Yahooニュースに
「ハイブリッド車は決してエコじゃない」と気付いた人々
というニュースがあがり、みんカラでもけっこう話題になっているようです。
内容を読むと、
・マツダはSKYACTIV-Dの生産能力を年間80万台→100万台に引き上げる
・2.2LのSKY-Dは同サイズのSUVレクサスRX450hのハイブリッドよりも燃費が良い→しかも燃料費も安い。
・2.2LのSKY-Dはガソリンエンジンなら5リッター級のビッグトルクを低回転から発揮しドライバビリティに優れる
とのこと。
うんうん、最近のマツダは以前から良かった足まわりのセッティングとかデザインとかだけじゃなくなって総合的に良くなってるんだよ、わかってるね~って思ってたんです。
でも記事をよく読むと、
・ハイブリッドは現在超売れ筋のクルマである。
・ハイブリッドは欧州プレミアムメーカーも、排ガス対策と燃費規制クリアの為採用するところが増えてきている。
と紹介。
そしてハイブリッドのネガティブなところの紹介。
・車両価格がガソリンエンジン車よりも高くなる(カローラで+30万)
・バッテリーが高価(13万)
・バッテリーの保証は5年5万km
・交換工賃も高い
・だからハイブリッド車の多くは7年もたず廃車にされる
とのこと。
この記者の言いたい事を要約すると、
「燃費が良いハイブリッドを通常の車両より高く買った消費者は、
車両代を取り返すことなく乗り換えることになることにようやく気付いた。
マツダのクリーンディーゼル車が売れているのはそこに気付いた消費者が多いからだ」
となる。
要はこの人が言う、「エコ」って「エコノミー」だったんですね。
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正直、私はこの記事のタイトルを見た時、
「普通車と比べてハイブリッド車を製造する時の方が、消費するエネルギーが大きかったり消費する資源が多いことを、消費者が気付き始めた」的な記事だと思ってました。
ハイブリッドカーが高い理由は、単純明快、作るのが大変だからだと思ってます。
「付加価値があるから高く売れる、だから高く設定している」って訳じゃないと思います。
それでもハイブリッドカーが売れている理由は、
エコノミーだから、って訳じゃないことはもう分かると思います。
そもそもそんなに「エコノミー」にこだわる人は、
買ってナンバーが付いたらすぐ価値が落ちる新車なんて買わない(と思う)。
ハイブリッドと言う先進性は、充分購入意欲をくすぐるものだと思います。
新し物好きという言葉があるように。
また「ハイブリッドが、燃費が良い→地球にやさしい(これが正しいかどうかはさておき)→エコロジーな自分をアピール」する姿勢と言うのは主にお金など腐るほどある超セレブ層に散見されました。
つまりだれもエコノミーを気にして買ってないんだと思います。
会社でプリウスやアクアを営業者として大量導入されているところも多いと思いますが、そういうところもガソリン代が浮くから導入したのではなく、「先進的」「地球にやさしい」とかポジティブな印象を取引先などに与えるために選んだのではないかと思います。
もしかすると法人の場合は、3年リースで考えると、残価設定が高くなっていてホントにエコノミーかもしれませんけども・・・。
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この記事について、自動車ヒョウンカの方がブログにされていました。
この方は、「荒唐無稽! マツダヨイショの記事過ぎだろ。ハイブリッド用バッテリーはアメリカでは8年16万km保証だぞ?」と。
この方はプリウスユーザーだったはずなのでプリウスのことはたぶん良く御存じだとは思いますが、荒唐無稽な記事が↓
「プリウスは超人気車だから7年落ち7万kmで売値が120万は下回らないから廃車はされない」
とのこと。
調べてみると・・・だいたい100万を下回る程度と思われますが、
確かにこの金額なら廃車にせず売却しているっぽいですね。
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閑話休題
ヤフーの記者の方が言う「エコノミー」を気にする方は、
そもそもSKY-DのCX-5は買ってないんじゃないだろうか。
CX-5のXD-L(17インチMOP仕様)(298万円-52,500円=292.75万円)と20S-L(254.75万円)の価格差は38万円の消費税で約40万円。
ハイブリッドどころの差じゃありません。
燃費はみんカラユーザーの平均だと
SKY-D:13.81km/L
SKY-G:12.04km/L
レギュラー:160円
軽油:140円で計算してみると
10,000km走ると、
SKY-Dは10,000÷13.81×140≒101,375円
SKY-Gは10,000÷12.04×160≒132,890円
40万円を取り返すにはおよそ126,923km走らなければいけません。
これって普通の距離ではありませんよね?
(一部の方から「イヤ、普通です!」とか来そうですがwww)
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私がなにが言いたかったかって、
CX-5をはじめとする、SKY-Dが売れているのは
『ハイブリッドのアンチテーゼ』としてなんかでは決してない
と言うことです。
もちろん安い軽油や実燃費の良さもあることでしょう。
でもCX-5は、
ミニバンやトールワゴンで慣れてしまった高いアイポイントを維持するSUVであること。
親離れしていく子どもを持つ世代に受けるサイズやキャラクター
グラマラスなデザイン
などなど総合性能で他を圧倒していたからこそ、
ハイブリッドという特異性が無くても
圧倒的居住性・スライドドアの利便性を持つミニバンで無くても、
またマツダであっても(自虐)
ここまでヒットしたのだと思います。
このヤフーニュースの記事も、
ハイブリッド云々を引き合いにださなければ、
ヒョウンカの方に「マツダヨイショだ!」なんて刺されなくても平気だったんです。
他を貶めなくたって良いものは良いんです。
CX-5は良いクルマだぜ?
それを分かって乗っているなんて、あんたも「イイね!」だぜ?
なんて記事であればイヤな思いをする人は少ないと思うんですがいかがでしょうか。