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M.D A太郎のブログ一覧

2014年06月29日 イイね!

アルテッツァ RS200 セカンドインプレッション③(トラブル編):長文

アオテッツァ君が我が家にやってきたのが、2013年5月31日。当日に名義変更してうちの子となり、早1年以上経ちました。

 走行も2万kmを越え、総距離14万Kmオーバですが、さすがに現代の車だけあって、スタリオンと比べると、トラブルと言える程深刻なものはありません。実に快調です♪

 とは言え、ちょっとした事はありましたし、退避走行モード入りも経験したので、覚書として書いておきます。


●アイドリング不調

 バッテリ脱着するとECUの学習が消えるため、アルテッツァでは比較的多い様です。毎回再学習が必要であり、時にはそれによってエンジンが快調になる事もあるとか無いとか。バッテリ脱着で快調になった事はありませんが、不調になった事は何回かあります。


→1回目(回転下がらず

 その内に書こうと思っている、「純正ECUは燃料カットしてないんじゃないの疑惑」検証のため、お世話になっている近くのショップで確認してもらった際に発生。バッテリ脱着したら、回転数が落ちなくなった様子。この時はTPSの位置調整後、しばし学習させて解決した模様。


→2回目(退避走行モード入り

 バッテリ脱着後、何故かアイドリングが2000rpm辺りから下がらなくなりました。しかも、エンジンチェックランプが点滅して、何故か退避走行モードになってます。イカスーッ!

 何度かECUリセットしても変化無し。40分程アイドルで放置しても変化の様子無し。退避走行モードなので、アクセル半分位まではスロットルが動かず、そこから先でバタフライが反応します。コスト削減最優先のトヨタが、電制スロットルなのにアクセルワイヤ残した意味が良く分かりました。おそらくメーカ想定のトラブルなのね。(^_^.)

 退避走行モードなので走行は出来ますが、これが中々に難しくて長距離は遠慮したところ。何しろアイドルも2000rpm越えてますから、信号待ちでも少々煩いですし...。

 そんな訳で、我が家から歩いて行けるディーラに持ち込み、窓口の方に丁寧にメカニックの方と直接話したいと伝えました。経験上、こういう時に営業窓口通すとロクな事になりません。(^_^.)

 ご担当のメカニックの方に状況を説明して作業を依頼し、翌朝に無事調整完了。歩いて引取りに行きました。ここは初めて行ったのですが、メカの方は現実的なお話が出来て、中々良かったです。


→3回目(700rpm~2000rpm位のハンチング)
 
 過去の経験でアオテッツァ君のバッテリ脱着は非常に怖い事を学びましたが(笑)、やはり電装系作業する時は端子外す必要があります。そして、また不調になりました。今度は、まるでアクセルをあおっているかの様に700rpm~2000rpm位の間でハンチングします...。

 一応お約束のECU学習のため、数十分程放置プレイを試みると、わずかにハンチングする回転数の幅は狭くなった気がしますが、大して状況変わりません。懇意にさせて頂いているディーラの方に電話で相談してみたら、「とにかく長時間走ってみて欲しい」との事。まるで頭の悪い若造が粋がっているかのように「ぶおんぶおん」とエンジンを吹かしている恥ずかしい状態で(笑)、走行しました。

 30分程すると、何となくハンチングする回転数の幅が更に狭くなり、1時間も走ると明らかに少なくなってきました。そして2時間程走ったら正常に戻りました。これにて一件落着。以降、バッテリ外してもトラブルは発生してません。やっと本来の学習が出来たのかも?


●アイドリング回転数低下(500rpm以下)

 信号待ち等での停車時、一瞬500rpm以下(時には400rpm以下)に回転が落ち込んでから、700rpmまで復帰する様になってしまいました。ダイアグ等にも異常は無く、これは今に至るも原因不明です。

 なおパワーFCだと、アイドリングは700rpmできっちり安定します。(笑) 普通は、純正からパワーFCに変更するとトラブルが起きる事が多いらしいのですが...。(^_^.)

 パワーFCはバッテリ端子外しても学習内容は消えないので、今のところアイドリングトラブルはありません。純正の方がよっぽど調子悪いという状況。(笑) まぁ純正ECUには純正なりの良さや安心感があるので、エンストしなきゃいいかと割り切ってます。(^_^.)


●空調吹き出し切替ダンパモータのチャタリング

 信号待ちしていると、何やらインパネの裏から音が聞こえる時があります。どうやら空調吹き出し口を切り替えるためのダンパモータがチャタリングを起こしている様子。運転に支障は無いですし、適当に操作すると何故か静かになるので、そのまま放置プレイ中。走行に関係する部分は結構シビアですが、こういう部分には寛大なんです。(笑)


●排気系ビビリ音
 
 これはアオテッツァ君が来た時から気になってました。結構不快なビビリ音がするのです。当初はマフラーのかさつきかと思い、TRD→APEXiに交換しましたが、ほとんど変化ありません。次はエキマニを交換しましたが、やはり変化無し。で、下記触媒割れに続きます。


●触媒割れ

 エキマニ交換の際、触媒のクラックが判明しました。(T_T) まぁ浄化性能にほとんど影響は無いと思われますが、ビビリ音原因の可能性もあるため交換。でもビビリ音はほとんど変化無し。その後エキマニを更に別の物に交換したら、やっと治まりました♪ このビビリ音対策、結果的に幾ら掛かったのやら...。(^_^.)


