
富山出張の休日行脚シリーズ。
2回目の今回は、先日の
ここに引き続き
「立山黒部アルペンルート」を制覇します。
「立山黒部アルペンルート」とは富山県の電鉄富山駅から長野県の信濃大町駅を結ぶ
交通路の総称で、道中の高低差がとても大きな事から、様々な乗り物を乗り継いで、
上ったり下ったりを繰り返しながら移動します。
そんな今回の最終目的地は黒部ダム。長野に抜けないので、アルペンルート完全制覇には
なりませんが、↓このポスター描かれている乗り物達へ順番に乗車して行く事に。
左下から・・・。
富山地方鉄道(電鉄富山⇒立山)
立山ケーブルカー(立山⇒美女平)
立山高原バス(美女平⇒室堂)
立山トロリーバス(室堂⇒大観峰)
左上に行って・・・。
立山ロープウェイ(大観峰⇒黒部平)
黒部ケーブルカー(黒部平⇒黒部湖) の順。
尚、右上のバスが関電トンネルトロリーバスで扇沢駅(長野側)へ抜ける為の移動手段となります。
またポスター上の船は黒部湖遊覧船で、黒部ダム通過の際に乗らなければいけないもの
ではありません。
と言う訳で、早速移動開始っす。
道中長いので富山市内からは始発電車に乗車。
富山地方鉄道14760系電車。
7編成が在籍していて、今回乗ったやつは第7編成らしい。
電鉄富山駅には行き先表示やヘッドマークがずらり。
う~む、よく分からないけどちょっと迫力があります。
14760系に揺られる事約50分、まずは最初の乗り換え駅である立山に到着。
この地点の標高475m。
ここで予めWEB予約しておいた「立山黒部アルペンルート」で乗車する
全ての乗り物のキップを購入。
これから乗車する立山ケーブルカーの時間のみ指定が可能。
以降は来たやつへ順に乗車すると言うスタイル。
この日は物凄く空いていましたが、シーズン中は混雑するので、
絶対に事前予約して購入した方が良いみたいですよ。
さて時間も来たので立山ケーブルカーに乗車。
このケーブルカーは画像手前に貨車が取り付けられており、
荷物も運搬出来るのが特徴なんだとか。
美女平駅到着。
この地点の標高977m。
次は立山高原バスに乗ります。
室堂までの道路は一般車進入禁止。
自然保護が徹底されており、バスもハイブリッド仕様。
バスに乗ってから暫くすると「称名滝」が見えて来ました。
落差350mは日本一らしい。
もしバスに乗る方が読んで居たら、左側の席に座って下さ~い・・・。
立山の山々が見えて来ました~!
テンションも上がって来ました~!!
室堂手前にある「雪の大谷」。
4月の道路開通時には約20mの雪の壁を拝める事で超有名。
この時はだいぶ溶けちゃっているけど、その高さは未だ9m程あったらしい。
(画像は室堂からの便から撮影)
高原バスに揺られる事約50分、室堂駅に到着。
この地点の標高2450m。
一気に高くまで来たので気温の変化が大きいのが印象的。
乗り換えの合間に室堂駅上部に。
天気も上々、気持ち良いっす。
でも往路は時間が押しているので、散策は復路にします。
次はいよいよ立山トロリーバス。
今回一番楽しみにしていた乗り物。
これ実はエンジンが搭載されてなくて、電気で走るバスなんですね。
上にある2本の架線から電気の供給を受けています。
タイヤは付いてますが、正式には「無軌道電車」と言うものに分類されるとの事。
言い換えればこれもまた鉄道ですね。
乗車してみた感想は、ディーゼルエンジンのバスに比べ出だしのもたつき感が全くなく、
怒涛の加速をして行くのが特徴、流石はモータ駆動って感じです。
長いトンネルで使用されているので、排気ガスが籠らないのも環境保全に貢献中。
日本では今回乗車したここ「立山トンネル」と長野県側から黒部ダムを目指す「関電トンネル」の
2箇所でしか乗れないトロリーバス、貴重な体験を大いに満喫出来ました。
途中、立山直下ポイント。
ここで下り上りのバスが交換しまっす。
その後も圧倒的な加速の中、あっと言う間に大観峰駅へ到着。
この地点の標高は若干下がって2316m。
乗り替えの合間再び。
後立山連峰と黒部湖が見えて来ました。
今度は立山ロープウェイです。
このロープウェイは上から下までケーブルを支える支柱が1箇所もないのが特徴。
黒部平到着。
こちらの標高は1828m。
またも乗り換えの合間に。
向こう側の乗り口(大観峰駅)も見えます。
ダムも見えますね。
往路最後の乗り物は黒部ケーブルカー。
ここまで約4時間、遂に黒部湖到着。
標高は1455m。
エメリャリュドのダム湖が広がります。
黒部ダム
黒部川第4発電所の水源を貯水する為に建設された。通称は「黒四ダム」。
高さ186m、堤頂長492mのアーチ式コンクリートダムで貯水量は約2億m3、
放水量は毎秒10~15トンを誇る
関西地区の電力不足を補う為、1956年から7年の工期で完成した。
発電所の設備は雪害防止や自然景観保持の為に全て地下に作られている。
長野県側からの大町トンネル(現在の関電トンネル)掘削を舞台にした映画
「黒部の太陽」なんかでも超有名。
展望台は反対岸(長野側)、ささ急ぎましょう!
