
長い週末でした。
昨年は自分が出場するオートテストと日程がかぶっていたので豊田スタジアムへ1日だけ遊びに行きましたが、今年はオフィシャルとして3日間参加してきました。
木曜日、仕事を終えてからそのまま指定の宿へと向かいます。
東名高速は多少混雑しているものの渋滞は無くスムーズに進み、途中で晩飯を食べつつ新東名は120km/hでカッ飛んで行きます。
21時前には新東名浜松SAに到着し、この先給油できる場所は無いとの事前情報だったので給油。
新城ICで高速を降りて国道257号を北上して行くと、22時半頃に宿に到着。
オフィシャルの受付を済ませ風呂に入って就寝。(同室の人達は既に寝ていた)
金曜日は朝3時には起床し準備開始。
この日は SS3 と SS6 が行われる Inabu Dam でお仕事です。
午前中行われた SS3 は土砂降りの雨で、ずぶ濡れになりながらコース脇に立ってました。
流石に雨の量が多いのか、上位の選手もスピードを抑えての走行でした。
午後の SS6 は雨もほぼ上がり道に川が出来るような状態からは回復し、SS3 と比べると明らかにスピードが違います。
SS6が終わるとコースサイドに張っていた立入禁止のテープなどを撤収し、土曜のステージ近くの宿へと移動します。
宿に到着したらまずは冷えた体を温めるためにお風呂へ。
その後美味しい夕食を頂きます。夕食はテーブルに載りきらないくらい沢山の料理が出てきて食べきれないくらいでした。
普通、ラリーのオフィシャルでこんな豪華な食事にありつけることは無く「さすが世界選手権、オフィシャルの食事も豪華だ」と仲間内で盛り上がってました。
土曜日は朝4時に起床し準備開始。
実は泊まっている宿がSSのコース内にあるため、全員5時までに宿を出ないと従業員さんが帰れなくなるという事で、オフィシャルの現場集合は6時なのに5時には宿を出発することになりました。
この日の担当は SS10 と SS14 が行われる Lake Mikawako で、民家の間をすり抜け熊野神社に向かって走って行くシーンで有名な場所です。

宿から集合場所までは10分ほどで到着し、他の方達が集まってきたところでこの日使う無線機を受け取り自分の持ち場へと向かいます。
自分の持ち場へと到着し車を枝道の奥へ入れるべく進むと、なんと車がスタック!
コースとなっている道路から掃き出された落ち葉が堆積し枝道の入口にこんもりと溜まっていたのが悪さをしたようで、勢いをつけて入れば行けたかもしれないけど日の出前で道路の状況がよく見えず、枝道の脇が崖になっていたので慎重に行ったのが仇となったようです。
他のオフィシャルのランクルにレスキューしてもらい、堆積した落ち葉を掻きだしておいてから枝道へと進入したところ無事入ることが出来て配置完了。
午前の SS10 は前日の雨で路面が濡れている上に杉や唐松の葉っぱが一面に落ちているような状況です。
私が居る場所は左へ大きく回り込むコーナーで、イン側にはU字溝が大きく口を開けているような場所。

Rally1勢の何人かは、このU字溝の上をインリフトで飛び越えながら曲がっていくという豪快な走りを見せてくれ、ロバンペラはブレーキングでミスったのかアンダーを出しているシーンを見せてくれました。
午後の SS14 になるとライン上の落ち葉はすっかり掃けてしまい路面も少し乾きはじめていましたが、何台かが通り過ぎたところで無線から「雪だ!」と言う情報が入ってきて、私の居るところも一足遅れて強い風が吹き始め雪がチラつきはじめました。
コース上に積もるほどの雪では無く、しばらくすると上がってしまいましたが冷え込みは厳しさを増してきました。
SS14が終わったら撤収を済ませ、日曜のステージ近くの宿へと移動を開始します。
この日は70km程の移動で途中いくつもの峠を越えていくのですが、道路脇には積雪がありドキドキのドライブです。
途中で給油を済ませ宿へと到着。
この日も豪華な夕食を頂き、冷えた体をお風呂で温め寛いでいると、メッセンジャーで「雪道の装備している人いる?」と言う連絡が・・・
どうやら日曜のステージは雪が積もりはじめているらしく、場合によってはオフィシャルの配置を換える必要があるかもなんて話になっていました。
このままSSがキャンセルになれば明日は飯食って帰るだけだから楽でイイねなんて話で盛り上がってましたが、Rally1の連中はモンテカルロで雪の積もったチュリニ峠をスリックタイヤで走るような人達なので、キャンセルになるようなことは無く開催される事になりました。
日曜日も朝4時頃に起床し準備開始。
宿からコースまで少し離れているので、5時過ぎには宿を出発し集合場所へと向かいます。
この日の担当は SS19 と SS21 が行われる Nenoue Kougen です。
前夜の雪から一転、天候は晴れです。
私の担当はフィニッシュ近くのため雪は残っておらず、路面が濡れているだけ。一方で山頂に近い所は道路脇に雪が残っているようでした。
枝道に車を入れ準備をしていると頭上からポタポタの水滴が落ちてきます。
上を見ると木の葉っぱや枝に残る水滴が風で揺られて落ちてきて、空は青空なのに小雨が降っているような状態でした。
私の居る場所は少し長めの下りストレートから左へほぼ直角に曲がるコーナーで、イン側には浅めの側溝があります。

Rally1勢の半数くらいはイン側の溝にタイヤを落とし溝落とし走法で駆け抜けていきます。なかなかのスピードで迫力があります。
2走目の SS21 が始まるころには道も乾きはじめ,落ち葉も掃けてきました。
直前に来るノートクルーがストレートエンドでブレーキをロックさせグリップレベルを確認していきます。中にはバックで戻ってもう一度チェックするノートクルーもいました。
SS21も無事終わり帰り支度を始めた所で前日に続きスタック・・・
車を止めていた場所が少し傾斜がキツいうえ、苔がみっちり生えていて登ってくれません。
撤収を終えて降りてくるオフィシャルの方に引っ張り出してもらい無事脱出。
無線機を返却し、荷物の整理をしたら帰路につきます。
中津川ICから中央道へ乗り、東名、新東名と進み帰ってきました。
途中で晩飯を食おうとSAに入るも混雑が酷く諦めて自宅まで帰ってきてました。
足柄SAを過ぎたあたりから渋滞がありましたが、21時過ぎには自宅に到着。
木曜に会社を出てから自宅に帰り着くまで総移動距離785.8km。結構疲れました。
と言うことでラリージャパンのオフィシャル、無事完走です。