
寒さも厳しくなりつつあり、絶好の走行シーズンになってきました。という事で、自分基準ではちと早かったのですが、12月20日にタイヤをフェデラル595RS-Rから、595RS-RRに交換して準備万端♪
26日はオートランド作手(31.773)、27日はモーターランド鈴鹿(初走行:50.059)、本日はスパ西浦を走ってみました。
本当は595RS-RRのインプレや、モーターランド鈴鹿の初走行、
ABS誤動作後の1コーナブレーキングにおけるビビリミッタの影響(ログチェックすると馬鹿に出来ません)等々、ネタにしたい事は多々あるのですが、アルテッツァなら普通に1分3秒台が出ると聞いたスパ西浦で、1分4秒台から抜け出せない自分の不甲斐なさが実に悔しいっ!
ひたすら練習すれば、こんな私でも何とかなるかも知れませんが、あそこはお値段高いので(笑)、そうそう気軽に走れません。
どうしたものかと思いながらログを確認してみると、タイムがそこそこ正確に(誤差0.1秒以下)出ていたので、完全自己流ですがマヂメに解析してみました。
比較対象ですが、スパ西浦は計3回走っており、毎回ベスト更新しています。季節やタイヤが違うので一概には言えませんが、ライトユーザ故に走りが安定せず、まだまだ発展途上という事でしょう。
ならば、過去ログと比較するより、当日ログのベスト1、2、3辺りを比較して、それぞれ良いとこ悪いところをチェックすれば、対策も立てれるはず?
と言う事で本日ベストは、
B1:01'04'558 (ロガー上は01'04'557)誤差-0.001秒
B2:01'04'565 (ロガー上は01'04'559)誤差-0.006秒
B3:01'04'591 (ロガー上は01'04'621)誤差+0.03秒
でした。
ログ解析で常に問題となるのは、その精度です。精度の低いデータで解析しても、それは意味を持ちません。0.1秒の話をする時に、0.2秒の誤差があったら問題です。(笑)
※もちろん、それでも参考になる部分は沢山ありますが。
今回の実タイムとロガーの誤差は最大でも0.03秒。1と2に至っては0.01秒以下です。1~3の実タイムもそろっており、その差0.033秒。ロガー上でも差は0.064秒ですから、かなり高精度にロギングされていると考えて良いでしょう。ここまでの精度があれば、きっと各セクタータイムを比較すると答えが見つかるはず?
以下解析は、全てログデータの数値で行います。
●Sct1
直線部分です。
B1:9.511(青)
B2:9.513(赤)
B3:9.359(黒)
おぉっ! みよっ! B3は最も遅いタイム(それでもベストから0.033秒落ち)にも関わらず、Sct1では0.152秒も速いというこの事実をっ!
Sect1はただの直線なので、差が出るとしたら直線速度しか考えられません。そこで最高速を見ると...
B1:9.511(145.0Km/h)
B2:9.513(145.3Km/h)
B3:9.359(147.4Km/h)
おぉっ! みよっ! (って、もういい?(笑))
予想通り、タイム最速のB3が2.4km/h速いです。因みにB1がB2よりわずかに遅いのは、ストレートで1台パスする際、相手が私のライン上だったので、少し避けたためと思われます。
まず直線については、当たり前ですが、速度が大切と分かりました。が、安心して下さい。これだけぢゃありません。
ブレーキ開始位置にも注目してみましょう。
直線速度は最終コーナ立ち上がりで決まるのは常識ですが、もう一つの要素がブレーキポイント...。
ブレーキングポイントが遅ければ遅いほど、速度が上がるのは自明の理です。ここでは直線速度の速いB3とB2を比較していますが、ブレーキングポイントが違うのは一目瞭然。つまり、B3の0.152秒の大半は、ブレーキングで稼いでいる様子...。
さて、タイムを縮める時の最後の手段(下策とも言う)が、ブレーキングを頑張る事です。が、職業ドライバが相手とのバトルで止む無く行う場合は別として、ソロでタイム削る場合は、ハイリスクローリターンの典型です。半ば禁じ手と言っても良いでしょう。
適正なブレーキングポイントから無理をしても、リスクが二乗で増える感じで、ほとんど効果ありません。もし効果が出たら、それは適正なブレーキングポイントより余裕がある証拠です。