風の中のすばる~ ♪
砂の中の銀河~ ♪♪
みんな何処へ行った~ ♪
見送られることもなく~ ♪♪
思わず中嶋みゆきの地上の星を口ずさんでしまう程
ご機嫌なスーちゃんR、でもちょっと寄り道。
放水を自分の目で生で見て、「やっと来たな」と言うのが本当に素直な感想。
すっげ~怖かったけど、真上から望む。
ダボウ・レインボウ~炸裂中。(笑)
まずは下側の展望台、新展望広場から攻めます。
ダムにへばり付いているキャットウォーク、もし歩いていいよ!と言われたら歩けますか?(汗)
でも雲が多くなって来ました。
本命の上の展望台からのレインボウ~が撮影出来なくなると困るので先を急ぎます。
山岳らしく物資輸送中のヘリが忙しく行き来しています。
それでも僕は絶賛階段進行上昇中。(ヘリで行きたい)
只今息が切れております。
そのまま暫くお待ち下さい。
ハァ~、ハァ~。
まだ息が切れてますが、頑張って続けます。
本命のダム展望台に到着はしましたが、残念ながら上空は雲に覆われてしまいました。
でもでも雲の切れ間もやって来そうなので、気長に待つ事にします。
実はこの日は黒部ダムの放水初日と言う事もあって、報道陣が富山&長野から来所しており、
僭越ながらわたくしも、軽く取材みたいなものを受けてしまいました。
メイクの乗りがちょっぴり心配でしたが、取材元が新聞社だった為、画像がないので
その心配は杞憂に終わりました。(笑)
そんな事をしながら待った数十分後、遂に太陽からの強い光が届き始め、
だいぶ下の方になっちゃいましたが、ダム全景とレインボウ~をも捕獲に成功。
正に
レインボウ~!
これが撮れたらもう思い残す事はありません。
早速下に降りまっす。
さて時刻は丁度お昼時・・・。
この日の昼餉は↓これ。
その名も「黒部ダムカレ~」。
グリーンカレーにカツが入ったもの。
お味の方は普通です。
ご飯がダムを表わし、ラッキョウが放水されている水を表現しているのだろうか・・・。
腹ごしらえを終え、有名な銅像を見物。
黒部殉職者慰霊碑。
黒部ダムの工事では171人の作業員の尊い命が犠牲になった訳ですが、
当時の資料や映像を見ると、工事の過酷さや難易度は並大抵の物ではなかった
と言う事が分かります。
さてこれで黒部ダムに別れを告げ、復路に室堂散策をする為、
来た道を同じ乗り物達に乗車して戻って行きます。
そして一気に室堂へワ~プ。
地上は初夏とは言え、山の上ではまだまだ積雪が凄い事に。
この日は割と暖かでしたが、日によっては本格的な冬物の服が必要な感じ。
実はその洗礼をモロに受ける事になるとは、この時はまだ考える由もなく・・・。(謎)
地獄谷方面を望む。
硫黄の臭いプンプン。
みくりが池。
目下奮闘解凍中。(笑)
池の氷が解ければ山の姿が鏡面となって映る事必至。
翌日は仕事だしあまり遅くなるのも面倒だったので、
見る物も見た気がして来た為、ここで下山する事にしました。
この日の乗り物アンカ~は↓こいつ。
元京阪電鉄3000系でもある富山地方鉄道10030系電車に乗って
往復約9時間の旅を終え、富山に戻って来ました。
この日の夕餉。
富山名物白えびのダシがばっちり効いた「シロエビ塩ネギ玉らーめん」を喰らう。
マジ美味かったッス。
今回の滞在期間中3回も食べに行っちゃいました・・・。
いっぱい乗り物にも乗ったし、綺麗な景色も堪能出来たし、美味い物も食べたし
充実した1日でありました。
機会があれば是非1度行ってみたかった黒部ダム、これでまたひとつ有名観光地制覇です。
完
じゃない!