●リアナックル(アクスルキャリア)ボールジョイント部ガタ

 アオテッツァ君が我が家に来て、最初にやった大きな修理がこれです。経年劣化で片側のボールジョイントにガタが発生していたのですが、パーツが単品設定されていないため、ナックルASSY交換となりました。こういう時は左右同時交換がセオリーです。もちろんベアリングも交換しています。出費は大きかったですが、駆動系は酷使する事もあるので、メンテをケチってはいけません。


●フロントブッシュNo2切れ

 トラブルと言うと語弊がありますが、経年劣化によりフロントブッシュNo2が激しくやばい状況となっていました。実はパーツの入手に時間が掛かり、主治医から交換するまでは大人しく走る様にとの指示が...。(笑) ブッシュ類は一種の定期交換部品ですから、周辺ブッシュも合わせて交換しました。


●燃料計動作異常

 後期メータにしたら、走行中は燃料計が動かず、次にIGをオンにした時に一気に動く様になりました。残量警告灯も点きません。最初は気付かなかったので、交換直後に出先で人生初のガス欠を起こしました。(^_^.) 真冬の夜、しかも比較的薄着だったので、徒歩でガソリン買いに行くのは大変。追い討ちを掛けるように、ナビで探した最寄のGSが廃業...。危うく彷徨いかけるところで、まじで八甲田山気分を味わいました。

 これは電装屋さんに直に持ち込んで、燃料計を修理してもらい復活。今は快調です。


●ブレーキロータ交換
 
 これはトラブルというより私のメンテ不足ですが、ブレーキパッド残量が少ない状態でサーキット
走ってパッド終了。(笑) 帰りはプレートで制動する状態でした。後日早々にロータ交換。(^_^.)


●メータLED球切れ

 後期メータに交換した際、照明をLED化したのですが、何と5個のうち3個が3ヶ月も経たずに不点灯となりました。交換して一ヶ月程で、今度は1つに接触不良の兆候が...。点灯時間は5万時間とか表記があったけど、まさかそうくるとは...。この海のリハクの目をもってしても見抜けなんだ。(^_^.) 安いLEDの品質は、あまり信じてはいけない様です。


●ヘッドカバーガスケットオイル漏れ

 プラグチェックしたら、ネジ部にオイルべったり。(^_^.) 早々にヘッドカバーガスケット交換と相成りました。


●燃圧低下

 ふと気になって先日燃圧を計ってもらったら、規定値(3.2kg)を若干下回ってました(3.0kg)。15年14万キロも走れば、燃料ポンプがへたっても不思議ではありません。今すぐどうこう問題になるレベルでは無いですが、パワーFC装着している事もありますし、予防処置として年内に交換予定です。また4.3デフが遠のくぅ~。(T_T)


●クラッチ異音

 クラッチ踏むと、室外から「きゅっきゅ」と音がします。音が結構大きくて恥ずかしいので、レリーズフォーク部にシリコンオイルを軽く吹いておきました。本来はきっちりグリスアップしなければいけない部分ですが、そのためにミッション降ろすのも大変だし...。(^_^.)



Posted at 2014/06/29 17:09:53 | コメント(0) | トラックバック(0) | トラブル | クルマ
2014年06月24日 イイね!

パワーFC バルタイ(VVTi)セッティング開始

パワーFC バルタイ(VVTi)セッティング開始 アルテッツァはNA故に、ターボ車と違って馬力を上げる事は極めて難しい。そんな事は分かっている、分かっているさペンチノン...。(笑)

 マフラー替えてブーストをちょいと上げれば20馬力、30馬力UPも可能なターボ車をサイボーグとすれば、膨大な手間隙掛けて1馬力、2馬力を積み上げるしかないNAはアスリートです。費用対効果は、比べるべくもありません。(^_^.)

 がしかし、パワーFC導入の主目的は最高出力向上では無く、4000rpm付近のトルクの谷を改善する事です。そして成し得れば、可能な限り全域でのトルクを上げる事にあります。もちろん、結果的に最高出力も上がれば嬉しくはありますが、主目的ではありません。

 さて、今まで度々ブログに書いている、4000rpmのトルクの谷がどれ程酷いのか...。これです。(^_^.)





 ダイノパックによる複数回の測定結果は、綺麗に全て同じでした。

 測定結果を曇りの無い素直な目で見ると、3500rpmで20kg近いトルクを発生しているにも関わらず、4000rpmで16kgまで急激に落ち込み(-4kg)、4700rpmに掛けて18kgまで回復します(+2kg)。そして、4800rpmで一気に立ち上がり、ここで23kg近い最大トルクを発生...。(笑)  なにこれ? 100rpmで5kgもトルクが増加してるよ。

 つまり、たった1300rpmの間に4kgもトルクが落ち込んだ後、急激に7kgも立ち上がるのです。ママン、一体どんなどっかんターボ装着すればこうなるの?(^_^.)

※アオテッツァ君はNAです。ターボは付いてません。

 馬力で言えば、4000rpmで90馬力から4800rpmで160馬力に達します。ノーマルNAなのにたった800rpmで70馬力も違うって、馬鹿なの? 死ぬの? そりゃ2速コーナの立ち上がりに気を使う訳ですよ。(笑)

 体感と等しく一致するこの結果を見て、勢いでパワーFCを装着してしまった私を、一体誰が責める事出来ましょうか。

 後にエキマニ交換したら体感的にはかなりマシになり、レベリングインジェクタに交換したらフィーリングも良くなりました。まぁパワーFCは無くてもいいかななんて思った時もあったのですが、せっかく大枚叩いたのですから楽しまないとね♪(苦しみとも言いますが)

 そんなこんなで、やっと燃調もある程度の状態になったので、VVTiのセッティングを開始しました。アオテッツァ君の4000prmの谷対策、燃調でも点火時期でもなく、VVTiが肝だと思っています。しかし、基本となる燃調が決まらないと何も出来ないんですよねぇ。やっと本丸を攻める事が出来ます。

 まず全てのベースとなるのは吊るしデータなので、燃調以外は吊るしの状態でログを取得します。その結果がこれ。若干古いデータですので、燃調は今と少し違いますが、負荷値はそれ程大きく変わらないでしょう。



