
おはようございます( ̄▽ ̄)
みんカラでもレスポンスニュースで話題沸騰となっていますが、最新型の「マツダSKYACTIV-X」がドイツでメディア向けの試乗会が行われたようですね。
今日は日曜日なので手を抜いて・・・もとい、皆さんの目が覚めるようにインターネットからの抜粋でお届けします(*´ω`*)
以下、抜粋
燃料にガソリンを使いながらディーゼルエンジンを超える超高圧縮比で自己着火させる革新的な燃焼システム「HCCI」は、従来のガソリンエンジンであれば、ノッキングに相当する領域をコントロールしながら使う。
●まったく新しい燃焼を実現した130年ぶりの改革
この新しい燃焼システムのメリットは、大きく分けて2つある。
1つ目は超高圧縮比だ。圧縮比は高いほど燃焼圧力が上がり、熱効率が向上する。だから本来圧縮比を上げたいのだ。それを妨げてきたのが異常燃焼だ。圧縮を上げていくと、適正タイミングより早期に着火する「早期着火」が起きたり、制御を超えた高速燃焼の衝撃波によって、燃焼室内壁に沿って生成される温度の低い気体層(境界層)が破壊され、高温の燃焼ガスに金属が直に触れ、最悪の場合ピストンなどが融解して壊れる「デトネーション」が発生する。これらの厄介な異常燃焼が起きないのであれば、圧縮比を上げれば燃費と出力の両方が向上するのだ。
もう1つのメリットはリーンバーンだ。エンジンは運転状況によって負荷が変わる。高いギヤのまま上り坂を加速するような低回転高負荷運転の場合もあれば、平坦路を一定速度で巡航するような低回転低負荷運転の場面もある。負荷が小さい時は燃料を減らして希薄な混合気で走りたいが、従来のプラグ着火では「プラグの種火が徐々に燃え広がる」火炎伝播によって混合気が燃えていたため、一定以上に薄くすると途中で延焼が止まって排気ガスは汚くなるし、不完全燃焼の煤が燃焼室に溜まってエンジン不調をを引き起こす。気体の圧縮による温度上昇で、混合気をすべてほぼ同時に自己着火させるHCCIなら、薄くても着火する。当然低負荷域で燃料を節約でき、画期的な低燃費エンジンになるのである。
SKYACTIV-Xは130年に及ぶ内燃機関の歴史で、初めて実現したまったく新しい燃焼方式による画期的なエンジンである。ちなみにマツダによるプロトタイプユニットの暫定的なスペックは以下の通りである。
・圧縮比: 16.0:1
・排気量: 1997cc
・最大トルク: 230Nm(目標値)
・最大出力: 140kW/ 190PS(目標値)
・燃料: ガソリン95RON
(注:JIS規格で、レギュラーガソリンはRON89以上、プレミアムガソリンは96以上と定められいるのでRON95はレギュラーガソリンのこと)
超高圧縮なので、当然燃焼圧のピークが高い。その仕組みを知っていれば、誰でも危惧するのはエンジンの音だ。ディーゼルのようにゴロゴロうるさいのではないか? そう考えながらエンジンスタートボタンを押した筆者に肩すかしを食わせるように、SKYACTIV-Xはごく普通に静かに回り始めた。
しかも筆者はたまたま試乗1組目に当たったので、マツダの社員以外で、世界で初めてSKYACTIV-Xのエンジンを始動する栄誉に預かった。こんなに普通に静かに始動できることをまだ世界の誰も知らないと思うと、いい歳をして子どものようにワクワクした。
●SKYACTIV-Xで走るドイツ
実はこの試乗会、ドイツ・フランクフルト郊外にあるマツダリサーチヨーロッパ(MRE)を拠点に行われた。欧州におけるマツダの開発拠点だ。市販前のプロトタイプを合法に公道で走らせるために、わざわざドイツを選ばざるを得なかったというのが本当のところらしい。日本の行政のダメなところだ。
