さて、長いブログになりますがJ’sのレースについて書き綴りましたので、
よろしければお付き合いくださいm(._.)m
まずはじめに、
酷暑の中一日中ピットで私たちのレースをサポートしてくれた監督塚ちゃん、SHIBAJUNさん、ゴッドさん、バンザイさん、ジョイファストのいさじさん、Nしまさん、Tもりさん、そしてのんちゃん。本当にありがとうございました。僕のような人間がこんな贅沢な体制でレースできること自体、奇跡だと思います。みなさま一人ひとりの助けがあっての完走。次はこちらからもお返しできたら嬉しいです!
J’sの目標
J’s耐久チーム立ち上げ当初からの大目標が12時間耐久でのシングル完走でした。目標の根拠は曖昧ですが、ロドスタ(NA8C)のポテンシャルからイメージできる最高の順位はそのくらいと思ったのです。ただ、順位は年々速くなる他チームとの相対的な立ち位置の話ですから、結局のところ走ってみないとわからない。それにとらわれ過ぎるとお金も時間も際限なくかかってしまいます。そもそも我々アマチュアは趣味としてレースを楽しんでいるわけですから、アマチュアの身の丈に合った枠の中で知的なコンペティションをしたい。そんな風に考えて立てたレースの絶対目標が
240ラップ完走でした。
レース戦略
J’sの戦略は軽量1800ccのロドスタだからこそできることに着目。キーワードは燃費・ラップタイム・車両マネージメントです。12時間10分のレースを、規定ギリギリ60分のスティントと2分40秒以内の平均ラップタイムでつなぎ、且つタイヤ交換やパッド交換を一切しないエコ運転で走りきることが狙いでした。それができればゴール時のラップ数は240をゆうに超えポジションもシングルに入ることを、これまで積み上げてきたデータが示していました。
で、色んなことがあってシングルとはほど遠い21位に終わりましたが...瞬間的な最高順位からズルズル落ちて行った昨年に比べ、トラブルを乗り越えながら力強く順位を上げる今年。胸を張れる素晴らしい内容でした。
第1スティント
監督の
体重くじ運にあやかってゲットした29番(肉♪)グリッド。史上最前列のスタートとなりました。先陣を切るのはもちろんyoyoさん。いつも通りそつなくローリングスタートを決め、3ラップ目には20位。このままいくかに見えました。
しかし5ラップ目に突然のピットイン!?えっ?エンジンがふけない??再スタートを切るも症状は治らず、すぐに2度目のピットイン。yoyoさんとJOYFASTメカチームの迅速な判断により点火系を交換。これがドンピシャだったようでロスはミニマムで済みましたが、2回のピットインで約13分10秒、5ラップ分の時間を失いました。コース復帰時にポジションは86位まで落ちていました。いきなり想定外のトラブルでしたが、暗くなってもしょうがない。ビリでないだけマシということで気持ちも新たに追い上げを開始です!
J’sの怒涛の追い上げが始まりました。クルマも絶好調。ドライバー交代のたびに順位が徐々に上がります。7番手のsr-4さんが、勘違いで5ラップショートでピットインしてしまうハプニングもありましたが、たまたまそのタイミングでセーフティーカーも入ったので結果オーライに見えました(このときは...)。第8スティントを終えたところで10位を記録し、ようやくシングルも狙える位置に!ピットは充実した空気でいっぱいでした。
第2~9スティント
#2スティント(Mizpea) 80位→40位
#3スティント(Gina) 40位→36位
#4スティント(sr-4) 36位→27位
#5スティント(yoyo) 27位→21位
#6スティント(Mizpea) 21位→16位
#7スティント(sr-4) 19位→12位
#8スティント(Gina) 15位→10位
ところが、
9番手のyoyoさんは数ラップで何故かすぐまたピットロードに!?
ただし我々のピットはスルーしてピットロードエンドまで直行??
一体何が起こっているのか???
ピットロードエンドまで駆けつけると、J’sロドスタは20分と表示された電光掲示板の前に停められていました。そして先に駆けつけていたSHIBAJUNさんの口から絶望的な言葉が出ました。
