アルテッツァが我が家に来て4ヶ月弱。
5年ぶりに自分の車でMLMを走ってみました。コースが拡張されていたので、以前の記録との比較が出来ないところでしたが、運良く?台風の影響で拡張部分がクローズされており、旧コースレイアウトで走行出来ました。
車は、我が家にやって来た時のまま(TEIN車高調、純正加工軽量フライホイル、TRDマフラー)で、タワーバーすら入ってません。ただし、タイヤはずりずりさせて遊ぶためにナンカンNS-2に交換済み。人生初の
激安アジアンタイヤです。何しろ、
4本でディレッツァ1本分のお値段ですから、安いにも程があります。(笑)
今回の走行目的は、
・アルテッツァ君の走行フィーリング確認
・アジアンタイヤの実力チェック
・ドライバのリハビリ(^_^.)
の3点です。
朝一の走行枠だったので、
コースは貸切状態♪ 受付をさくっと済ませてトランクの荷物を降ろし、TRCをOFFにして(これ大事)コースイン! まさかこの後、様々な問題が明らかになるとは...。

パンタジャッキやウマ、トルクレンチ、タイヤ用ビニール、工具箱、タオル、雑巾、インバータ、その他モロモロ。
5年のブランク+アルテッツァ君での初走行+初めての
激安アジアンタイヤというストレートフラッシュな組合せですので、最初の数周は念入りに慣熟走行に徹します。貸切状態は気楽でいいなぁ。タイヤも体も温まったところで、徐々にアクセルON。激安アジアンタイヤなど、いきなり信用出来ません。グリップ感や挙動を確めつつペースアップします。最終的には、86レンタカーで走った程度の感覚(ビビリミッターが作動しない程度)までペースを上げました。自分の中での
評価基準としては、昭和50年代の迷車スタリオン(フルノーマル/RE01)と、MLMの86レンタカー(RE11A)となります。
まず動力性能。非力とは言いませんが、パワフルとも言えません。サーキット走るなら、正直言ってもう少しパワーが欲しいところ。アルテッツァのカタログ値は210馬力ですが、これは
JARO(日本広告審査機構)に訴えてよいレベルと聞きますので(笑)、まぁこんなものでしょう。因みにスタリオンはグロスで200馬力(現代表示のネットだと170馬力)、86はご存知の通り200馬力です。直線は、ゲート少し手前で3速に入ります。
●1コーナ進入
まずブレーキング、かなりフィーリング良いです。パッドは何が入ってるか分かりませんが、制動力も問題ありません。踏めば踏むだけ、リニアに効きます。で、3速から2速に落とすのですが、
ここで大問題が発覚! アルテッツァの
お馬鹿さんなシフトパターン、普通に乗っている時でも急ぐとバックに入れてしまう事がありますが、3速から2速に落とす場合は、ゲートが無い部分までシフトレバーが動くため、ギアが入りません。
あまりに危険かつ間抜けな設定なので、別途こき下ろす予定。(笑) まじで担当者の顔を見たい程酷い....。
コーナは小細工せず、普通にコーナ頂点をクリップにした教科書通りのアウトインアウトで進入。ターンインは、極めてスムーズにノーズが入ります。自分の車という安心感も手伝ってか、
ハンドリングは86よりも良い感じ♪ スタリオンだとかなり苦労しながら、ノーズをインに向けるという感覚ですが、アルテッツァは労せずクリップに近寄ります。
そのまま、バックストレートのアウトに向かってアクセルを踏んでいくと....。あれ? 踏んでいくと...? 何故か加速が鈍い...。一瞬、
TRCが効いているのかと思う位、加速しません。2テンポ程遅れて、やっと加速が始まる状態です。とんがったカムを入れたというか、2ストでパワーバンド外したというか、とにかくそんな感じ。
回転数は4000rpm辺りでしょうか。
●バックストレート~島手前右コーナ
そんな加速感を不思議に思いつつ、出来るだけアウトまで緩くラインを取って加速。微妙にくの字部分を、全開のまま出来るだけ真っ直ぐ緩やかに抜けて、ブレーキング。ここは
変にヨーが残ったままだと大惨事になりかねないので(^_^.)、とにかく車体姿勢を真っ直ぐに保つように気をつけてます。やはりブレーキのフィーリングは良い感じ。きちんと制動力が立ち上がりつつ、コントロールの幅もあります。右コーナに入る前後で、路面の関係か若干車がバウンドするような挙動が出ますが、姿勢を乱すほどではありません。ノーズも素直に入ってくれますが、ここは頑張り過ぎると微妙にリアが出そうな感じがムズムズと...。(^_^.) でも、意外に
ハンドリングいいんじゃない?
