2023.04.26~27、妙義山にてM101回転花火銀河を撮影しました。
☆撮影日記☆
前回と同じく今回も天体撮影の為に妙義山に行く。
妙義山の魅力は北関東でも南天の光害が少ない点。
この時期の南天は魅力的な対象が多いので妙義山と言う事になる。
今回の本命はM101ではなくM8干潟星雲&M20三裂星雲。
月が出ている間はCBPフィルター使用にてM101撮影となる。
【撮影メモ】
対象:M101回転花火銀河
撮影地:妙義山中之獄第1駐車場
月と薄明、↓
月と対象の位置関係、↓
↑、撮影開始時
↑、撮影終了時
VIXENの無料スマフォアプリ「NEBULA BOOK」にて確認。
機材
・EVOSTAR72EDⅡ
・専用レデューサー
・CBPフィルター
・よこたレンズヒーター(対物レンズ&ガイド鏡)
・FUJIFIM X-T30(APS-C)
・EQ5GOTO
・SS-OENオートガイダープロ
・SS-OENオートガイドカメラ120ミリレンズセット
・SS-OENオートガイダープロ無線コントロール
・VIXEN NEBULA BOOK(スマフォアプリ、対象と月の位置関係を確認)
・STELLARIUM(スマフォアプリ版、写野確認)
・ステライメージ8
(画像処理)
(今回は「シャープ系処理」「ノイズリダクション処理」のダメージ系処理あり)
焦点距離:357mm(専用レデューサー使用)
F値:F5(専用レデューサー使用)
撮影方法:直接焦点撮影、オートガイド、ディザリング
露出:F5、ISO3200、5分20秒、18枚、総露出時間96分
撮影時のヒストグラム、↓
撮影開始時と撮影終了時のヒストグラムに注目。
画像の明るさではなくヒストグラムで確認すると撮影終了時の空の方が暗い。
CBPフィルターはヒストグラムが明るくなるとRGBの山がより開いてしまう傾向があると思う(経験的に)。
その為より露出してヒストグラムを中央に寄せるには勇気がいる。
チキンなので今回はこの程度の露出設定とした。
十分暗い妙義山の北天だが月の存在の為にCBPフィルター使用でさじ加減多めの画像処理を行った作品は以下。
処理工程含む。
↑、ステライメージ8自動コンポジットパネルにてコンポジット
CBPフィルターやQBPフィルターを使用した撮影は青転びする。
そこで自動レベル調整やオートストレッチの設定をすると対応していないのかパラメーターオーバーなのか結構な確率で失敗する。
実験的に今回は「自動レベル調整ON、オートストレッチOFF」の設定でコンポジットしたがやはり失敗。
今回の設定は「自動レベル調整OFF」で行う。
今回はこの設定でOKだったが、仮に元写真が明る過ぎてコンポジットが失敗する場合には「自動レベル調整ON」ではなく元写真をレベル調整し暗くしてからコンポジットすると成功する場合がある。
最近マニュアルコンポジットは面倒なので自動コンポジットパネルを使用しがち。
↑、コンポジット成功。
↑、コンポジット後にカラーバランス調整。
↑、それを超強調し周辺減光や色ムラを確認。
↑、元画像より作成したフラット画像。
今回はステライメージ8にてセルフフラット補正を手順のまま行い作成。
↑、フラット補正後を超強調。
周辺減光と色ムラはおおむね改善。
フラットの出来によって結果が結構左右されがち。
今回も良好な結果が出るまでトライ&エラーを数回繰り返す。
まだ中央の青いムラが残っている。
フラットを効かせすぎると色ムラを越えて星雲情報(今回は銀河の淡い部分)が削られてしまう。
今回のフラットはこの程度で良しとした。
↑、作品、トリミングなし、シャープ処理ノイズリダクション処理のダメージ系処理あり。
焦点距離が短いので対象は小さく撮影。
はたして拡大トリミングに耐えられるのか。
↑、作品、トリミングあり、シャープ処理ノイズリダクション処理のダメージ系処理あり。
↑、作品、もっとトリミングあり、シャープ処理ノイズリダクション処理のダメージ系処理あり。
拡大するとノイズが多く粗が目立ってしまう。
CBPフィルター使用にて光量が減りそれを補う形でISOを高めたのでノイズ的に不利。
そのノイズはコンポジットにて低減を期待するが総露出時間(撮影コマ)がまだまだ足らなかった様子。
また焦点距離の問題で拡大すると解像が悪くなる。
仕上がりは機材のせいにしたくなる。
色合いが青っぽいのは「表現の好み」と言ってしまえばそれまでだがCBPフィルター使用やフラット補正にて色ムラを除去しきれていない事も原因。
実は処理工程にて失敗フラットにより銀河ごとフッ飛んで行ってしまった事も・・・。
小さく淡いく暗い対象は難しい。
EQ5にて運用出来る明るい長焦点鏡が欲しくなる。
ガチで考えたら赤道儀の大型化もアリですが財力と気力体力(重い)が無い事が問題に直面する。
↑、作品のRGBの山
作品を仕上げるにあたり山は大切にしています。
Posted at 2023/05/04 02:36:24 | |
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