SPORT モードスイッチを増設する - ダイジェスト版
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この整備手帳は2代目オーリス後期 120T (“RS パッケージ” を含む)、180S に設定されている SPORT モードのスイッチを使いやすいところに増設しよう!…という整備手帳です。
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2代目オーリス後期で SPORT モード がある車両に乗られている方は、もちろんご存じだと思いますが、SPORT モードのスイッチはサイドブレーキ横のドリンクホルダーの前方にあります。別の言い方だとシフトレバーの後方ですね。
スイッチがこの場所だと、なにか飲み物を置いていたときにブライドタッチでスイッチを押すのが難しいと感じることがあって、以前からどうにかならないものか…と思っていました。
特にオーリスに乗り始めた時はドリンクホルダーに飲み物を置いていなくても押しにくい位置だ…と思っていました。
ただ、一般的には普段の走行には不要で、たまに押すようなスイッチがここにまとめられている事を考えると、いたしかたない…と思ってました。
でも、せっかく備わっている機能ですし、通勤とかではなく、たまのドライブでは有効に使いたい。
本来は「今日は使う!」…と決めたらそのときから入れておけば…入れたり切ったりはしないと思いますが、それでももう少し使いやすいところにスイッチがあったら…そう思ってました。
そこで!
スイッチを増設することを思いつき、実施してみることにしました。
(本当は同じ機能のスイッチが2つあるのも好きではないのですが…。)
前置きが長くなりましたが、本題の配線図の説明に移ります。
まずは SPORT モードの動作原理から。
SPORT モードスイッチの裏をみると、コネクターがあります。
コネクターの3番 緑 PWMS が SPORT モードの配線です。
この3番の電気が7番 白地に黒 E (アース) に一瞬だけ流れることによって SPORT モードがオンになります。
また、逆に SPORT モードの時はオフになります。
流れる電流は一瞬でかまいません。なぜなら、コンピューター側が一瞬だけ電気が流れたことを検知できればよいからです。そのため SPORT モードのスイッチは押している間だけ流れるモーメンタリー (接点がオンに固定されないタイプ) のスイッチになっています。
じゃあ、一瞬だけ3番から7番へバチッと電気が流れるスイッチが別の所にあればいい…と。
となると回路は簡単でして今ある配線から分岐するだけです。
図は左が元からある既存スイッチを表していて右側が増設スイッチを表しています。
増設スイッチは既存スイッチと同じでモーメンタリースイッチを使用します。
そして元からあるスイッチの配線…3番 緑から、7番白地に黒を分岐しています。
電気的に見ると2つのスイッチのどちらも押していないときはもちろんどちらも電気を流さず、どちらか一方を押したときは、単純に3番 緑から7番白地に黒に電気が流れているだけです。 (そのため、どちらのスイッチも有効でオン / オフ関係なく好きな方を使用することができます。)
あと既存スイッチにはイルミネーション…車幅灯やヘッドライトが点灯したらスイッチの盤面が光る機能があります。ですから光らせる機能用の配線が来ています。
それが2番 黄緑 ILL+ がイルミネーションのプラス配線。これがスイッチ内の LED などを通って6番 ILL- に流れるとスイッチが光ると言う仕組みです。
また、私の場合は純正スイッチを流用しましたので、その機能がもちろんあります。
だったら電気はここから拝借するのが簡単ですよね?
そこで分岐するのが、図のように2番と6番を先ほどの信号線とは別に分岐します。
そうすることで追加のスイッチを光らせることができます。
これが一番簡単な追加方法です。
余談ですが…アイドリングストップメモリーユニットの取り付けでもこのコネクターをいじります。
【関連整備手帳】
・アイドリングストップメモリーユニットの取り付け
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/4291980/note.aspx 2
とはいえ、私の場合は極力配線コネクター…エレクトロタップで分岐したくないので、3番緑の信号線だけ分岐してあとは、他の作業で自作ハーネス (配線) から分岐したイルミ線とアースに接続することにしました。
ちなみに、既存側の6番と7番はどちらも実質アースなので、増設スイッチ側の配線を減らすために、3番と4番の配線を途中で合流させて1本分の配線を減らしました。
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さて、私が入手した SPORT モードスイッチ…パターンセレクトスイッチASSY (84720-12121) は LED が光ったときの色が黄緑です。※2代目オーリス前期の色です。 (特別仕様を除く)
しかし2代目オーリス後期の車内はクリアブルーで満たされている…。
そこで、他のクリアブルーで光るスイッチとスイッチの基板部を入れ替えることにしました。
私の場合は他の作業でモーメンタリースイッチのトヨタ純正部品 リヤサンシェード スイッチASSY (84940-75011) とオルタネイトのスイッチである同じくトヨタ純正部品 オートハイビーム スイッチ (84153-20010) の盤面を入れ替えて余っていたスイッチがありましたので、これを使うことにしました。
スイッチの基板を取り外すときは、写真の丸で示したところに精密ドライバーのマイナスを差し込み、ケース (ガワ) 部分が折れないようにかん合をはずします。
これを入れ替えるスイッチでも…合計2回おこないます。
【関連整備手帳】
・エンジン始動連動 / P レンジ連動パノラマルーフ制御ユニットの作成・取付 その1 - 回路設計編 ほか。
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5438944/note.aspx 4
そしてはずした基板部を入れ替えるだけです。
今回はパターンセレクトスイッチASSY (84720-12121)と、リヤサンシェード スイッチASSY (84940-75011) を入れ替えています。
この2つのスイッチは、たまたまコネクター側の仕様もほぼ同じ仕様だったため、基板部を入れ替えるだけで済んでいますが、使用するスイッチによってはコネクターが異なる場合がありますので注意が必要です。
ちなみにオルタネイトかモーメンタリーかは、ガワ側にスイッチ接点側を固定するバネがあるかないかの違いです。
例えばクリアブルーのオルタネイトのスイッチを買ってきて、クリアブルーのモーメンタリースイッチにすることはバネをはずせば良いだけなので可能だと思われます。
また、場合によっては基板側ではなくてパネル側を変えるだけというパターンもあるかもしれませんね。
パネルを入れ替える場合の整備手帳はこちらです。
・エンジン始動連動 / P レンジ連動パノラマルーフ制御ユニットの作成・取付 その2 - 作成・取付編
https://minkara.carview.co.jp/userid/381088/car/2292029/5439239/note.aspx 5
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あとは各配線に接続コネクターを取り付けて、スイッチ側の配線と接続します。
エンジンをかけてスイッチを押したときに SPORT モードに切り替わり、車幅灯を点灯したときにスイッチのパネルが光れば作業は完了です。
作業をされる場合は自己責任でお願いします。
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