●島の左コーナ~最終複合コーナ
そのまま左に切り返して島を回る左コーナ。少し頑張ってアクセル踏むと、少しリアが出そうな感覚がありますが、ある程度行けます。がそれ以上に踏んだ場合、綺麗にリアが回り込むのかスピンモードになるのかは、ビビリミッターが作動しそうなので試しませんでした。86も似たような感じがするのですが、
アルテッツァの方が踏ん張ってくれる感があります。
島のを抜けてすぐ最終コーナとなり、ブレーキング。ここでもフィーリングが良く、86より楽に安心して踏めます。
アルテッツァのブレーキ、もしかしてかなりの絶品? 86やブレンボ装着したコルトより、ずっと好感触で扱い易い印象を受けます。
最終コーナは毎度難関で、未だにラインもよく分かりません。普段走るラインでクリップに持って行きますが、スタリオンと比べると
圧倒的に楽♪ スタリオンの場合、クリップまでは厳しいアンダーが続き、クリップ後もそれは続くのですが、踏み過ぎると突然激しくリバースするのです。86の場合も、クリップに向かう途中は若干アンダー気味ですが、アルテッツァ君は86より楽に感じました。総合的に見て、ブレーキとハンドリングはかなりいいんじゃない? まぁ、自分の車とレンタカーでは、感じ方が全然違って当然ですが。(^_^.)
●ストレート
最終コーナを立ち上がる際、1コーナと同じ様な加速不良感が出ました。やはり回転数は4000rpm前後。ここは出来るだけ緩く、ガードレールに寄る感じで立ち上がりるのですが、途中から急激にパワーが立ち上がるので、結構びっくり。
どうやらアルテッツァ君、
4000rpm前後に激しいトルクの谷間がありそうです。エンジンはノーマルだから、そんな変な谷があっても困るんですが....。
結果、最初のアタックは31.003でした。いくらリハビリ&様子見とは言え、あまりに遅い、遅過ぎる...。(T_T) フルノーマルで170馬力のスタリオンでさえ29秒台は安定して出るのに、NAとは言えパワーも上でシャシも進化しているアルテッツァが、それより1秒以上遅いなんて...。レンタカーの86を注意深く乗った時でも、30秒後半は出たのに~。
原因として一番考えられるのは、ドライバーのウデ。(笑) 5年のブランク+もうすぐMLMのスペリア割引を受けれる年齢なので(^_^.)、人間の劣化は否定出来ません。
次にタイヤ。何しろ
ディレッツァ1本のお値段で4本買える、超絶激安タイヤです。国産ハイエンドと同じという訳には行かないでしょう。しかし、正直言って今回は
アジアンタイヤ(ナンカンNS-2)を見直しました。詳細は後述します。
となると、残る原因はシフトミスを誘うアホなシフトパターンと、何故か4000rpm辺りで感じるトルクの谷にありそうです。
シフトパターンの件はいずれ書くとして、中回転でのトルクの谷。
旧レイアウトの1コーナと最終コーナの立ち上がりで大きく影響します。VVTiというのは、バルタイを最適化して全域でのパワー向上がうたい文句のはずなのに、大切な中回転でトルクの谷作ってどうするねん? 上で270馬力位出ているというなら、まぁ我慢も納得もしますけど、ノーマルエンジンでこれは頂けません。
ドライバ側で出来る対策としては、出来るだけ高回転を維持(コーナ進入速度を上げる)か、加速を早める事となります。進入速度向上は人間側の問題でリスキーなので(笑)、クリップ直前辺りから少し早めに、アクセルをワイドオープンにしてみました。
結果、当然加速自体は鈍いのですが、タイミング的に少し早くなった分タイムも向上♪ 終了時間直前に、この日ベストとなる30.6秒が出ました。スタリオンの0.8秒落ちと相変わらず遅いですが、多少は効果あった様です。以前86に乗った時と、ほぼ同じ程度となりました。でも遅い...。スタリオンが29秒後半ですから、せめて29秒前半、出来れば28秒台に入りたいものです。とにかく中回転でのトルクの谷は何とかしたいところ。
