
先日、このようなブツが手元に届きまして。一見して分かる人なんてまず、居ないと思います。
このCDは、1992年(?)に発売された、スペイン出身の歌手ユニット『AZUCAR MORENO(アスカル・モレーノ)』のアルバム『MAMBO』でございます。
そして、このCDの2曲目『TORERO (邦題:『トレーロ! ~闘牛士~』)』は、1992年3月にホンダが発売したCR-X デルソルのCMソングとなっている……と、ここまで言ってもピンとくる人なんてほとんど居ないと思われ(汗)
なんか霧島の弟がデルソル乗りということもありまして。たまたま某オクで見つけたのがえらく安かったので買っちまいました。
つうわけで。今回はなんとなく、デルソルと、そのCMソングに付いて語ってみようかと。
まず、CR-Xデルソルとは。
1983年にホンダは、シビックをベースとした、超軽量ライトウェイトFFスポーツを発表します。それが、初代CR-Xこと、『バラードCR-X』であります。CR-Xは、1987年にはモデルチェンジを行い、EF型シビックをベースとした『CR-X』、通称『サイバーCR-X』に進化致します。
CR-Xシリーズの特徴と言えば、その軽量さ。そして、ホイールベースの短さにありました。
その規格から、FFとは思えない程の軽快さ、回頭性の良さ、テールハッピーさから、CR-Xはモータースポーツ……とりわけジムカーナでは無敵伝説を作り、今なお、ジムカーナのFF部門における最強の一台となっています。
また、ほぼ同時期にトヨタがカローラをベースとして発売したAW型MR2。これもまた、その回頭性の良さと、ミッドシップならではのトラクションの良さから、ジムカーナでは無敵を誇っていたと言います。
AW型MR2とCR-X。これらは各々、トヨタとホンダの共にフラッグシップモデルとも言える、カローラとシビックの派生モデルでありました。1980年代のモータースポーツは、本家であるカローラとシビックがサーキットで華々しい活躍を見せる水面下において、その派生であるAW型MR2とCR-Xとが、ジムカーナでは覇を競い合っており、2000年代に入った今も、その戦いは続けられているのです。
CR-Xは、決して広くに受け入れられたマシンではありませんでしたが、ジムカーナで、そして峠で、コアなファンから熱烈かつ絶大な支持を受けていました。しかしながらCR-Xは、1992年にそれまでの実績と支持の一切を捨て去るかのような大きな方向転換を行います。それが、CR-Xデルソルなのです。
デルソルは、それまでのCR-Xから打って変わり、なんとタルガトップのオープンカーとなったのです。
それまでの硬派なストイックさを捨て、どちらかと言えば軟派で、のんびり、ゆったりとしたドライブを楽しむようなコンセプトへとシフトしたのです。
デルソルに搭載されるB16Aは、1.6リッターのNAエンジンでありながらも160psを発揮する、高性能ユニットではありました。しかしながら、ホイールベースの延長されたこと等もあり、それまでの軽快さが失われることとなり、CR-Xシリーズがそれまで受け継いできた『走り』の性能を若干落としてしまうこととなりました。
結果。デルソルはそれまでのユーザーから非難と酷評を浴びることとなりました。
ちなみにその7年後。CR-X最大のライバルであったMR2も、オープンモデルのMR-Sへとモデルチェンジ。これまたそれまでのモータースポーツ志向から一転した方向へと向かうこととなり、これまた既存のMR2オーナーたちから、酷評という酷評を受けることになります……可哀そうに。
必ずしも『速さ=楽しさ』では無いのにね……。同じようなコンセプトで評価されたオープンカーって、マツダのロードスターシリーズぐらいでないの? S2000は……まぁ、ね(汗)
↓そして、これがCR-XデルソルのCMとなります↓
この曲がアスカル・モレーノの『TORERO』です。
アスカル・モレーノは、スペインのジプシーであるエンカルナ・サラサールとトニ・サラサールの姉妹によるユニットであり、まだまだ当時は差別の対象であったジプシーでありながらも、フラメンコをダンスビートに乗せた、その情熱的なミュージックスタイルから、若年層を中心に熱狂的な支持を受け、1990年頃には、アメリカ・メキシコ・プエルトリコ・アルゼンチンなどで、ゴールドディスク、プラチナディスクを受賞。アルバムは、世界中で発売され、ミリオン・ヒットとなりました。
……とは言っても。日本では全くの無名であった……てか、現在も無名ですけどね(汗)
で。このCMで流れている部分を翻訳するとこんな感じです。
ああ! あなたを愛しているから
ああ! あなたをすごく愛しているから
闘牛士の心
心底あなたの為に泣いているの
と、闘牛士に恋する女性の歌なんですね~。
ちなみにデルソルはアメリカでは、CR-Xではなく、シビックデルソルという名で販売されました。
↓アメリカ版、デルソルのCM↓
ちなみにデルソルの型式名はEG1、EG2。すなわち、あの有名なEG6型シビックとは兄弟車ということになりますね~。部品も共有できる部分が少なくないそうです。
そしてデルソル最大の特徴と言えば、その電動トランストップモデルのオープンルーフ機能ですね。
これは何と、後部のトランクが水平に持ち上がり、そこから延びたアームがルーフをスライドさせてトランク内に格納させるという、まさしく『芸』なのでございます。
霧島も、初めてみた時は大笑いでしたよ~www
ちなみにデルソルのリアウィンドウは、これまた電動でオープン状態に出来ると言う、なかなか聞くことの無い機能がついておりますが、これはホンダがデルソル開発時、参考用に買って来たSW型MR2のリアウィンドウを取っ払って走らせてみた所、なかなかイイ感じだったから、付けた機能だそうな。
……ん、待てよ!? つうことはデルソル開発陣。我らが愛するMR2を、あれやこれやで切り刻みやがったということか……! おにょれ、許すまじ!
こうなったら今から鈴鹿の本田技研に凸するしか……おっと誰か来たよう うわ何をするやめrくぁwせdrftgyふじこlp;p@:「」
ブログ一覧 |
自動車 | 日記
Posted at
2010/07/25 20:02:29