ではこの時、私はブレーキングを頑張ったのか? 答えはノーです。実は
ABS誤動作によるYZ最終コースアウト事件以来、ブレーキ(ABS)が今一つ信用出来ないのです。(^_^;)
そんな心理状況でブレーキングを頑張れるはずも無く、あれ以来常に誤動作の兆候を気にしながら、かなり余裕を持って踏んでいます。ましてや県内最速となる西浦ストレートは、相当手前から緩めに踏んでいます。西浦初走行時のログと比較しても、それは笑えるほど明らかでした...。(^_^;) はい、もういつもビビリミッタ全開状態なんです。
なので、B3のブレーキポイントはB1、B2より少し奥ですが、実はかなり余裕があるのです。YZのトラウマがあるので、安定して追い込めていないだけです...。これはもう、仕方ありません。
職業ドライバでもタイムアタッカーでもないので、コンマ数秒稼ぐために全損(半損でも)の覚悟は出来ないヘタレなのです。(^_^;)
●Sct2
続いて1コーナから3コーナ立ち上がりです。
ここはB1が最速で、順当な結果です。
で終わっては面白く無いので、何かネタを探してみると...。トップとボトムの速度差が結構ありました。
B1:9.748(T:96.8km/h B:65.1km/h)
B2:9.753(T:97.2km/h B:68.1km/h)
B3:9.790(T:96.4km/h B:67.0km/h)
B1とB2の差は0.005秒しかありませんが、トップは0.4Km/h、ボトムに至っては3km/hもB2の方が速いという結果。
そこでB1(青)とB2(赤)のラインを比較してみると...
B1はクリップをやや奥に取り、B2は普通にクリップ通過してます。2コーナまではB2の方が速いのですが、3コーナでぴったり並び、通過速度も同じでした。つまり、ここのラインはあまりこだわる必要無さそうです。

※B1とB2のライン比較
3コーナは西浦最大の鬼門ですし、無理すると廃車コースまっしぐらの予感がするので、こだわるならトップやボトムより、無理せず3コーナ脱出速度に的を絞るのが良さそう。
●Sct3
3コーナ立ち上がりから、第一ヘアピン入り口までです。

※途中に立体交差があるため、一部データに乱れがあります。
B1:17.204(T:122.4km/h B:64.0km/h)
B2:16.993(T:127.9km/h B:67.2km/h)-0.211秒
B3:17.264(T:118.3km/h B:62.4km/h)
全セクター中、ここが最も大きな差が出ています。B2がダントツに速くて、0.2秒以上の差! これは事件です。(笑)
この区間の最高速はS字進入手前なので、3コーナ立上りが極めて重要という事です。B2とB3のトップを比較すると、その差は9.6km/h! こりゃもう勝負になりません。
冷静に考えると、到達速度が127km/hにも達するって事は、県内の他コースストレートと変わりありません。つまり3コーナは、最終コーナと考えて対応するのが肝の様です。
がしかし気になる事が1つ...。
B1とB3のタイム差は0.06秒しか無いのに、速度差は4.1km/hもあります。9.6km/hで0.211秒も差が付くなら、4.1km/hも違えば0.1秒近い差が必要ですが、意外に少ない...。
その秘密は距離にありました。走行距離を比較すると、
B1:17.204(T:122.4km/h B:64.0km/h):434.2m
B2:16.993(T:127.9km/h B:67.2km/h):431.8m
B3:17.264(T:118.3km/h B:62.4km/h):428.0m
となり、B1はB3に対して6.2mも余計に走っているのです。これで速度差が埋め合わされているのでしょう。ラップタイムを縮めるには、高い速度と短い距離の2つが必要ですが、両立は不可能なので一番バランスの良いところがいわゆる「ベストライン」になるのでしょう。
参考までに、全ラップのSct3のタイムをチェックしてみましたが、16秒台に入っているのはB2のみでした。他は1回だけ17.1があり、残りは大体17.2前後...。
西浦攻略の、最重要ポイントを発見したかも?