最初の試乗車はATモデルだった。MREの中庭から裏門を出て、駅前の細い曲がりくねった路地を抜ける間に、マツダが強調する「ディーゼルエンジン並みの豊かな低速トルク」はその片鱗を表した。時速10〜20キロ領域でアクセルワークによって思った通りにクルマの曲がり具合をコントロールできる。高級車に大排気量エンジンを積む本当の意味は、高速域の強力な加速以上に、極低速でクルマの前後左右にかかる加速度の変化を優雅にコントロールできるところにある。特に近年のカタログ燃費に特化したエンジンはこういう融通無碍な特性とかけ離れ、スイートスポットが狭く、窮屈を強いられたので、とても新鮮だ。
実はこのプロトタイプ、新しいのはSKYACTIV-Xだけでなく、第2世代SKYACTIVのプロトタイプシャシーに、マツダが大枚をはたいて強引に現行アクセラのスキンを被せたもの。シャシーも衝撃的に素晴らしいが、それは次回の原稿に明らかにしよう。まずはエンジンだ。
そこそこに混雑した市街路のゴー&ストップでは、アクセルをワイドオープンにしなくても流れに乗っていける。やはり低速トルクの豊かさが大きいが、同時にスロットルレスポンスの恩恵も大きい。ディーゼル同様にスロットルバルブを絞らない構造なので、スロットルバルブのロスによる吸気抵抗で、反応が遅れない。
8月8日の発表時に「高応答エアー供給機」とだけアナウンスされていた部品の正体も明らかになった。いわゆるルーツブロワー、つまりスーパーチャージャーだ。マツダの常務執行役員でパワートレイン開発・車両開発・商品企画担当の廣瀬一郎氏によれば、「圧力を上げると言うよりは空気量を上げる」ために使っているそうで、いわゆる過給器として使う時ほど高圧にはしていないという。とすれば当然パワーの損失も小さい。過給圧を聞いてみたが「それはちょっと……」と言葉を濁された。
リーンバーンを実現するために、燃料を減らすアプローチだけでなく、吸気量を増やせるオプションを付けたことで打てる手が増えたということだろう。燃料を余計に燃やしたいために空気を詰め込む従来の過給器とはその概念が違う。そこを勘違いされたくなかったからマツダは「高応答エアー供給機」とだけアナウンスしたのだ。ちなみにルーツブロワーの駆動はエンジンからベルトで行っており、その制御は電磁クラッチを用いる。
市街地を抜けて森林地帯のゆるやかなワインディングに入ると、ここでも豊かな低速トルクを生かして、高目のギヤで気持ち良くクルマの挙動を制御できる。日本式にマニュアルモードでギヤをセレクトし、高回転をキープするような走り方だと、長距離移動が多い欧州では燃費が大変なことになる。だから、かの地では高めのギヤと低速のトルクを生かした走り方が多用される。そういうニーズに非常にマッチしたエンジンだ。特性としてはディーゼルに近いもので、ディーゼルが欧州で支持されたように、このSKYACTIV-Xも彼らの好みに非常に合いそうだ。
アウトバーンの速度無制限区間で、全開加速を試みる。決して驚くほど速いエンジンではないが、ディーゼルとの決定的な違いは高回転も許容するところだ。いわゆるカムに乗るような高回転の炸裂感はないが、上までストレスなく回る。しかし、やはりこのエンジンの最も魅力的な部分は低速トルクとレスポンスだ。非常に分解能が高く鮮やかな感じがする。月に数回の特別な舞台できらびやかと言うよりは、毎日のふとした瞬間に滋味深さを感じる。しみじみと良い。そういうものだ。
●制御技術
技術的には非常に面白いことがいろいろと行われている。例えばこのエンジン。直噴のインジェクターから燃料を2回吹いている。1回目は薄く。それは燃料と空気が混ざる時間を稼ぐために、早目に噴射される。ここで薄く吹くのは、圧縮による着火を防ぐためだ。
