2018年05月23日
未来の自動運転自動車像。
人気有名ソフト会社がコントロールソフトを開発して売り出した格安人気自動車。
前日までのトラブルでストレスの溜まりまくった会社員が出社しようと昨日買った自動運転自動車に乗り込む。
電源を入れる。
「♪じゃーん」
軽快な音とともに制御モニタが表示される。
「タロウさん!おはようございます!」
「今日はこの車での初出勤ですね!
お気に入りルートを設定することで快適に通勤ができます!
国を設定してください>」
から始まってしまう・・・
一通り設定しないと運転を開始できないので苛立ちながらも15分かけて設定する。
そんな苛立ちも空気読まずにモニタにはこう表示される。
「これで設定はすべて完了です!
さあ!快適ドライブをはじめよう!」
快適どころかこの時点で爆破したい気分である。
遅刻しては困るのでとにかく自動運転モードで走り始める。
するとまもなくしてモニタに表示される。
「タロウさん!新しいソフトウェアが見つかりました!
インストールしてください!
54の更新ファイル>」
そんなどころではないので「後にする」を選択して運行させる。
信号待ちで停まるとまたモニタに表示される。
「大黒町付近です!ここには大黒屋が昔大きな店を構えていました!
大黒屋や大黒町に関するトレンドをゲットしよう!
情報をゲットするにはアイコンをタッチ!」
「しない」を選択する。
こういうメッセージが頻繁に出る。
途中の道で事故が起きていた!
う回路は高速道路しかない!
高速道路はこの時間混雑する!
どうしよう?
高速道路の渋滞情報を取得しよう!
パネルから情報取得を選択する。
「情報が取得できませんでした。
接続されていないか接続に失敗した可能性があります。
再接続してください。」
肝心な時に繋がらない。
そうこうしているうちに高速道路の入り口を過ぎてしまった。
すると
「この先渋滞している可能性があります。
渋滞を回避するには高速道路が渋滞していないので迂回する方法があります。
迂回するにはアイコンをタッチしてください。
このまま無視して進むこともできますが長時間を要することがあります。」
今更遅い。
たいていこういうメッセージは把握してから出てくる。
そしてモニタには
「通過予定時間 計算中...」
でフリーズとなる。
渋滞の間も空気を読めない自動運転車は沿線情報や生活情報など、この場において知りたくもない情報の取得を進めてくる。
「事故渋滞のトレンドを検索しよう!」
「事故渋滞のお気に入りを登録しよう!」
「事故渋滞を撮影してアップしてみよう!」
すでに運転者の神経はズタズタである。
早く出たためになんとか出勤時間に間に合った。
車を降りようとすると
「タロウさん!お疲れさまでした!次に快適に運転するためにこの情報を登録しますか?」
早く降りたいのだ!
無視しようとパネルを連打した。
「不正な処理が行われました。」
車の電源が切れない!!
仕方ないのでエンジンスイッチを押しながらアンテナを握り、ドアノブを引いて強制終了することになった。
こんな自動運転車は作るなよ?
Posted at 2018/05/23 17:59:52 | |
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