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2016年07月30日 イイね!

タイヤの溝とグリップの関係

タイヤの溝とグリップの関係真夏は暑くてシーズンオフなので、タイヤの溝とグリップについて少し考えてみました。

 車の性能を決める要素は沢山ありますが、最も影響が大きいのはタイヤでしょう。例え世界最高のチューナがどれほどお金と手間と情熱を掛けても、タイヤ性能を超える事は不可能ですから...。


 世の中には貼るだけでエンジン性能や走行特性を変えるという超科学や魔術の領域に踏み込んでしまったパーツもあるらしいですが(笑)、もちろんこれらはスルーの方向で。(笑)


 さて、タイヤ溝の機能は雨天時の排水とロードノイズ調整であり、グリップにはほとんど貢献していません。むしろ溝の分トレッド面積が減るので、グリップに対してはマイナス要因だと思っています。

 溝は型抜きの関係で、浅くなれば細くなりますから、溝が減る程接地面積が増え、タイヤが減り切った状態(スリック)がグリップ最強♪ のはず...。(笑) 


※ナンカンNS-2の場合



 これは、自分が経験した一番タイヤの減った状態(14年3月頃)です。単純な接地面積では最強のはずですが、実際にこの状態で走った時のはタイムはどうだったのか?


 確認したら、美浜で49.879が出てました。

 特別良いタイムでは無いですが、足回り交換前の半ば抜けた状態+タイヤ銘柄(ナンカンNS-2)&サイズ(純正)を考慮すると、そう悪くも無いでしょう。

 この少し前にはモーターランド三河初走行で52.168、オートランド作手では32.3が出ていました。どれもナンカンNS-2時の自己ベストですから、なんと「スリック状態≒グリップ最強」論が成立してます。(笑)

 とは言え、全て寒い時期ですから、気温ブーストの恩恵かもしれません...。(^^;


 もし本当にスリック状態で効果あるなら、0.01秒削るためにダンパーセット調整やスプリング交換をマメに行うタイムアタッカーがとっくに採用しているはず。一部競技系の本気の方々は、新品タイヤを削って使用する人もいると聞いた事もあります。


 さて、本当に溝が減るとグリップ(タイム)は向上するのか?


 溝が減れば確実に見かけ上のタイヤ表面積は増加しますが、外径は小さくなるので、その分接地面積は減る方向です。しかしタイヤ外径が小さくなると、加速は向上の方向になります。



 あと捩れ。

 ゴムは捩れてグリップを発揮しますが、溝が減る程捩れが減るので、ひょっとしたらグリップが減るのかも知れません。しかし、タイヤ剛性は上がるはずなので、これはグリップにプラスとなるはずです。いや、どちらかというと操縦性かな。

 以前、昭和50年代のフルノーマル車にRE01装着して走っていた頃、MLM(現Aコース相当)で29秒後半。ALTで33秒フラット位でした。どうしてもMLMで28秒台、ALTで32秒台に入りたかったので、RE01新品に交換して走ったら、約0.5秒のタイムダウン...。

 215/60-15というタイヤサイズの関係もあるのか、新品時のハンドリングは、明らかに「グニャッ」とトレッド面の変形が伝わってきて、車体姿勢も不安定でした。
 
 RE01でさえ、新品は溝がよれて走り難かったです。トレッド面の剛性は大切だなと、かなり強く感じました。


 他に考慮が必要なのは、ゴムは経年劣化(硬化)するという現実。

 使っても使わなくても、タイヤは出来た瞬間から劣化が始まります。直射日光やオゾン、走行熱を受ければ、更に劣化は進むでしょう。これは間違いなくグリップ減少方向に作用します。



●個人的結論(現時点での

 一般にタイヤ溝が減るとタイヤグリップも下がると考えられている様ですが、個人的な経験では溝残量とタイムに明確な関係性はありません。(ドライ限定)

 となると、溝とグリップの関係は実際どうなのか?

新品時  :新品時はタイヤ外径が大きく、コンパウンドも新鮮でグリップは高い。
        しかしトレッド面の剛性は低いため、操縦性は若干落ちる


使用過程:走行する都度溝が減り表面積増大。しかし外径が小さくなるので
       接地面積は減少。溝が減ってトレッド面の剛性は上がるので、
       操縦性は向上。コンパウンドは年数、熱の具合により劣化進む。


セミスリック(笑)時:表面積とトレッド面剛性は最大となるが、外径が小さいので
            接地面積は減少するが、加速は向上の方向。。なお雨天では、
            一般道を普通に走るのも危険なレベル。コンパウンドの劣化は
            更に進んでいる。


 タイヤはライフの間、常に表面積と接地面、トレッド面剛性、コンパウンドの関係がずっと変化し続けます。よく、「タイヤの美味しい時期」という表現がありますが、このバランスが一番良い状態が、いわゆる美味しい時期なのでしょう。


まとめると 


1.・タイヤが減ると表面積は増大し接地面は減少する。従って実際の接地面積は、
   それほど大きく変動しないと思われる。(検証には実測が必要だが困難...)
 

2.溝が減るとグリップが落ちたように感じるのは、おそらくコンパウンドの劣化が
  原因。 (普通の人は、3年~5年程使うでしょうし...)


3.溝は少ない方がトレッド面剛性が上がり、操縦性は良好になる。


4.外径大きいと最高速が伸び、小さいと加速は上がる傾向になる。


5.タイヤの美味しい時期とは、上記の状態が最もバランス良くなった状態
  と思われる。実際、競技屋さんは新品タイヤを削って使う人もいる。

  


 以上の事から、タイヤを半年~1年程度で使い切るのであれば、溝残量はそれほどグリップ(タイム)に影響しないと思われます。

 もし知見のある方がいましたら、是非色々教えて頂きたいものです。



 走行会用タイヤ等であれば、未使用時はビニールで密封して冷暗所に保管しておけば、コンパウンドの劣化も最小限に防げるはずなので、溝が無くなるまで快適に使用出来るはず。


 なお、法規でタイヤ溝残量は1.6㎜以上が必要です。タイヤ注文して、交換するまでのタイムラグ等は仕方無いと思いますが、溝が無いとマヂで雨天は危険なので、公道走るなら早めに交換するのは大切です。

Posted at 2016/08/28 13:58:17 | コメント(3) | トラックバック(0) | 考察 | クルマ

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 昭和50年代の車を、長年に渡り大切に乗り続けて来ましたが、諸般の事情で車検継続を一時中断し、08年10月から冬眠中させてます。  一時期車検1年半付きコ...
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