圧縮着火エンジンだからと言って、いつ燃え始めても良いわけではない。むしろそれをどうコントロールするかがこのエンジンの肝である。圧縮着火は燃料濃度と圧縮だけで決まるわけではないそうで、即着火しない濃度でも長時間圧縮したままだとやはり燃えてしまうのだそうだ。だから1回目は薄く吹いて、2回目は着火したいタイミングの直近で追加噴射し、プラグを使って火球を発生させることで残りの燃料を自己着火する圧力まで加圧する。
まだまだ秘密だらけで教えてくれないことが多いが、常識的に考えれば、これは層状燃焼でもある。つまりプラグの回りには少し濃い目の燃料を用意して着火しやすくし、プラグから離れた部分を薄く保つことで平均した時に薄い混合気比率に持っていくのだ。
だから1度目は薄く、2度目は濃い。そうやって2層の混合気を作り出しているものと考えられる。ちなみにこれも2回だけに限る必要はなく、ディーゼルの場合、5回程度に分けているので、そういったコントロールも今後メリットがあれば加えていくと言う。
さて、次いで乗ったのはマニュアルトランスミッション。個人的にはこちらの組み合わせの方が面白い。勝手に変速しない分(ただしATはまだセッティングを出すところまでいっていない)、自在にエンジンのおいしいところが使える。かなり下まで粘るので、ずぼらな運転も可能だし、何しろ運転の自由度が高い。前述の広瀬氏の言葉を借りれば「クルマってこういうものだったよなぁ」となる。近年のクルマは燃費にしゃかりきになり過ぎた結果、そういう自由度を失っていたことをこのエンジンは思い出させてくれる。
SKYACTIV-Xの印象を一言でいえば「優等生」である。当たり前のことを当たり前でない水準できちっとこなす。「お前はホントいつもちゃんとしているよな」という部分で恐ろしいまでの信頼感がある。
●実はまだ発展の余地あり
試乗後にマツダの「ミスターエンジン」こと、常務執行役員・シニア技術開発フェロー 技術研究所・統合制御システム開発担当の人見光夫氏に「プロトタイプの段階でよくあそこまでしつけましたね」と言ったら、「あれはまだようやく回るようにしただけです」と言う。
ちょっと驚いて本当かと問うと「エンジンとしての味付けはまだ何もやっていません。それは全部これからです」とのこと。マツダの説明を聞けばSKYACTIV-Xは低燃費エンジンではあるけれど、「走る歓び」を犠牲にしないのだと言う。つまりエコでかつ楽しいものにするということだ。そしてマツダの高性能エンジンとしてのフラッグシップとして位置付けられるはずだ。もし今回感じたあの基礎的素養に、高回転の演出が加わったとしたら、それは本当にスゴいことになるだろう。
今、マツダは2019年に向けてさまざまな取り組みが同時並行で進んでいる。SKYACTIV-X、マイルドハイブリッド、電気自動車、新マツダ・コネクト、第2世代SKYACTIVボディ&シャシー、魂動デザイン第2世代。
100周年を迎える2020年には、これにマツダ独自のコパイロット型自動運転と第2世代SKYACTIV-Dと続く。まだまだ面白いものを見せてくれるだろう。来週月曜日の連載には今回乗った第2世代SKYACTIVボディ&シャシーのプロトタイプについての詳細なレポートを書く予定でいる。
(池田直渡)
以上、抜粋終了
という事ですが・・・世界が驚く凄い技術です!
これは、個人的見解を言えば、市販の暁には絶対欲しいです!
でも・・・世界的に電気自動車に移行しているこの時代に、これ(ガソリンエンジン)は不利なんじゃないですかねぇ?
それに、現段階では燃費の方もリッター17程度(現段階)みたいですしね。
今後、発売時にどれだけのスペックになっているか楽しみです(≧▽≦)
では、今日もよろしくお願いします♪