・緑:負荷値
・赤:エアフロ
・水色:空燃比



 パワーチェックの結果通り、3500rpmから負荷値が大きく落ち込んで、4500rpm辺りから急激に立ち上がっています。更にその後軽く落ち込んでから6700rpm辺りでピークを迎え、その後また落ち込みます。

 一番の問題は4000rpmの落ち込みですから、まず3000rpm~5000rpmのIN/EXバルタイを何となくのイメージで変更してみたのですが、ほとんど変化無かったり、若干マシになる程度。

 やっぱ適当じゃいけません。(笑) 仕方無いので抜本的にやり方を変更し、3000rpm~7600rpm辺りまで、2度刻みでバルタイ変更してログを取得しました。EX側は、諸般の事情で20度までしか取得出来ておらず、また後日ロギング予定。

 で、机上でデータを全てチェックし、各回転における負荷値の高いバルタイを選択して、新たにマップを作成。果たしてその結果は...、




・緑:負荷値
・赤:エアフロ
※エアフロカーブの高さ自体はうっかり変更前と変えてしまったので、そのまま
 比較出来ません。(^_^.)



 おぉ! みよ! まだ最初のセッティングにも関わらず、明らかに負荷値全域が向上しています♪ これは予想以上の結果! 3500rpm以前の負荷値が大幅に増加しており、7000rpm以降の落ち込みも少なくなりました。しかし肝心要の4000rpm付近の改善が小幅な事と、6500rpm付近は以前より若干数値が下がっている事、あとエアフロカーブがイマイチなのも課題です。
 
 これはEX側の全域ログ取得後に、再度マップを作成する時に対応する予定。何度かメイク&トライを繰り返せば、もう少しマシになると信じてます。

 そうそう、空燃比はAF計見る限り、問題となる程の大きな変化はありませんでした。VVTi変更後の空燃比が激しく上下しているのは、ノイズを拾ってしまってきちんと測定出来ていないためです。

 ではバルタイで空燃比は変わらないかというと、変わります。2度ずつ変化させてログを取得した際、吊るしから大きくずれた数値だと、空燃比は大きく変化しました。従って、VVTiのセットが大まかに決まった時点で、再度燃調セッティングは必要だと考えています。

 まだ先の話ですが、これが終わったらやっと点火時期を調整しようと考えています。
Posted at 2014/06/24 00:09:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | パワーFC関連 | クルマ
2014年06月23日 イイね!

パワーFC 燃調セッティングほぼ完了♪

パワーFC 燃調セッティングほぼ完了♪ 今年1月に半ば衝動的に購入したパワーFC。ECUセッティングなど何も知らない素人が、様々な情報を元に独学でセッティングの真似事を行い、半年かかってやっとこマップらしき物が出来てきました。

 まだ何回か全域の空燃比をチェックして細かい調整が必要ですが、そろそろVVTiや点火時期のセッティングを始めてもいい状態となってきました。 



・Cinjです。常用域は普通にストイキ、高回転高負荷は12.3を狙っています。
念のため、使用しない一番上の負荷域(青部分)は12狙いで、保険としてます。




 セッティング開始当初は、負荷軸の数値が大きくて制御が荒い(使えない領域が多い)事に我慢出来ず、手探りで負荷軸変更を実施。続いて燃調セッティングを行なったのですが、初期はCinjの補正のみでマップ作成していたので、そりゃ酷い凸凹状態でした。(笑)
 
 アルテッツァの場合、ストイキとなる基本噴射時間のマップ(Tinj)があり、そこに補正係数(Cinj)を掛けて燃調セットを行ないます。つまり、Cinjの数値を全部1(FC-EDITの場合)にすれば、理論上は全域の空燃比が14.7となる訳です。

 しかし個体差なのかエキマニやマフラーが変わっているせいかTinj数値が明らかにおかしい部分がありました。計算上のA/Fを24:1位に絞っても、実測空燃比が10辺りになります。これほど酷いのは一部でしたが、全体的に見ても数値の合わない部分はそれなりにあります。

 なお常用域はDuty比がせいぜい5%前後。パーシャル時はそれこそ2~3%程度です。僅かな誤差で大きく空燃比が変わるので、初期値が合わなくても仕方ありません。

 ストイキ領域はO2センサによるフィードバックも可能ですが、この制御もいまいちで、14~14.8辺りをずっと往復し続けます...。A/F計の表示見てると酔いそう。(^_^.) 純正ECUはそこまで変動しないので、PFCのFBコントロールは今ひとつなのかも知れません。

 常用域については各セルの空燃比を確認しつつ、片っ端からコマンダーで補正してやりました。(笑) 

 中高負荷については、自分の求める空燃比マップを作成してCinjとし、FC-EDITのロギング機能で全域のA/Fを満遍なく、かつサンプリング数を多く取得します。このデータは様々な補正も含まれてしまうので、サンプリング数を増やさないと信頼性が下がりますし、突発的に跳ねたデータがあるとやはり影響が及びます。そのためMaxとMinの数値を確認し、あまり乖離が無い事も確認する必要があります。

 高回転の中負荷域はデータ取得が難しいですが(^_^.)、そこは気合と根性、あとは割り切りです。実際の話、走行で使われる事はほとんど無いと思いますし...。

 以前、それらの結果を元にして、Tinjの全域変更を試みた事もあるのですが、結果として計算に問題があったのか、あまり精度が向上しませんでした。(^_^.)

