【バーチャル最前線】 Ｇoogle が電子書籍の概念を変える？

米国では今夏からスタート済みだが，来年早々から
Google が日本でも電子書籍販売に本格参入するそうな。　
既に販売プラットフォームとなる 『Google エディション』 を
発表済みだが，iＢooks や Kindle 等とは目線が違うようだ。

利用者はＧoogle が提供する電子書籍の一部（２０％）が
自由に閲覧可能で，書店で立ち読みするように内容の
一部を確認して，気に入れば購入（ダウンロード）する。
Google ならではの大きな違いは閲覧デバイスを問わず，

専用ツールが不要な点。 Webブラウザを利用するので，PC，スマートフォンなど何でも閲覧可能。
例えば 「ＶＷ Ｇolf 」 を扱った米国の書籍を一例にとると こんなイメージ。
勿論，必要なアプリケーションやオフラインでの閲覧機能は無償で提供される予定のようだ。
早い話，ネットに繫がってさえいれば，無尽蔵に書籍の味見が可能な時代が到来する訳だ。
全体の２０％とは言え，結構読めてしまう。 勿論，日本語で読めるようになるそうな。（笑）

北米では Google books のパートナープログラムに３万社が参加，200万タイトルが提供されており，
現在，日本国内の出版社等にも Google エディションへの参加を求めて営業活動中らしい。
Google エディションのプラットフォームは出版社等を対象に提供され，販売価格は出版社が決定，
希望小売価格の50％以上は出版社の取り分となり，Google とシェアするシステムなのだそうな。

ここから先の課題はこうしたデジタル・コンテンツ化で浮いた中間マージンや材料費を何処まで
書籍の料金体系に反映できるかだ。 紙媒体のように形として残らないだけに，さほど変わらない
価格では旨味も無いだろう。　 要は全体を読みたくさせるような内容とお得感の創出が肝要か。

今や Ｇoogle が提供する数々のサービスが世界で日々当たり前のように利用されている現状を
考えると同社の「世界丸ごとデータベース化」 の推進は人々の利便性を一層向上させるだろう。
Ｇoogle の努力で書店以外の何処でも 「立ち読み」 が可能となるメリットは大きいと言える。（笑）