実は僕が室堂に行った数日後、NHK富山放送で室堂に生息する雷鳥の話題を
紹介していたんです。上った時にも見れたらいいな程度に感じていた訳ですが、
この放送を視聴してからと言うもの、雷鳥が僕の頭から離れなくなっちゃいました。
もうこうなってしまうと、どうしようもありません。
早速次の週末の天気をチェックし室堂までのチケット予約もしてしまいました。
まさかの室堂連投、やってる本人が一番驚いてしまいましたが、
後に引けないこの日も始発電車で立山に向かいます。
この日、僕に課したノルマは、室堂で雷鳥を見たら下山出来る!
と言うハードル高きもの。それは奇跡の数分後かも知れないし、何時間か掛かるかも知れない、
あるいは悲しきボウズ!の可能性だって十分あるぞ~。
ある意味罰ゲーム的な雰囲気が漂う中、まずは最初の乗り換え駅である立山に到着です。
ここで問題発生!前日立山周辺では激しい雷雨に見舞われたらしく、
美女平行きのケーブルカーが点検の為、運休中との事。
う~む、出だしからバッドニュース、壮大なプロジェクトに早くも暗雲が立ち込めます。
幸いな事にケーブルカー区間がバスによる代替運転となり、ほぼ予定通りに
美女平駅に到着出来る事になりました。
ここで室堂行きのバスに乗り換えていよいよ戦場に踏み込みます。
この日の室堂は思いっ切りガスっていて、証拠の画像を取り忘れる程の曇り具合にまず絶句、
更に真冬に逆戻りかと錯覚する位の寒さに再度絶句。
普通に震え上がりました。(笑)
一応防寒着も持っていたので、早速フルに活用します。
周りを歩く室堂散策者は皆冬山登山に近い服装で歩いている中、
僕だけがほとんど場違いな格好で移動中。
きっと山をなめて遭難する輩は僕の様な人間なんだろうなとブツブツ言いながら
テレビで紹介されていたポイントに急ぎます。
それにしても想像以上に寒いッス。
早くも心折れそうな中、目撃ポイントに到着。
ここまでも周囲を注意深く見て来たつもりですが、やはり簡単には見つかりません。
そんな中、すれ違った散策者達が発言した一言が僕の頭の中で静かにこだまします。
「まだ逃げないで居るね~。」
「まだ逃げないで居るね~。」
「まだ逃げないで居るね~。」
「ん゛た゛と~!」
早速Uターンして彼らの元に近付いてみると・・・。
「うわわっ◎▼♪#?≧$※■÷〒!!」
と最早言葉になってませんが、
い、居ました「雷鳥」であります!
ちょっとガスってるので、白っぽいですが、間違いなく雄の雷鳥が前方約3m付近で
こちらを眺めてます。(何れも等倍までトリ)
雷鳥・・・キジの仲間に分類されるらしく、大きさも正にそれと同じ位。
室堂の資料館の資料によると、周辺では300羽弱しか観察されていないとの事。
この数が多いか少ないかは分かりませんが、国の特別天然記念物に指定されています。
初夏のこの時期、雄は縄張り争いが盛んになり、常に周りを警戒しているらしい。
1年を通して移動したりする事がない留鳥で夏と冬で羽根の色が違うのも有名ですよね。
感動!
と言う事で、無事発見出来ました。
時間的には恐らく捜索開始から30分も経ってないかと。
でも撮影した場所を何事もなかった様に通過してしまったのがちょっぴり悔しい。
自分の目で発見出来れば喜びも倍増したでしょうが、まあこの際どうでも良いですね。(笑)
他の方々は室堂を散策ついでに雷鳥目撃ってスタイルでしょうが、
今回の僕の場合は、これだけを見に来たのこれで下山しまっす・・・。(汗)
室堂駅に戻る途中でも「雷鳥居ました?」等と聞かれる事数度、
やはり皆さん注目しているのは間違いない様子。
ちなみに室堂の案内所でも雷鳥目撃情報を提供してくれるみたいですね。
こうして極寒の立山室堂を後にし、ケーブルカーが未だ点検中だとの事で、
高原バスにそのまま乗車して立山駅に戻って来ました。
そしてこの日最後の乗り物は↓これ。
ぬお~、元西武鉄道5000系のレッドアローだ~!!
何でも車体のみを引き取って、こちらで独自のモディファイを施している模様。
現在は16010系を名乗り、2編成が活躍中。
乗車したのは中間に特別車両が連結された第2編成。
とは言え普通列車なので、の~んびり富山市内に戻って来た訳です。
これで立山黒部アルペンルートには思い残す事はないな。
そんな訳で「とやま~な休日」第2弾はこれにて終了。
次回は川沿いに山を目指します!
今度こそ本当に完。