 そこで考え方を変え、自分の設定した空燃比とずれの大きいセルをピックアップし、そこだけTinjの値を変更しました。それを何度か繰り返して、Tinjの値を現車合わせします。

 ここが出来れば、FC-EDITの場合INJ Map(Cinj相当)に希望する空燃比入れるだけでセッティング出来ます♪ Tinj(FC-EDITのBase Map)を合わせる事が、本来の意味での現車合わせだと実感しました。



・Tinj(ベースマップ)です。吊るしは高負荷側のズレが大きく、結構変更してます。
 それ以外も、なんだかんだで半分位の領域は変更してます。




現状少し前の実測空燃比。部分的に尖がっているのは、瞬間的に跳ねた
  イレギュラな数値です。現状はもう少しきれいになってます。一番低い負荷域の
  AFが極薄なのはエンブレでAFが薄くなるためです。常用域も、実測より薄く表示
  されているエリアが幾つかあります。



 これまでの手間やガソリン代、様々なリスク等々を考えると、やはり自分でのセッティングはあまり人様にお勧め出来ません。しかし、現車合わせを請け負う全てのショップが、信頼出来る程にスキルが高いかというと、極めて疑問です。先日も、某ショップで現車合わせしたPFCがイマイチで、結局純正ECUに戻したというブログを見ました。もちろん車両側メンテ不足の可能性もありますが...。

 私自身は、自分である程度納得出来るまでセッティングが完了したら、スキルが高いと思われるショップに持ち込んで、現車合わせしてもらい、プロのセッティングがどのくらい素晴らしいのか体感するのが密かな楽しみです。
 
Posted at 2014/06/23 01:38:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | パワーFC関連 | クルマ
2014年06月16日 イイね!

アルテッツァ RS200 セカンドインプレッション②(走行編):長文

アルテッツァ RS200 セカンドインプレッション②(走行編):長文 アオテッツァ君が我が家にやってきて早1年。って事でセカンドインプレッション第二弾です。またも長文です。(^_^.)

 全てはアオテッツァという個体に対する私個人の見解ですので、内容は一切保証しません。また、明日になったら別の事言ってるかも知れません。(笑)


・一般道
 
 MT車故、普通に街中で発進すると軽に負けます。(笑) もっともこれは当然の話で、ATのトルコンは低回転時にトルクの増幅作用があり、アイドリング付近ではトルクは約二倍に増幅されるのです。嘘だと思う人はググってみて下さい。

 最近のATは非常に出来が良いので、車重と馬力が同程度なら、出足に限らずほぼ全ての面でAT(CVT)が優れています。現代においてMTは、ほとんどメリットありません。(^_^.)

 比較的ハイギヤードな設定のためか、発進はやや鈍い気がします。後期型のファイナルが4.3(前期は4.1)になったのは、その改善もあるのでしょう。

 2速から3速にシフトアップすると、まともなMT車に乗り続けていた人は多少の違和感を感じるかも知れません。何となくギヤ比が変です...。2速がロー寄りなのか3速がハイ寄りなのか分かりませんが、妙に間が空いてます...。一番クロスしてるのは、何故か5速~6速間。(笑) 

 このギヤ比設定した人、馬鹿なの? 死ぬの?

 当初はこう思っていましたが、1年も乗ると慣れました。2速~3速間は、スポーツ走行時はレッドゾーン手前まで引っ張るので、トルクバンドに一応入ります。一般道だと若干かったるい感がありますが、まぁ許容限度内でしょう。

 2速~3速のワイドっぷりとは真逆に、5速~6速のクロスっぷりも見事なものです。この意図がまったく意味不明ですが、道路の勾配や道路状況で5速/6速を適切に使うと、多少は燃費に貢献してくれるかも? なお、パワーFCだと6速より5速の方が何故か燃費良いです。80km/hを超えるとさすがに6速の方が良いですが。

 シフトフィールは、悪くありません。結構素直に入ります。が、何故かサーキット走ると、シフトミスで3速に入れ損なう事が多々あります。今まで乗った車では1度もこんな事なかったのに...。何でだろう?

※これはエンジンマウントがちぎれていたためでした。(笑) 
 皆さんもご注意下さい。



 ミッションで致命的に駄目なのは、リバースギヤの位置。1速の左側となるのですが、慣れない内は1速に入れるつもりで、Rに入ってしまう事が何度もありました。つか、1年経った今でもたまにあります。本当に危険極まり無く、個人的にはリコール級の設計ミスだと思っています。

 86も基本的に同じミッションですが、さすがにアイシンもまずいと思ったのか、シフトレバーにノブが付いてRへの誤操作を防止しています。この機構、2万円位で追加出来るなら付けたい位...。この対策品として、C&Yさんからパーツが出ており、取付調整費込み1万円です。私も装着しました。
先日美浜走った時も何度か2速を通り過ぎてしまう事があったので、もう少し固めに調整したいところ。

 燃費は純正ECU(レベリングインジェクタ交換前)で、通勤7~8、一般道10前後で遠出は11~12.高速で14程度でした。パワーFCにしてからは、セッティングをちょくちょく行なうため、満タン法で燃費チェックする機会がほとんどありません。(^_^.) レベリングインジェクタ装着後は燃費向上している気もするのですが、未だ不明です。

 走行時の視界は良いと思います。Aピラーが邪魔という事もありません。ステアリング操作は比較的重めで、女性だと少し辛く感じるかも? また、交差点等の大舵角の際は、ギヤ比の関係かステアリング操作量が多い気がします。これも後期型では改善されているらしい...。

 乗り心地に関しては、元から車高調が入っているので、どうこう言える状況ではありません。F8kg/R6kgという、車高調にしては柔らかめのバネに、ダンパは前がほぼ最強、後ろが2段戻し位にしてますが、それ程突き上げや乗り心地の悪さは感じません。まぁ、冬は結構コトコト音しますけど...。(^_^.)

