古本屋巡りなどでも資料が見つけられませんでしたが、とりあえず手元にある資料を元に少しずつ工作を続けます。
今回使うキットは約40年前の設計なので、全体的にモールドも甘く、サイズなども誤りが見られます。
前回ブログで基本的な修正点のチェックはしましたが、甲板上にあるモールド全てを削り取って作り直す根性がないと、満足の行く完成品は作れないだろうと感じました。
その上で今回行った作業はふたつ。
ひとつはリノリウム及び滑り止め付きの甲板を再現するため、甲板上のモールドを全て削り取ること。
これはかなりの思い切りが必要でした。
というのは、リノリウム部は板を横長に貼り付けてその間に押さえ金具を伸ばしランナーで表現すれば済むのですが、滑り止め甲板は精細なモールドが必要だからです。
ちなみに「軍艦メカ図鑑 日本の駆逐艦」にこのようなデータがありました。

これをもとに手元のキットを調べてみましたが、いずれもオーバースケール。
滑り止め甲板を自作するのは困難を極めるので、いくつかのメーカーから出ているエッチングパーツを探しました。
しかしどこにもない。
仕方なく自作の方向に切り替えます。
まず試したのは伸ばしランナー貼り付け方式。

詳細な説明は後掲のフォトギャラをご覧いただくとして、甲板の約半分の面積でこの作業を行うのはちょっと…。(とあるみん友さんからは「正気の沙汰と思えない」とまで褒められました(爆))
次に試したのは凹みを作って裏返す方法。

画像では分かりませんが、凹み方がぬるいので表現として不十分です。
次に凸を諦め凹として表現してしまう方法。

これまた正確に彫ることが極めて困難なので、不採用です。
これらの他、みん友さんから頂いたアイデアに「滑り止めのデカールを作る」という方法もあります。
透明デカールに印刷すれば確かに手間なく再現できますが、滑り止めの色を艦体色と合わせるのが難しいことに加え、工作の順番として
①艦体の基本的な工作を終える
②滑り止めデカールを貼る
③構造物や武装などの艤装を行う
という流れが想定されますが、デカール貼付け後の塗装をどうするかが悩ましいところです。
結論としては、膨大な時間をかけて伸ばしランナー貼り付けをひたすら地道に少しずつ続けていこうかと思っています。
茨の道すぎる…orz
そしてもう一つの作業は、1/700平面図の作成。
手元の図面は1/168なので、これを毎回測って1/700の寸法を割り出すのはなかなかの手間です。なので、図面を1/700にしてしまおうというもの。
まずは図面の折り目を無くすためコピーを取り、それをデジイチで撮影し、データをワードに落としてサイズ調整し印刷する。
言葉では簡単ですが、ワードに落とした後のサイズ調整及び印刷が意外な難事業で、都合6回ほど試行錯誤を繰り返しました。
課題はワード上でのサイズが正確に印刷されないこと。原因がソフトなのかPCなのかプリンタなのかは分かりませんが、1%の誤差があると分かりました。
ちなみに同じ作業をエクセルで行うと1割くらいの誤差が出ます。同じ会社のソフトでなぜこんな違いが出るのか…。
苦労して作った1/700図面を切り出してキットに当ててみると…
けっこういろいろと課題が見えました。
ていうか、かなりの作業量をこなさないと艦体が整わない…。
こりゃ完成までどれだけかかるやら…。
今回の作業の詳細は以下のフォトギャラに記載しました。
・
駆逐艦・竹(工作編その2)
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Posted at
2020/02/09 22:07:34