モンタナ大学で地質災害を研究するベンディック氏は2017年、ビルハム氏とともに、地震が頻発する可能性が高いことを警告するレポートを書いた。だが、彼らの最新の研究結果は審査中だ。
同氏は、地球の自転が常にあらゆる理由で変化することを覚えておくことが重要だと言う —— 嵐や積雪、海流のパターン、全てが影響を及ぼす可能性がある。
だが、過去117年の地震の記録は、我々が現在経験しているような特殊な10年単位での自転速度の低下に、プレートの動きが左右されやすいことを示唆していると、ベンディック氏は言う。これは恐らく、「リソスフェア(地表から上部マントルの低速度層のはじまる深さまでの比較的硬い層。岩石圏やプレートと呼ばれることも)やマントル、核の相互作用」のためだろう、と同氏はBusiness Insiderにメールで語った。
自転の減速がもたらす影響を最も強く感じられるのは、インドネシアのような赤道付近の場所だろうと、研究者たちは考えている。インドネシアでは少なくとも4つの異なる構造プレートが交差しており、23日に発生した地震の震源地も、赤道から500マイル(約800キロメートル)以内にある。
アメリカでは、マグニチュード5.0以上の地震のうち、75%がアラスカで発生している。
研究者らは、地震多発地帯の都市計画の担当者や政治家が彼らの警告を聞き入れ、早急に建物の耐震補強や緊急対策の改訂を行ってもらいたいと話している。また、家族や友人など愛する人たちと災害の備えについて話すよう、人々にアドバイスしている。
ベンディック氏は言う。「簡単にできる備えをしない理由はない」
[原文:We could see twice as many big earthquakes this year, scientists warn — because the equator has shrunk]
(翻訳:Ito Yasuko/編集:山口佳美)