 
 音はマフラーをApex(以前はTRD)に換えているため、ノーマル状態は不明です。が、比較的静かな方だと思います。爆音は大嫌いなので、静かな物がお気に入り♪ 

 やっと最近、レベリングインジェクタ変更後の燃調が決まってきたのですが、エキマニも交換しているせいか、回転上げると少し乾いた音になってきました。あまり音にこだわりは無いのですが、ちょっとお気に入り♪

 空調はオートエアコン装備で、ブロアは4段切替。風量は最強の4でも、若干弱い気がします。上下吹き出しにすると、テキメンに風量が落ちます。(^_^.) 吹き出し口切替のダンパモータは、何の操作をしていなくても時々チャタリングの様な動作をして、同乗者がいると少し恥ずかしいかも? これはアルテッツァの持病らしい。(^_^.)

 AC操作はマニュアル派なので、オートエアコン機能は使った事ありません。オーディオは道路交通情報以外滅多に使わないので、よく分かりません。CDはまだ読み込んでくれますが、CD-RだとおなじみのErr3が出ます。(^_^.)

 日常の使い勝手は、極めて良好です。2ドアより使い勝手が良く、クーペより広い室内に、大容量のトランクルーム。後席も広くて快適です。車体サイズも5ナンバより若干大きい程度なので、取り回しも良好です。

 なお走行特性は、一般道では特にコメントする事はありません。普通に走って普通に曲がって普通に止まります。(笑) 静粛性もそれなりによく、室外の騒音はあまり気になりません。
 


・高速走行

 6速3000rpmでほぼ100km/hとなります。奇しくもスタリオンの5速とほぼ同じ。なのにクロス感がまったく無いのは、やはりギヤ比設定が不適切極まりないからでしょう。どうやったら、ここまで6速のメリットを殺す事が出来るのやら。(^_^.)

 燃費向上のためにも、6速は割り切ってハイギヤードにして欲しいところ。6速全開時の純正ECU空燃比は、11前後でした。安全マージンを考えると適切ですが、ちょっと濃いかな。パワーFCによる現在のセッティングは、12.3狙いで実測12.1~12.5位です。燃費は淡々と走って14といったところでしょうか。

 法定速度内であれば、一クラス上のプラットフォームが威力を発揮し、極めて安定した動きを見せますが、路面のうねりが凶悪なギャップに感じる速度域になると、タイヤの性能が重要になってきます。交換直前の、半ばスリック状態のナンカンNS-2では、直進でも少々不安定な挙動となり、レーンチェンジはかなり気を使う状況でした。新品の頃はそれ程でも無かったんですけどねぇ。まるでアライメントが狂った様な感じでしょうか。今のディレッツァ君は、ほとんど不安感ありません。この点は、高いだけの事あるかも? 

 
・スポーツ走行

 基本的なアルテッツァの評価は、「遅い」といったものでしょう。そりゃ当然です。86に140kgのバラストを載せて走っている様なものですから。(笑) もしあと100kg軽かったら、アルテッツァの評価は相当違っていたかも知れません。


 アオテッツァ君のタイムは、美浜で49秒前半(ディレッツァ)、モーターランド三河で51秒中盤(ディレッツァ)、オートランド作手で32秒前半(ナンカンNS-2)位でした。ドライバーのウデの問題もありますが(^_^.)、ホンダ車やターボ車、ロータリ勢と比べると、概ね1秒落ちといったところでしょうか。後期デフを入れれば、もう少しマシになるかも知れません。これはその内試してみたいところ。 

 とは言え、設計年代はおそらく20年近く前、車も15歳になる事を考えれば、そう悲観したものでもありません。リニアかつ制動力の高いブレーキ、素直に入るノーズ、リアが流れても比較的コントロールし易い特性、アンダーが出始めても、それなりに粘って曲がってくれる寛容さを備え、実に乗りやすい♪ 車重のハンデを考えると、むしろ速い方だと思います。

 トルセンLSDは、95%の日常で存在を感じる事はありませんが、5%の非日常ではきっちり仕事してくれます。サーキット走行がメインという場合でも無い限り、高いお金を払って社外品に変更する必要は無さそうです。

 エンジンは4000rpm付近のトルクの谷があり、ミニサーキットに多い2速コーナの立ち上がりに丁度重なるため、相当もたつきます。これは致命的欠点と言ってよいでしょう。とにかく車が前に出ず、ストレスが溜まります。DUAL-VVTiを装備しているのに、何故こんな不自然なトルクの谷があるのやら...。

 それなりのパワーはあると思うのですが、車重が影響してか2速~3速の加速では、同クラスの他車の後塵を拝します。(^_^.) 特に美浜のストレートなんて登りですから、涙無しでは語れません。(笑)

 最高出力が7600rpmという高回転型ですが、7400辺り越えるとパワー感が今ひとつ...。ちゃんと回るのですが、レッドゾーンまで引っ張るより少し早めにシフトした方が良さげな気がします。

 コーナ手前のブレーキングは、アルテッツァの美点であるブレーキが頑張ってくれます。万一踏み過ぎてもABSが仕事してくれるので、ロックの心配がありません。スタリオンはABSなど無かったので、これには感動しました。(笑) 

 若干オーバスピードで進入してしまった場合でも、ABSが頑張って少しラインが膨らむ位に抑えてくれます。もちろんイムは落ちますが、ドアンダーでズルズル逝かないのは助かります。 凄いぞ現代の車! ただし、動作状況によってはブレーキペダルが妙に固くなって踏めない状況となり、一瞬ABSが動作しているのかトラブルなのか分からず、焦る事もありました。やっぱABSは動作させてはいけませんね。(^_^.)