●Sct4
第一ヘアピンの進入から第二ヘアピンの進入までです。
B1:8.034(T:89.6km/h B:49.8km/h):148.6m
B2:8.205(T:89.0km/h B:50.7km/h):152.4m
B3:8.208(T:88.8km/h B:49.8km/h):149.0m
ここは順当にB1がブッチギリですが、トップやボトムは大差ありません。距離も、B1とB3では大差ないですが、タイムは約0.17秒の違いがあります...。このタイム差も馬鹿に出来ません。常にB1のSctタイムが出せるなら、かなりのアドバンテージとなるはず。
速度や距離では分からないんので、加速タイミングに注目してみると、B1が一番速く開始しています。つまり、ここはセオリー通り少しでも早く曲げて、少しでも早く加速に移るのが吉の様です。
●Sct5
第二ヘアピン進入から最終コーナ手前までです。
B1:11.090(T:90.0km/h B:49.8km/h):221.3m
B2:11.184(T:89.0km/h B:53.1km/h):224.7m
B3:11.159(T:90.3km/h B:49.8km/h):226.3m
これまた順当に、B1が0.1秒以上速い様です。ボトムはB2が圧倒的に速いのですが、距離とトップが効いているのでしょう。因みにトップは最終手前のコーナ区間で出ています。
正直言ってよく分かりませんが、ここは最終手前のコーナリング速度をどこまで上げれるかが勝負って事かな?
●Sct6
最終コーナ手前の進入から、、ストレート入り口までです。
B1:8.969(T:102.4km/h B:48.3km/h):177.0m
B2:8.910(T:102.7km/h B:48.1km/h):172.4m
B3:8.841(T:102.4km/h B:48.3km/h):172.53m(-0.128)
まず気付くのは、タイムやトップ/ボトム速度がほぼ同じ事。B1とB3に至ってはまったく同じにも関わらず、タイムはB3の方が0.128秒も速い...。違いを見ると、B1はB3に対して5m近く余計に走っています。5mと言えば一車身以上ありますから、馬鹿に出来ません。
ロガーでを見ると、B3(黒)のラインがより小回りしている事が一目瞭然。減速Gも弱く、横Gも早い段階で抜け始めています。
要約すると、小回りして距離を稼いでもボトム速度が同じであり、より早くノーズが出口に向かっているのですから、遅いはずがありません。
あと気を付けなければいけないのは、県内最長ストレートに繋がる大事な助走区間って事。ここの脱出速度が、長大なストレート速度にそのまま効いてくるのです。とにかく立上りは、1にも2にも加速優先で間違い無いでしょう。
以上、ログのロの字も分かっていませんが、必要に駆られて自分なりにマヂメに考察してみました。
結果的に分かったのは、ログ解析の難しさと自分の運転の未熟さ...。データが一体何を語りかけているのか、まだ全然分かりません。また、タイムがほぼ同じでも、ラインが結構ばらばらだったりします。今は走行毎に色々ラインを試している状況なので、それは当然と言えば当然なのですが、明らかに大きくラインが違うのは、コースをまったく見切れていない証拠な訳で...。orz
自分の腕にはまったく期待出来ないので、今回は密かにタイヤによるタイムアップを大きく期待していました。
その貢献度ですが、御フェデラル様によると595RS-Rに対して595RS-RRは、LAPタイム1.5%短縮との事。595RS-Rの交換前日に西浦走った際のタイムが1分4秒919ですから、理論想定タイムは1分3秒945となり、タイヤ交換だけで3秒台入り達成のはず♪
しかし現実は厳しく、595RS-RRほぼ新品(走行2回目)で走った今回のタイムが1分4秒558ですから、短縮率は0.55%...。御フェデラル様、あと1%は一体どこへ~? (T_T)
まぁ、ここは自分の圧倒的な腕不足を素直に受け入れ、0.6秒の忘れ物は
ABSのトラウマを克服してから、再挑戦するしかなさそうです。
にしても、MLSでも外周エンドでも
ABS誤動作は一瞬顔を出したので、果たしてABSトラウマは克服出来るだろうか...?