#当日、別件で某ショップにお伺いしたのですが、成り行きでパワーチェックもしてもらいました。
#すると、
思わず卒倒しそうになる驚愕の事実が判明。いずれ書きます。
さて、今回の走行目的であるアジアンタイヤの評価ですが、
実に素晴らしいものがありました。私は今まで、頑なに国産タイヤ信者だったのですが、不本意ながら今回の件で
考え方を改めざるを得ません。
元々の発端は、久しぶりにFRに戻ってきたので、1セットだけでもズリズリして遊びたかったのです。(笑) どうせ白煙になってしまうので、初めて価格最優先でタイヤを選びました。銘柄は、オートウェイで一番安かったナンカンNS-2。ネットでの評判も悪くなかったのが、最後の決め手です。
1本4000円少々って、RCのタイヤ1セット分とそれ程変わらんじゃん。(笑)
そんなタイヤですから、走行前はまったく期待しないどころか、滑り出したら止まらなかったり、駆動掛けた瞬間にブレークしたりする、DN●エコの悪夢が思い浮かびます。更に、ブレーキングやコーナで、グリップが突然すっぽ抜けたらどうしようとか心配してました。
お値段考えると、いきなり信用しろって方が無理です。
しかーし! そんな予想は見事に裏切られました♪
ナンカンNS-2、お勧め出来ます。アルテッツァは、まだ国産タイヤで走っていないので直接比較は出来ませんが、MLMを走った限りではタイヤに関する不満はありません。白煙にするには勿体無いレベルで、眼から鱗がポロポロと落ちました。
空気圧ですが、NS2は高めが良いという情報を見た気がするので、
当初2.7Kgでコースイン。走行終了後に計ったら3kgでした。(笑) どう考えても高過ぎですが、今回は様子見も兼ね、敢えてこの状態で走っていますが、
特に違和感もありませんでした。滑り出しもスムーズで、コントロール性も良い方だと思います。これはアルテッツァのシャシ性能のお陰かもしれませんが...。
もっともタイムを分析するとさすがに空気圧の影響で落ちていると思われる節もありますので、次回は少し調整してみようと思っています。

#最初は慣熟し、アタック開始と共にタイムも向上。5周位でクーリングして再アタックの繰り返し。基本的には徐々にタイムアップしているが、2回目のアタックはいきなりいいタムが出てる。しかし、3回目は激落ち。空気圧が上がり過ぎたせいか? 4回目以降は中回転域のトルクの谷に対応するため、早めのワイドオープン。ほぼ最終ラップがベストラップとなる。ラップが少しばらついてるのは、色々ラインを試していたからと思われる。
国産ハイエンドと直接比較すれば、少しずつ劣る部分はあるでしょう。しかし、
1/4の価格でこれほどの物があるとは、今なお信じられません。コストパフォーマンスを考えると、
国産タイヤを選ぶ事に疑問すら感じます。例え半分のサイクルで交換しても、価格は半分。しかも、新しいほうがゴムの劣化も少なくて有利です。考えれば考えるほど、非の付け様がありません...。おそるべしナンカンNS-2。
ただし、これは先月交換したばかりの新品状態での話。経年劣化については未知数です。一説によると、アジアンタイヤは長く使うとバランスが崩れやすいとか、タイヤが変形して楕円になり、バランス取っても振動する事があるとか(楕円でもダイナミックバランスは取れますが、当然走ると振動する)。 当たり外れもあって、外れだと特性も悪いなんて話も聞きます。本当かどうかは分かりませんが...。
それでも、練習用として割り切るならナンカンNS-2は有りだと思います。
今履いているNS-2は早めに減る予定なので(笑)、
次回はディレッツァ辺りを考えています。これで両者を比較し、フィーリングやタイムに大差無ければ、またNS-2にするかも知れません。
頑固な国産タイヤ信者だったはずなのに、余程ディレッツァが良くないとあっさり転びそうです。(笑)