 走行に関する大きな欠点は、3速→2速へのシフトダウン。アホで間抜けなシフトパターンのせいで、3速からリバースのゲートに入ってしまう事が多く、そこで2速に入れようとしても当然入りません...。繰り返しますが、リコール級の欠陥です。信号待ちでも、Nから1速に入れようとしたときにRへ入ってしまう事もあるため、本当に危険極まりない...。このミッションの開発責任者には、切腹して欲しい位恨んでます。サーキット走行だと、未だに2速に入れようとしてゲートが無く、焦る状況があります。

 なお、同型ミッションを搭載する86では、その対策としてシフトレバーにノブが付いており、これで規制してます。この機構、何とかアルテッツァに移植出来ないものだろうか...。


 コーナ進入は、車重の割りにかなり素直にノーズが入ります。無理すればもちろん簡単にアンダーが顔を出しますが、その出方はかなり穏やか。立ち上がりも、無茶な踏み方をしていなければ、もしリアが出ても非常にコントローラブルです。


 何だかんだでベタ褒め?してますが、やはりもタイムを求める人にお勧め出来ません。アルテッツァにお金掛けるより、最初から速い車(ホンダ車やロータリ、ターボ、ロードスター等)を買うべきです。アルテッツァからエアコン外して内装取っ払い、カーボンボンネットにカーボントランクを装備して、アンダーコート全部剥がしても、140kgは軽くならず、大切な95%の日常が犠牲になるだけでしょう。本末転倒です。ターボ装着すれば馬力は上がりますが、それならなら最初からターボ車買う方が速くて安くて壊れず快適です。(笑)


・まとめ

 1年乗って感じるのは、何だかんだ言っても「いい車だな」という事。実用性から走りに至るまで、全てが高い次元でバランスしています。さすがに現在のガソリン価格だと燃料費が厳しいですが(^_^.)、それ以外に大きな不満はありません。今後も大切にしたいものです。


 
Posted at 2014/06/16 23:42:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 各種インプレッション | 日記
2014年06月15日 イイね!

アルテッツァ RS200 セカンドインプレッション①(メカニズム編):長文

アルテッツァ RS200 セカンドインプレッション①(メカニズム編):長文 アオテッツァ君が我が家にやってきたのが、2013年5月31日。当日に名義変更してうちの子となり、早1年が経ちました。

 通勤、街乗り、800kmを超える長距離ドライブ、サーキット走行、6速7400rpmオーバ等々も経験し、走行距離も2万kmを越えました。まぁ一通り語れる位は走ったかなと...。

 という事で、アオテッツァ君のセカンドインプレッションです。なお、全てはアオテッツァという個体に対する私個人の見解ですので、内容は一切保証しません。また、明日になったら別の事言ってるかも知れません。(笑)


●この1年の変更点総括

 アオテッツァ君が我が家に来た時は、以下の状況でした。
・車高調(TEIN CS)
・軽量フライホイル
・TRDマフラー
・ネオカスバンパ
・TE37
・聞いた事無い銘柄不詳のタイヤ(笑)


 前オーナは峠やサーキットは走らない、普通の人でした。従ってその他はパーペキにノーマルです。

 我が家に来てからの主な変更内容と、その評価は以下の通りです。(細かい物は除く)

・タイヤ:ナンカンNS-2
 →超絶的コストパフォーマンス! 懐に優しくスポーツ走行しても大きな不満は  ありません。タイムアタッカー以外にはお勧め! なお、スポーツ走行時はタイヤ暖めるのに、少し時間かかります。そうそう、私の評価基準は走行性能重視ですので、静粛性とか乗り心地は評価対象外です。(笑)

・タイヤ:ディレッツァZII
 →絶対性能はもちろんNS-2より上ですが、価格が4倍近い...。コスパは低いです。減り方も尋常でなく、あっという間に溝が浅くなります。なんぢゃこりゃ? コスパより0.5秒が大切な方以外には、お勧め出来ません。

・前後タワーバー(クスコOS)
 →美浜サーキットで脱着してタイム計測したら、前後同時装着時で最大0.4秒程タイムアップ。片側だけでは大差無し。なお、タワーバ有無による違いは体感出来ませんでした。(笑)  装着しても損はありませんが、リア側はトランク容量に影響するのがネックです。

・HKSレーシングヘダー
 →アルテッツァの大きな欠点(欠陥)である、4000rpm付近のトルク落ち込みが結構改善されました。お勧め出来ます♪

・スロットルコンバートキット
 →街乗りフィーリングは若干良くなりますが、スポーツ走行では変化無し。とにかく高いくてコスパ悪いので、お勧めしません。  

・油温/油圧計(オートゲージRPK)
 →お値段の割りに、中々良いです。精度ですが、油温計は熱湯チェックで丁度100度でした。タッチセンサは誤動作多いのが欠点ですが、コストパフォーマンス高いので、プロレタリアートにはお勧め。デフィに金掛ける位ならタイヤやメンテ、ガソリン代にしましょう。

・レベリングインジェクタ
 →超絶お勧め! 当初感じていたアオテッツァ君のエンジン関係の不満は、これでほとんど解消しました。この1年で最高の見っけものでした。とにかくお勧め!

・パワーFC
 →元々は4000rpmのトルクの落ち込み対策だったのですが、レーシングヘダーとレベリングインジェクタでそれほど気にならなくなり、一時は売却を検討。しかし、燃調セッティングはそれなりに面白いですし、いつかスキルの高いショップにセッティングしてもらって違いを体感したいので、もう少し遊んで
  みる予定。(笑) 純正ECUはアイドリングが500rpm以下に落ち込む事が多々ありますが、パワーFCは見事な程700pmで安定します。始動性も上々。NAなので体感出来るパワーアップは望めませんが、最終的な評価はいつかレベルの高い現車合わせしてもらってからにしようと思います。

・プロミュー:HC+

 →ダスト&鳴きは半端ありません。一般使用には厳しいレベルかと。(^_^.) ロータ攻撃性もかなり強い気がします。メリットである高い耐フェード性ですが、私程度の走りならここまでのレベルは不要かと...。サーキットメインという方以外、お勧め出来ません。

