されることになるわけだが、あまりにも濃密すぎて、本稿とはまた別に、書きたいと思う次第。勿論、GRスーパースポーツも、もっと詳しく書きたいし、明日撮って知る一台も、別枠で是非に取り扱わせてもらいたく、ひとまずはDay.1プレスリリース編という事で。
Posted at 2018/01/12 21:40:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 展-Showcase- | クルマ
2018年01月12日 イイね!

東京オートサロン2018行きます宣言!

東京オートサロン2018行きます宣言! クルマ好きにとっての三箇日、東京オートサロンが今年も開幕の時を迎えようとしている。世の中自動運転、EV、所有から共有と、同時期に開催されているCESでは話題沸騰中。これから先、クルマの在り方は、単純な移動手段だけになってしまうのか。そんなトレンドの中にあって、クルマを操る楽しさ、クルマを所有し自分だけのものとする楽しさにフォーカスしたオートサロン、まだまだクルマって楽しい、むしろクルマそのものを楽しむというジャンルとして確立するものなのか。今年のオートサロンでは、その未来の可能性を確かめてみたいという思いがある。


1.オートサロン前夜


 さて。そんな大義名分を掲げつつ。昨年は3日間、隣接するアパホテルには止まったものの、家族の新しいクルマの状態を見に行くべく、東奔西走したものだから、実質1.5日位の参戦になってしまった。今年こそは、それをさらに充実させて、2.5日、フルで満喫するべく、昨年同様、オートサロン前夜に隣接のアパホテルに宿泊。課題山積の仕事を終えて、本当は金曜日も出ないとまずい様な気もしながら、年休はきっちり抑えさせていただいていたので、いざ幕張。夜中の横羽/湾岸、Zを転がして10時過ぎに幕張に到着。
 チェックインに並ぶ方々は勿論、業界関係者の方々。団体でアパホテルを押さえている、というのもあるらしい。昨年は隣でスモーキー永田がチェックインしていたなんて場面に遭遇したが、今年はそんなこともなく。それにしても、この遅くまで設営に尽力されている方々がいると思うと、オートサロンもビッグイベントだと改めて思う。
 今まではシングルルームをホテル予約サイトで予約していたのだが、今回は予約するタイミングが遅れて、公式サイトからツインルームしか予約できなかった。一人でツインルーム…というのも、贅沢な話だが、宿泊料金はあまり変わらず?ちょっと不思議にも思うところだが。まあ、初めて高層階で、そして部屋も広いし、良い事の方が多いから、よし。…あれ、高層階ってことは、下に降りるのにちょっと時間かかるのでは(汗)


2.スカイクルーズマクハリ


 何度か宿泊したことがあるアパホテル幕張だが、宿泊するたびに毎回、頂上の50階にあるスカイクルーズマクハリというダイニングバーが気になっていた。が、どうも敷居が高い様な気もしていて、足が遠かったのである。
 ところが、よくよく部屋に置いてある案内を見ると、宿泊者限定で遅い時間帯は割安なディナーメニューが用意されているらしい。今回の到着はちょっと遅めになったものだから、ローソンのコンビニ弁当も味気ない、代官山蔦屋のanjinにも出入りしていて、耐性も付いた。行ってみようじゃないか。
 さすがに50階、東京湾を一望する夜景の眺望には…別段特に感動もあまりなく。というか、30階の自室からも、同じ角度の景色が見えるから、特段そこには感動無。2000円のセットメニューは、パスタや魚料理、サーロインステーキ。盛り合わせメニューには、セットドリンクが付くようだが、今回は肉食べたい、という事でサーロインステーキ。後はちょっとしたカクテルで。2000円のセットメニューで夜景を見つつ、ジャズが流れながら落ち着いた雰囲気で夕食を堪能できるんだったら、宿泊中の夜はここで食べるのも一つ、ありかもしれないかな?


3.新機材


 夕飯を終え、温泉に浸かった後は、事前準備。今回の目玉は、ケンブロックのドリフトにBHオークション、後は確実にGRのスポーツカーは見ておきたい。それ以外の車種は、気になったクルマがあれば、バシバシと見ていこうと思ってはいるのだが。
 使っているカメラで少しばかし、不満に思っていたのが、広角側。今まで持っていたレンズラインナップでは、クルマからちょっと離れて撮らざるを得なかった。そんなこともあって、人が遮るタイミングを待つのが結構時間かかったり。それに、室内を撮る時は正直に言って今のレンズでは撮りたい画角ができない、というのが泣き所だった。
 それを解消するべく、今回は新たに広角側のレンズを購入。インテリアと、特に土日の混雑日に重宝するつもりである。そしてあとは、ストロボディフューザー。ちょっとコンパニオンの方々も撮っておこうと思うと、これがあったほうがいいかな…とも。
 ともかくも、この二つの新機材、まず金曜日は人も少ないから、今まで通りの標準レンズをメイン機に、サブ機に広角側を使ってちょっと試してみようと思う。


4.開幕、オートサロン


 事前準備も万端に、迎えた朝の眺望は富士山も見える朝焼け。夜景よりもこっちの方が綺麗じゃあないか。自動車業界も転機を迎え、新しい自動車業界の夜明けも近い。もしかしたら、この今の時期が、移動手段としての自動車と、楽しむためのクルマという分岐点になるのかもしれない。
 後10分で、オートサロンは開幕する。気になったクルマ、心惹かれたクルマ、今回のオートサロンでは、どんなクルマに出会えるだろうか?今から胸の高鳴りが、押さえられない!では、オートサロン、向かうとしよう。

「東京オートサロン2018」についての記事

※この記事は東京オートサロン2018について書いています。
Posted at 2018/01/12 08:50:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 展-Showcase- | タイアップ企画用

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