「イエロー追い越しペナルティーで20分だって...」
真っ白になりました。
皆の記憶が曖昧なのですが...
事の真相はおそらくこうです。
レースも半分を超えた14:45分頃。インカム不調でピットとうまくコミュニケーションが取れない中、たまたまセーフティーカーが入るタイミングで早目にピットインしてしまった7番手sr-4さん。予定より5ラップも早いピットインだけにチームはあわてました。焦りとともに給油を終え乗り込んだGinaさんが出ていく時には、既にコース上の事故処理が終わり、セーフティーカーがコースから抜ける直前でした。がら空きのコースに放たれたGinaさんは、ノロノロ運転の隊列のオシリに追いつこうと飛ばします。追いつくことに集中するあまり、フルコースコーションが解除されるコントロールラインの手前で前車に追いつき追い越してしまった...
うまく言えませんが...映画「ベンジャミンバトン」で売れっ子バレリーナのヒロインが車にひかれてしまうシーンを思い出しました。世の中の全ての事は、沢山の偶然が重なり合って起こるものです。一つの運命に向けて一旦転がり始めた偶然の連鎖ってまず止められません。今回のこともたまたま連鎖の最後にGinaさんがいた。そんな気がしてなりません。チームでやるレースなので、誰の責任ということはありません。
20分のストップから再びJ’sロドスタがコースに戻ったとき、ポジションは36位まで落ちていました。シングル完走の夢はこの時点で絶たれましたが、それだけが全てではない。結果以上に内容が大事です。私たちは自分たちのやってきたことの正しさを証明しなくてはなりません。
第10~13スティント
こうなったらもう行けるところまで追い上げるだけですが、偶然の連鎖が最後の悪戯をします。というのも第7スティントが短かった関係で、予定した12スティントでのフィニッシュが徐々に厳しくなってきました。第8スティント以降、全てのドライバーが規定の60分ギリギリ走り続けて初めて12スティントでのフィニッシュが成り立ちます。そうは言っても1ラップ2分40秒もかかるコースですし、セーフティーカーでも入ろうものなら1ラップ5~7分かかります。なかなか都合よく60分ギリギリでピットに戻るということはできないのです。
#10スティント(Mizpea) 36位→23位
私の第10スティントが終わった時点で監督が出した結論は、13スティント目が必要ということでした。経験的にピットインでのタイムロスは給油なしでも2分30秒。つまり最後の最後に約1ラップ分の時間を失うことが確定しました。まあ、どうこう考えても仕方ありません。少しでもロスを少なくするためにラストスティントはGinaさんの第12スティントからの連投(いったん降りてまた乗る)をお願いしました。
#11スティント(sr-4) 25位→17位
#12スティント(Gina) 22位→20位
そして最後のピットストップ。

あとはチーム全員で無事のゴールを祈るだけ!
そして、
#13スティント(Gina) 20位→21位フィニッシュ!

茂木での230ラップとともにJ’sの夏が終わりました。

タラレバは無いのがレースですが...
諸々のトラブルでロスしてしまったタイムは合計35分40秒くらい。
普通のペースであと13ラップ走れた計算になります。
それができなかったのはチームとして詰めが甘かったわけですが...
でも240ラップ・シングル入賞の目標は決して夢物語ではなかった。
今年その景色が観られたことを誇りに思います。
余談ですが、このブログではそれぞれのドライバーの走りについて全く触れていません。理由は簡単。走りの面でドライバー間のバラツキがほとんど無いからです。ドライバー全員が指示されたタイムで安定して走るテクニックを身に着けました。だから今となっては誰が速いとか全く関係なくて、皆がゴールに向けたクルマのマネージメントに集中していたのです。これってものすごい進歩!順位が落ちたにもかかわらず、妙に自信に溢れた変な状態です(笑)
まだまだ次編につづく(笑)
Posted at 2012/07/31 19:11:40 | |
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