・後期メータ
 →機能美の極致! まるでジオンの精神を形にしたかの様な美しいデザインは、強くお勧め出来ます。(笑) 前期は○●ですが...。orz

・フロント強化ブッシュ(TRD)
 →アルテッツァの泣き所。切れかけてたのでメンテナンスの一環として交換。しかし、まったく違い分かりません。(笑) メンテで交換するなら、選択肢の一つにしても良いでしょう。



●全体の印象

 2000ccのスポーティFR4ドアセダン。もはや国内では絶滅してしまったこのパッケージングが最大の特徴であり、全てです。95%の日常と5%の非日常がキャッチコピーでしたが、まさにその通り。実用性から走りの楽しさに至るまで、全てが高度にバランスされています。

 ファミリーカーとして、おっさんが普段乗りに使ってもまったく違和感ありません。サーキットを走っても、場違い感はありません。TPOを選ばず、冠婚葬祭のフォーマルからドリフトまで、何にでも適応して使えてしまう万能車。ただ、燃費はあかんです。諸般の事情で未だにきっちり計測出来た事は少ないのですが、通常で10~11Km/L、通勤で7Km/L、高速で14Km/L前後でしょうか。しかもこのご時世にハイオク...。(^_^.) 

 外観や内装については、ファーストインプレッションで書いているので、

https://minkara.carview.co.jp/userid/462308/blog/30470521/

 セカンドインプレッションではメカニズムや走り等について触れてみたいと思います。


●メカニズム編

・プラットフォーム

 プラットフォームは、「プログレ」ベースです。え、プログレ知らない? 実は私もよく知りません。(笑) ググってみると、小さな高級車を目指した、志の高い車の様ですが、残念ながら不人気車...。因みにこのプラットフォームは、2代目アリストや10代目クラウンと共通の様です。

 つまりアルテッツァは、2L自然吸気のくせに2クラス上の3Lターボと同じプラットフォームなのです! これは凄い事で、設計思想や基本構造、剛性、作り等々が全て超絶オーバスペック♪(笑) 1円のコスト削減のためなら、平気で悪魔に魂を売るトヨタ(しかも奥田時代)ですが、よくぞこんな大盤振る舞いをしたものだと、驚きを隠せません。何しろこのお方(奥田)は、「車の平均保有年数は10年前後。だからその位の寿命の車を作るべき。」的な発言をする人なのですから。(^_^.) 

 アルテッツァのブレーキはアリストと共通と言うのは有名な話ですが、フィーリングも制動力も耐フェード性も、同クラスの車と一線を画します。そりゃそうでしょう。3Lターボ+車重1650kgの車と同じブレーキなのですから。プラットフォーム自体が2クラス上なので、一点豪華主義とは根本的にレベルが違うのです。

 もうね、エンジンに対して圧倒的にシャシ性能が上! これはつまり、とんでもなく贅沢な事なのですよ♪ 

 しかしその代償は、同クラスと比較して100kg程重い重量となって跳ね返ってきます。86と比較すると、+140kg! これは重い、重過ぎる...。もし速さを競うなら、同一車格で+140kgは致命的です。が、95%が日常であるアルテッツァの場合、2クラス上のプラットフォームを使う事によって得られるメリットの方が、圧倒的に勝ります。こんな贅沢な国産車、もう二度と出ないでしょう。

 アルテッツァを遅いと言う人には、一度愛車に140kgのバラストを載せてみて欲しいものです。(笑) いや、まぁ別にいいんですが。

 因みに定常旋回時のGは、アリスト0.81Gに対してアルテッツァは0.85Gらしいです。同じプラットフォームで300kg以上軽いのが効いているのかも知れません。

 あと、当時は新車価格も高価でした。初代レガシィB4(2Lターボ280馬力+4WDセダン)が258万円。ただのNA+FRのアルテッツァは250万円...。これでアルテッツァを選ぶ人の気が知れません。(笑) 私なら迷わずB4買います。因みに今でも欲しい車の一つ。(^_^.)



・パッケージング

 さて、次はパッケージングに目を移します。外観から気付くのは、前後オーバハングが短い事。そして特筆すべきはエンジン搭載位置! ボンネット開けた瞬間に分かりますが、エンジン中心がフロントアクスル中心より後ろにあります。これはセミフロントミッドと言っても良いでしょう。バッテリもバルクヘッドギリギリまで後ろに寄せられており、実に素晴らしい!

 この車重にも関わらず、結構素直にノーズが入るのは、この重量バランスも寄与していそうです。特にバッテリの様な重量物がオーバハング先端にあると、かなり悪影響あるでしょうし...。

 燃料タンクもリアアクスル前方にあり、設計段階よりマスの中心化を十分意識した事が伝わってきます。ボディ補強もフェンダ内のブレース、フロントストラット取り付け部のブレース、フロントメンバ部のブレース、燃料タンク両サイドのブレース、リアバルク部のビード&閉じ断面構造等々、実に細かく良心的に行なわれてます。

 空力も優秀で、なんとCD値は0.30! これは少し前なら、実験車に近いレベルでしょう。


・エンジン

 搭載される3Sは1980年代から存在する、基本設計の古いエンジンです。が、実は3Sって横置き用なのですね。アルテッツァはFRだから縦置き。そのためかなりの部分が新設計され、ブロックすら互換性は無いらしいです。3S-GEのFR仕様(DUAL VVTi)は、後にも先にもアルテッツァのためだけに作られた特別なエンジンなのです。

 国産2L自然吸気の最高峰は、ホンダのF20で誰も異論無いでしょう。次点がアルテッツァの3Sだと思います。ヤマハ、よく頑張りました。そういや車体は関東自動車製ですし、考えてみるとトヨタ車と言いつつ、トヨタじゃないです。(笑) だからか、車体のどこ探してもあの変な楕円マークはありません。これは結構お気に入りポイント♪ 

 アルテッツァの3S-GEはDUAL VVT-iを装備して、バルブは世界初のチタン製。当時としては、市販車と思えない巨大なサージタンクが装備され、インマニとの接合部には断熱ガスケットが入り、吸気温の上昇を防ぐ工夫がなされています。実に芸が細かい! 排気はタコ足形状で良心的。ただしめっちゃ重いので、エキマニ交換は軽量化にも有効でしょう。

 気になる出力は、カタログスペックは210馬力! でも嘘です。(笑) パワーチェックすると分かりますが、そんなに出てません。SABで計測したら、補正後で205馬力前後でした。(^_^.)

