こんにちは~
こんな時間にブログも珍しいな・・・今日は雨だからね・・・
さて M3トラックアームが付かないから造った話の続き
世間で言う「ワンオフ」とは何ぞや?
直訳すれば「1個だけ造る」だよね。
当然世界で一つ自分だけのモノになるから満足度はダンチ
モディする人種にとっては正にこれ以上無い理想のパーツ。
自分の考えた デザイン、設計、性能、カラー、
全てが反映されたスペシャルパーツ。
でもそれを全て業者頼みにすれば凄い金額になるよね・・・
では何故高額になるのか・・・
では解説致します。
物を造るのには先ず設計からですね。
1、現物の採寸からデーター取り
2、理想の動きや形状になるデザインと寸法の設計
3、適合材質の選定と手配
4、使える汎用部品(メカニカル部品)の選定と手配
5、図面化、必要に応じ3D
6、加工業者の選定、見積もり
7、完成パーツの表面処理(アルマイト、メッキや塗装)
8、確認と組み付け
最低限これらの作業が必ず必要となります。
生産数1個に対してこの全ての工程が掛かってくる訳
だから高くなるのも必然なのよ。
もし100個作ればこの費用は100で割れるから
単価はグッと下がるんだけどね~
もっと言ったら大陸製の部品や材料で済ませればねぇ・・・
それなりのモノしか出来ません。
オクで売られてる爆安の新品パーツなんかその類。
見ただけで加工精度やクオリティーが低いモノが多い。
間違い無く直ぐに壊れるか、やがて不具合が出て来たり・・・
満足の行く性能は期待すら出来ない。
貼り付けるだけの見た目オンリー部品なら性能は問題無いけど
それはそれでビジュアル的に残念な結果になっちまう・・・
F1マシンは1台10億と言われています。
高価な材料や難削材による加工の難易度、設計の難易度、
完成品の測定と管理、ネジ1本から専用設計の極少量生産。
それらに携わるスタッフまでも全てがスペシャル。
そりゃ10億にもなる訳よ~
例えばこの単純な304ステンレスのワッシャーだけど
これ既製品に無いサイズなのよ・・・
普通に頼むと削り出しで1個3000円にもなります。
4個作ってやっと1個1500円位かな。
実際マシンで加工するのにもいくつかの行程が有る。
1、図面を見て加工用のプログラムを組む
2、切削用の刃物数種類をマシンにセットして計測
3、材料を切断してマシンにセット
4、1行程毎に寸法確認しながら加工
5、完成品の洗浄と計測
ワッシャー1個にこれだけの工数が掛かるのよ。
全てに掛かった時間で値段が決まって来る。
そう考えると高いとは言えないでしょ?
スイッチを押すだけで、「ハイっ完成」ではないのよ~
今回作ったトラックアーム2本はぶっちゃけ原価で7諭吉。
海外からの材料費もありますからね・・・
使えそうなパーツも常に探してる。
ローバーミニ用のブーツが使えそうだったんで買ってみた。
密閉とはいかないけど、これでかなりダスト対策にはなる。
一応 無給油のピロボールだからグリスは要らない。
だからこれでも十分でしょう。
アルミには必須な表面処理も硬いやつを選択。
本体はハードアノダイズで渋いライトグレーにしてみた。
さて問題、この丸くないワッシャーはどう使うのでしょうか?
解った御方はマニアです。 WW
そんなこんなで~ かなり拘りの高級アームが完成。
これも沢山作れば半額にはなるんだけどね・・・
通常はそこに複数の業者が入りそれぞれマージンが発生して~
末端価格は原価の倍以上にもなると思います。
実際KWのアームはそれ位の金額設定となってますよね。
通常はそれに取り付け工賃も掛かるという事だから・・・
クルマ道楽はお金が掛かるという訳なのよ~
今回の足周り完全M3化プロジェクト
足掛け2年、後は取り付ければやっと完成となります。
磨いたり、塗ったり、考えたり、造ったり、眺めたり
長かっただけに結構色々楽しめたな。
ちょっと拘ってピロボールジョイント仕様にしたけど
乗ったら絶対満足すると思う。
これが終わってもまだまだやりたい事が待ってます。
もう完全に病気ですが・・・ 何か??
さて~
次行ってみよ~!!
Posted at 2023/03/18 17:45:08 | |
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