かめむしが飛ぶ

マニアック過ぎてもはや誰もついてこれないStreetKA（かめむし）のレビューの続きです。

今日は、アウトバーン及びいつもの山坂道（アルゴイ〜オーストリア国境付近）を走ってきました。昨日のミュンヘンからの移動を含めると、通算700kmを走った感じです。


かめむしの個性はケツにあり。そう思います。丸いです。なのにテールランプはやたらとエッジが効いています。キモいです。


フロントのヘッドライトもどことなくエッジが効いています。やっぱり不気味です。


極めて簡素な内装です。生意気にも茶革です。マセラティと同じくアナログ時計を装備していますが、視認性は最悪です。全体的に作りが安っぽいです。特にプラスチックの質感は酷い。




第一の休憩ポイントに使うスキー場です。自宅からここまで約150km。なお今シーズンは暖冬で殆ど雪がありませんでした。


サイドビューです。この短さが機敏な動きに貢献します。


ここが折り返し地点。オーストリア側です。向こうに見えるのは、ドイツで一番高い山と言われるツクシュピッツェ(Zugspitze)です。


これは冬に撮影したものですが、ツクシュピッツェのゲレンデは圧巻です。

………で、肝心のレビューですが、

運転は極めて楽しいです。テンロクで100馬力にも満たないゴミエンジンですが、車体が小さく軽いため、とにかく機敏に走ります。ゴーカートです。

エンジンはトルクフルで1速3000回転ちょいで簡単にホイールスピンしてしまいます。かといってアイドル発進するほどのトルクはなく、2速発進も心もとない。発進するときのアクセルワークは気遣いが必要です。

シフトフィールも本当にナイスです。床からニョロっとやる気なく伸びたシフトですが、ブニブニ感は一切なく、とはいえショートでもなく、カチカチっと小気味よくシフトが決まります。

欠点ですが………上記を除く全てです（キッパリ）

中でも、クルマの完成度を疑う欠点は、トランク及び幌の電磁ロックです。

まず、トランクオープナーが車内にもトランクにもないため、キーのボタンでトランクを開閉することになります。

幌は手動ですが、収納するスペースを覆うカバー（幌カバー）は電動で開閉します。かつ、誤操作によるトランクとの干渉を避けるために、中途半端に安全装置がついています。

この安全装置というのが「ACCオンの状態でのみ幌カバーを開閉可能」という割り切った仕様となっています。

結果として本日何が起きたかというと、

通り雨が落ちてきた→路肩とめる→エンジン切る→キーをACCに回す→幌カバーのスイッチおす→外に出る→幌かける→エンジンかける……

こんなに工程があるわけです。もうちょっとちゃんと設計しようよ！

設計自体はシンプルだけど、使い勝手は最悪なヨーロッパ的なモノづくりの例を紹介したところで、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。