待望の?スズキ スイフトを試乗してきました。
(いつも通り写真撮り忘れたので彼方此方のサイトからリンクさせて頂いてます。)
新型スイフトの内外装デザイン、個人的に好意的ではあるもののクセがあって「うっひょ~乗りたいぜ!」て感じじゃなかったんですよね(^^;
加えて、自分も含めて好事家歓喜!のマニュアル・グレードが、待てど暮らせど首都圏のディーラーには試乗車が配車されない!(^^;
ということで、いったんCVT車を試乗しよう、とようやく。
試乗したのはグレードはMZでカラーも画像と同じクールイエローメタリック色。
で、結論。
新型スイフト、とっても良かったです!
■良かった点
・高い次元でまとめられた内外装デザイン
・高い静粛性
・滑らかな足回りに代表される、コンフォートな乗り味
・トルキーで実用性高いパワートレイン。
・3気筒音がほとんど気にならないジェントルなエンジン
・リニアで高品質なステアリングレスポンス
・高質感を演出するドア開閉音、シフトフィールなどのチューニング
・白系のインパネのパネルが効果的な明るい内装
・後席が普通のドアノブになって拡大されたウインドウエリア
・広い荷室(スイフト=荷室がもうちょい広かったらね の呪縛から完全に解放)
・先代より若干スポンジー?ながら体重の分散は向上したフロントシート。
ちなみに最低地上高は12㎝(!)ですが、これは前輪前の清流板の高さで、ボディ自体は15㎝かそれ以上、という感じですね。
■残念な点
・高次元ながら、好き嫌いのわかれる内外装デザイン
・一昔前のラバーバンドフィールかのような、踏み始めに遊びが大きいアクセルレスポンス(ある種の個体差? すぐ慣れてしまうでしょうが)
・成人男性には微妙に窮屈な後席シート
シートバックと座面の角度がもう少し欲しい気がします。
■「先代からのキャリーオーバー」が成功した稀有な例
このご時世、開発費の抑制から様々な資産がキャリーオーバーされるのはやむを得ないと思います。モデルチェンジを引き延ばせればいいですが、スイフトは7年目、さすがに難しいタイミングですしね。
そんななか、スイフトはモデルチェンジをかなりうまくまとめた例ではないでしょうか。ただユーザーに見える部分で、ステアリングは前例があったかもしれませんが、前後シートをここまでそっくりキャリーオーバーする例は記憶にありませんが、今のところ消費者には肯定的なようですね。(ただしシートはフレームは同じでもウレタンクッションはコストが削られている気がしました)
■狙いはわかるけど・・・①エクステリアデザイン
今回の特徴であるグルリと一周するボディサイドのキャラクターラインはキャッチーで、「デザインの勝利」ですが、「スイフトのすべて」を見ると、デザイン検討時は、このラインの一段下のボディサイドが大きく膨らみを持つことでグラマラスな造形になっています。
ところが実際のデザインは5ナンバー枠に収めるためにこの膨らみがごっそりと削がれてしまいました。
これは国産車にはよくあるパターンですが、先代スイフト同様、5ナンバー縛りのない欧州(というか日本以外)は3ナンバー枠のボディが設定されるとのこと。
現行スイフトスポーツのエクステリアの豊かな面造形にシビレまくり、限定でノーマルスイフトも欧州デザイン版が導入されないか、と淡い期待をもったほどです。なので、海外販売のスイフトのエクステリアもぜひ見てみたいです。
ちなみに間近で見た実物のスイフトの外観は写真のそれより、はるかに印象がよかったです。当たり前ではありますが、実物を自分の目で見るというのは大事なんですね。
あと、テールランプ下が外側に向かって下がる”ハの字”ラインは、デザイン意図は分かりますが、やはり攻めすぎかな、と思います。
これも見慣れて、スイフトといえばこのテールランプ形状、と定着するのかなぁ。マイナーチェンジで変更されてしまうかもしれませんね(^^;
■狙いはわかるけど・・・② インパネデザイン
「より多くの人に受け入れやすいデザインにした」というインパネですが、パーツ分けが多くてビジーな印象で、正直自分には生理的に合わない感じ。もっと水平方向の伸びやかさを造形できれば良いのでしょうけれど、スイフトサイズでは逆にぎゅっと圧縮したかのようで、逆効果になってしまっているように思います。これはスイフトサイズではなく、もっと室内長を大きくとれるクルマに適したデザインではないでしょうか。センターの液晶パネルのベゼルと、メーターフードが超接近してたりするところからも明らかだと思います。
他にもメーターフードとダッシュボードの間など、チリが合わないどころか壮大に隙間が各所にあったり、質感を気にする人は他のメーカーに流れるかもしれません。まぁ樹脂パーツどうしのこすれる低級音の削減にはなっていると思いますが・・・
■バレーノ イズ バック!
新型スイフトは、コンフォートよりというか、しなやかさが際立つ足回りになったと思います(まだ若干バタつきますが、卸したて、ということもあるでしょう。先代の発売当初のそれとは雲泥の差)。
この足回りとサイズ感。自分は、
バレーノを思い出しました。バレーノの横方向のサイズの余裕はありませんが、あの乗り味を気に入りながら、
(日本導入時にわざわざ改悪した)プアな安全装備に失望してスルーした、好事家の皆さんの溜飲を下げることが幾分できるかも、と思いました。(^^) 少なくとも自分は「
バレーノ イズ バック!」と心のなかで叫んでしまいましたね(^^)
■これこそ国民車!
かつてクルマといえばセダンが大多数を占めた時代がありました。
日常の足としても、ちょっとした旅行にも、さらには冠婚葬祭にも、まさにセダンはあらゆるシーンに対応する万能車。なんなら河原でのバーベキュー(BBQとか略語すらなかった時代(^^;)とか、ファミリーだとセダンで河川敷に乗り入れて道具出して楽しんでましたよね。カジュアルもフォーマルも無難にこなす、そういう意味では、セダンこそが本当の意味での「クロスオーバー」かもしれません(言葉の定義が違うのは承知の上で書いてます)。
とはいえ、自分自身も子供の頃からセダンは嫌いでした。ありていにいってあの3ボックスの形状が、カッコよく思えない(セダン愛好家の皆さんスミマセン。あくまで個人的見解です)、というか、その「無難さ」が退屈に思えたのかもしれません。が、新型スイフトには、走りを愉しむだけでなく、さらにかつてのセダンが持っていた「日常生活の万能車」の範疇までカバーしているかのような裾の広さ、のようなものを感じます。レジャーはもちろん、フォーマルな場にもまぁOKでしょう。
つまり、今回の新型スイフトこそかつてのカローラやシビック(やゴルフI,II)の後継者としての地位がふさわしいクルマではないか、とさえ思いました。「走り」が好きなコアなユーザーだけでなく、今まで以上に一般ユーザーにも乗ってもらえるようなクルマに、というメーカーの戦略が、結果として自動車シーンに大きなインパクトになる可能性もあると感じました。
■MTが試乗したい!
将来、乗り換えるならスイフトでもいいな、と本気で思いながら帰路につきました。
こうなると、ぜひぜひMT車に乗りたいですね。試乗車が出てきたら再挑戦したいと思います。
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試乗 | クルマ
Posted at
2024/02/24 22:43:20