からあげもう1か月分食べた@ひでエリです。
ここ二日で
からあげを4店舗、4キロ食べました。
あ、さすがに一人ではなく6人ですが。
それぞれ私が実食して、間違いないと推せるお店ばかりを選んで買ってきているので、全部まちがいなく美味いです。中津のからあげは本当に美味いな~。
まあそれはまた別スレであげるとして...。
この2泊3日で、関東から5人が来て、
からあげ食いまくり~の、
畑でバイクやらATVやら乗りまくり~の、
昼は阿蘇行まくり~の、
夜はのみまくり~の
で忙しかったです。
そこに
さいとぅさんのBSK謹製エリーゼS1が来ていたので、買い出し次いでに試乗させていただきました。
ポルシェには
「最新のポルシェこそ最高のポルシェ」という言葉があります。
ロータスには
「最古のロータスこそ最高のロータス」という言葉があるとかないとか。
チャップマンの遺志が残るS1、軽さこそ命、そして倒産寸前のロータスを救った起死回生の大ブレイク車種、原初のエリーゼです。
これこそが、
エリーザさんの名を受けた由緒正しいエリーゼと言えるでしょう。
前振りが長くなって申し訳ないですが、もう少し。
乗る前に気になっていたのはブレーキです。
実は以前、S2のKエンジン、ほぼノーマルのノンサーボブレーキエリーゼに乗ったことがあるのですが、まずびっくりしたのが
「止まらん!」
でした。
いつもサーボ付きブレーキのヤマハ2ZZエンジンのS2に乗っている感覚で踏んでしまったので、全然思い通りに止まれず、非常に驚きました。足をちょっと置いてグっと踏んだくらいでは全然止まる気配がなく、かなり踏み込まないと効かないという印象。
このS1もKエンジンでノンサーボブレーキです。
先ずそこは念頭において乗ってみました。
と、レビューの前に試乗個体のスペックを。
エリーゼS1、左ハンドル、なんと5ナンバー、ミッション純正5速、鋳鉄ローター?(本当の1stロットはアルミローター)、K18ローバーエンジン、
で・す・が!
古くなってきたエンジン、ハーネスも傷んでいるということで、モーテックでやり直しちゃえば?という誘いに乗ったオーナーが、つい先日、モーテックM800でフルコンセッティング、ハーネスは新品、という逸品です。
お値段はここでは書きませんが、二つ返事でおねがいしまーすという金額ではないですww
エンジンの写真を撮り損ねていますが、もともとのデストリビュータは不使用になり、助手席後ろにMOTEC M800を設置、そしてイグニションを増設してありました。
某大手クルマメーカー技研にお勤めのY山さん曰く
「コンピューターとセンサー類を全交換、セッティングを全部やり直している個体だね、ハーネスの寿命=クルマの寿命だから、このクルマのハーネスを、このタイミングで交換できたのは良かったのかも。これで長生きできる個体になったんじゃない?」
ということでした。
さて
お待たせしました試乗レビューです。
メーターは純正のスタックのまま。キーのセキュリティはコブラではなくなっていますが、別品がついています。
セキュリティを解除して、キーをひねるとマイエリと比べて、色んな機械作動音が多めに長く数秒間、コココココ、とします。それが落ち着くまで待って、セルを回すと
ブグオゥン!
という野太い音とともにエンジンが始動しました。
かなりの大音量w
早朝とかはご近所迷惑間違いありません。
マフラーは何がついているのか聞きませんでしたが、シングル出しの形状は変わっていなかったように思います。
バックに入れて少し煽りつつ下がろうとすると、プシュン...とエンスト。
どうも低回転トルクが細いようです。
気を取り直して再度セルを回して、ご近所を顧みず高めのアイドリングから少し遠めのミートポイントを探しつつ、半クラでじわじわと下がっていきます。
前を向いたところで、左手が空を切り、ドアにあたります。
そうです、この車は左ハンドルだからです。
更に気を取り直して、右手で1速に入れて、低回転トルクを補うように1500~2000rpmで繋いでいくと
ブゴオォォォォォ~!