 なおエンジンについては、まずインジェクタ洗浄もしくは、レベリングインジェクタへの交換を強くお勧めします。何しろ古い車ですから、インジェクタが詰まっていても不思議ではありません。4本それぞれの噴射量が違えば、そりゃ不調にもなります。レベリングインジェクタに交換したら、激的にフィーリングが良くなり、低速域のドラビリもかなり向上しました。

 スロットルは、トヨタ初となる電子制御スロットル...。何故かワイヤも付いているのに電子制御という、実に不思議な仕組みです。(笑) コストが正義のトヨタが、わざわざコスト掛けて不要なワイヤ残したのは、やっぱ不安があったのでしょう。実際に悪評高いですが、私は鈍感なせいか、それ程違いは分かりませんでした。

 純正マフラーは内部に可変バルブがあり、回転数に応じて消音機能重視から、パワー重視に切り替わるようです。が、アオテッツァ君は最初からTRDのマフラーだったので、全然分かりません。(笑)

 面白い機構としては、燃料のリターンパイプが無い事。燃料タンクの温度上昇防止が目的の様ですが、どの程度効果があるのか不明です。(^_^.)


・ミッション&デフ

 T/Mは6速です。5速の場合は4速のギヤ比1が一般的ですが、アルテッツァの場合は5速が1となります。シンクロはキー溝の無いタイプらしく、剛性が向上しているとの事。1速と2速がトリプルコーンで、その他はシングルとなります。トリプルコーンの恩恵かどうか分かりませんが、確かにやむを得ず2速から1速に入れる時でも、それなりに楽に入ります。

 巷ではガラスのミッションとの呼び声が高く、各ギアの繋がりもヘンテコな感じがします。更に言うなら、リバースの位置については欠陥とも言える設計です。なお、これはC&Yさんより対策部品出てますので、もしあまりに緩いようだったら(アルテッツァ乗りなら意味分かりますよね?)、対策品への交換をお勧めします。完治は不可能でしょうが、マシになると思います。

 フライホイルは、悪名高いダンパ付きです。95%の日常のために振動やトルク変動を抑え、乗り心地を最優先する思想なのでしょう。しかし重量が大幅増となり、5%の非日常に大きな影響を与えるウィークポイントとなりました。この辺りは商品企画の想定もあるので、仕方無いでしょう。アルテッツァのRS買う人は、そんな物求めていなかったという事です。

 が、アオテッツァ君は最初から軽量フライホイルだったので、全然分かりません。(笑)



・サス関連

 前後ダブルウィッシュボーンです。個人的に「おっ」と思うのは、Fロアアームがアンチノーズジオメトリになっている事。これはRCでも一時期かなり流行ったのですが、要はロアアーム回転軸の後端が前端より高くなっており、ブレーキングした時のノーズダイブが抑えられるのです。まさか市販車で普通に採用する車種があるとは思わなかった。(笑) 

 前後ともアッパーアームは鋼板プレス製ですが、噂ではアリストがアルミ鍛造製で、ボルトオン流用出来るとか出来ないとか...。(笑) 交換したところで特に違いは無いと思いますが、何となくアルミアッパーアームいいなぁ。因みにフロントロアアームは鍛造製の様子。あ、86は確かプレス製です。プリウスはアルミなのに...。まぁ、販売台数の桁が違うので、掛けれるコストの違いが如実に出てしまったのでしょう。(^_^.)

 ドラシャですが、不思議な事にRSとASでは等速ジョイントの形式が違います。何でだろう?


・ブレーキ

 アルテッツァの輝く美点の一つが、ブレーキだと思います。3Lターボであるアリストと共通ですから、そのキャパシティは十二分! 実際、真冬とは言えモーターランド三河を50分走り続けても、まったく平気でした。パッドは著しく減りましたが。(^_^.)
 
 残念ながら対向4ポッドでは無く、片押し2ポッドですが、制動力やフィーリングにまったく不満はありません。素晴らしいブレーキです。


・デフ
 
 トルセンです。機械式と比較すると、オイル交換以外はほぼメンテフリーですし、ビスカスよりは遥かにまともに効きます。私程度のウデならば、スポーツ走行でもまったく不満ありません。遊びレベルのドリフトなら、これで十分出来ます。ただ、減速比4.1なのは少々残念。これは後期型の4.3に変更したいところ。

 一言でいうなら、2クラス上のプラットフォームを使った贅沢な車。そのため重量が重くなってしまい、絶対的な走行性能(タイム)はやや落ちてしまったというところでしょうか。衝突安全性が強く意識され出した頃ですし、今ほどボディ設計も進んでいなかったでしょうから、重量増は止むを得ないでしょう。今の技術なら、多分1200kg台に入ると思います。


 さて、相当に長くなってしまったので(笑)、走りについてはインプレッション②にて...
Posted at 2014/06/15 22:10:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 各種インプレッション | 日記

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 昭和50年代の車を、長年に渡り大切に乗り続けて来ましたが、諸般の事情で車検継続を一時中断し、08年10月から冬眠中させてます。  一時期車検1年半付きコ...
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