と野太い音をさせつつ、かなりの動き出しをみせます。
さすがS1、軽い!
マイエリはS2で前述のとおり2ZZエンジンなので890kgなのですが、このS1は間違いなく700kg台、間違いなく100kgは軽いのです。
まさにチャップマンの遺志を継ぐ車。軽自動車並みの車重に150psほどの馬力とは1.5t換算で軽く300PSは超えるということになります。そりゃ速い訳です。
そして過給機の類は一切ついていないNA、リニアな回転の上がり方に口角が緩みます。
ハイカムなどは無いようなので、素直に回転があがっていきますが、ここは峠でも何でもない公道で、ただの買い出しなので、そんなにガン踏みするわけにもいきませんw
とはいえ4000rpmくらいまでは踏んでみましたが、一切のストレスなく、素晴らしいふけ上がりでリアタイヤはガッツリと路面を噛み、トラクションばっちりで野太く大きな音を上げつつ加速していきます。
そこそこ楽しむためにギアは3速までしか使いませんでしたw
あと左ハンドルは基本乗り慣れていないので、以前Eva大佐のアルピナを試乗させていただいたときには、首都高C1での壁の近さ、センターライン寄りすぎ感などがあったのですが、このS1では左ハンドルからくる車幅の違和感は全く感じませんでした。やっぱり小柄な車体は良かったです。
ともかく軽い車体が全てのドライバビリティを底上げし、古いエンジンを最新のフルコンで制御して更に高みに引き上げているクルマです。
これは欲しい!
と思いますが、ご存じの方も多いように、この車にはエアコンはついていません...この季節は最高のクルマと言っていいですが、日本においては盛夏の間の運転は自殺行為、一年のうち4か月くらいは乗れないクルマです。
現実的にはこれ一台では間に合いませんが、さいとぅさんのクルマはこれ一台です。とまあ
ど変態向けのクルマの中でも選りすぐりのど変態しか所有を許されない稀有なクルマ(蓮界においては誉め言葉です)と言っていいでしょう。
また前振りをしておいたノンサーボブレーキについて。
これは驚いたことに
全く違和感を感じませんでした。
マイエリとほぼ同様な感覚でブレーキを操ることができました。
以前の未熟な私がS2のノンサーボにビビった、という見方もできますが、こんなにも違うとは思えません。
やはり車重が軽いことで、ノンサーボブレーキでも効く個体だと考えた方がいいでしょう。
これがデビューしたときのインパクトたるやすさまじいものだったと思われます。そりゃ売れますよね。
ちなみに不良印象だったところもちゃんと書いておきましょう。
一言、低回転トルクのなさに尽きます。
フライホイールが無いかのようなフィールで、簡単に回転が上がる代わりに、低回転で全く粘ってくれないので、買い出しの際にバックで駐車中、なんと3回もエンストしましたww
4回目はさすがにと思ったため、やたらとふかしつつ半クラを当ててバックしていったので、周りのひとは何事かと思ったことでしょう。
それをオーナーのさいとぅさんに伝えると
「あ、僕もいつもそうなりますので、それでいいんです」
と言われました。
さすがにそれはなあ、と思ったりしますが、そんなことではS1エリ×M800フルコン仕様の素晴らしさが消えたりはしません。
あとABCペダルの間が異常に狭いw
アクセラレータを抜く時にブレーキに必ず靴底の出っ張りが引っかかるレベル。
乗る時に履く靴を選ぶクルマですね。靴底が出っ張らないドライビングシューズ形状のもので無いとストレスが溜まります。
が、裏を返せばローリングトゥは非常にやり易かったです。脚はもうズッとローリングトゥでセットしておけば問題はないと言えば無いですw
更にエアコンさえついていれば!と思わなくもないですがS2よりも更に気密度の低いS1、車体の仕様は同じアルミバスタブですから、エアコンの効きは推して知るべし。まあどうせ効かないのでしょうから、いさぎよく無い!というのもいいのかもしれません。
とはいえ、もはや博物館に飾られ始めてもよさそうな年月の経つこの個体。
ぜひ長持ちさせて、いつまでも走って欲しいものです。